勘八〈カンパチ〉｜料理を愛する人のための魚図鑑

小型でも脂がしっかりとのり味わい深い高級魚

正面から見たときに目の上の斜 めに入った模様が漢字の「八」に見えることからその名前がついたと言われる。ブリと同じブリ属だが、体高が高く赤味を帯びているのが特徴で、ある程度の大きさになるとアジやイワシなどの小魚を捕食し、数十キロの大型に成長。

日本近海では、ブリよりも漁獲量が少なく、天然物は高級魚となる。また、ブリとは違い小型でも脂がのっている。

カンパチは出世魚

カンパチはサイズとともに名前が変わる出世魚である。小さいものをショゴ、シオ、ショッコ、シオッコなど地域によってさまざまな名前で呼ばれる。ちなみに成魚の呼び名も、カンパチが一般的ではあるが、地域によってさまざまな呼び方がある。

おすすめの料理

刺身、塩焼き、照り焼き、しゃぶしゃぶなど

主なカンパチの種類

カンパチにはカンパチ（本カンパチ）とヒレナガカンパチがいる。ヒレナガカンパチは名前のとおり、背ビレが鎌状に長く伸びており、尻尾の下部が白くないことで区別できる。ヒレナガカンパチは、カンパチと同じ海域に生息していることもある。

カンパチ

ヒレナガカンパチ

DATA

分類

スズキ目 アジ科

学名

Seriola dumerili

英名

Greater Amberjack

産地

東北以南のさまざまな場所で漁獲される。鹿児島産の養殖物も多い。

旬

カンパチの旬は夏。ブリと違い、小さいものでも脂がのっていて美味しい。

目利きのポイント

• できれば活け締めのものを選びたい。
• 天然でも養殖でも美味しい。