BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

都会で楽しむ「自転車で釣り」 横浜アーバン・ライド&フィッシュの一日

「自転車で釣りに行く」

これが幼少期のアウトドア原体験である人は少なくないだろう。一方で昨今の自転車・アウトドアブームを追い風に「ライド&フィッシュ」として、スポーツバイクでサイクリングを楽しみつつ釣りをする遊び方も目立つようになってきた。

その盛り上がりは自転車専門誌「バイシクルクラブ」で連載が組まれるほど。しかし、山奥の渓流や北海道の秘境を攻める、かなりマニアックな遊び方にも見える。そこで今回、フィールドライフが提唱するのは「アーバン・ライド&フィッシュ」。大都市で身近な魚を自転車で釣りに行こうというもの。

▲とても釣りに行くようには見えないけれど、釣り場を目指している。これぞ「アーバン・ライド&フィッシュ」。

ただ魚を釣るだけではなく、都市部のサイクリングも楽しもうという気軽なスタイル。日本は大都市にも釣れる魚がたくさんいる釣り大国でもあるから、恵まれたフィールドを楽しまなきゃもったいない!

都市の釣りターゲットはアジ!

そんな豊富な魚種を誇る日本の都市部で、この春に狙うのはアジ。食卓でおなじみの魚だけれど、全国の沿岸部に生息する釣りのターゲットとしても人気が高い。特に近年は、ルアー(疑似餌)で狙う「アジング」(そのまんまの名称!)という釣り方が大流行中。餌釣りと違って手が汚れない、ゴミが出ない、餌の保管に気を遣わなくていい、と良いことずくめの釣り方なのだ。

なんといってもその道具立てがコンパクトなのもいい。アジはそこまで大きい魚じゃないから、釣り道具もシンプル・軽量なのだ。これは自転車で移動する「アーバン・ライド&フィッシュ」にぴったりの条件。特に近年はコンパクトに分割できる釣り竿「パックロッド」が増えてきたこともあって、サイクリング時にもジャマにならないのが嬉しい。

▲小さく仕舞える釣り竿とリール、そしてケースひとつに収まるルアー(ワーム)、腰巻きタイプの膨張式ライフジャケットがあればアジ釣りは楽しめる。トングは釣れた魚を挟むためのもの。あったほうがなにかと便利。

大都会・横浜で楽しむライド&フィッシュ!

今回の舞台は横浜。赤レンガに馬車道に中華街にベイスターズ、散策するだけで楽しい大都市でアジが気軽に釣れるとなれば、そんなに楽しいことはない。

アジが釣れるのは夕方だというから、日中は横浜の街をサイクリングで楽しみたい。横浜の町に惚れ込んで移住を決意した「横浜ビール」の敏腕広報、工藤葵さんに街を案内してもらうことに。街に溶け込むピスト風バイクがキマっている。

▲この日の集合場所は本屋さん。馬車道にある「ローカルブックストア kita.」は地元の人に愛されるブックマンション型の書店。住所:横浜市中区北仲通3-33 web:https://kitabooks.jp/
▲書棚のジャンルは多岐にわたる。横浜の本ばかりを集めた棚も! 覗いているだけで楽しい。

観光客でごった返す中華街でランチをしたら、いよいよ釣り場へ向かう。今回の釣り場は、横浜市街地から南に位置する根岸港。横浜の街に惚れ込んで移住したという工藤さんも、ここまでは来たことがないという。たしかに、ふだん釣りをしなければ町外れの港に来ることはなかなかないだろう。

市街地から根岸港までは直線距離にしておよそ5km。しかしそこには小高い丘があるため、東側の本牧をぐるりと迂回するルートで行くことに。距離は10kmほどと遠回りになるが、自転車が走れる幅広の歩道が続いていて、快適なサイクリングが楽しめる。右を見れば車道に大型トラックがたくさん走り、左を見れば港に無機質な運輸倉庫が並ぶ。ふ頭の街としての、横浜の表情を見た気がした。

▲本牧エリアは自転車走行可能な広い歩道のおかげですごく走りやすい。運が良いと……
▲貨物列車の通過に出くわすなんてことも。サイクリングだけでも楽しい。

日が傾きかけた15時に根岸港へ到着すると、すでにたくさんの釣り人が水面を凝視していた。根岸港はクルマの駐車場所に乏しいため、自転車でやってきている人たちが多い。その多くはママチャリだけれど、逆にローカル感たっぷりの「アーバン・ライド&フィッシュ」に触れた思いがして楽しい。

釣りをしないとなかなか気づかないだろうが、横浜にはたくさんの釣具屋さんがある。ふらっと立ち寄れるのも自転車ならではだ。そこで聞いた情報では、根岸港のアジングは夕方が時合だということ。いい時間帯はもう少し先だから、その間にキャスティングや、ルアーの動かし方を練習する。

▲パックロッドと呼ばれる分割式の釣り竿はこのとおりコンパクト。今回はシマノの<ソアレエクスチューンMB>、<フリーゲームXT>をアジングに使用。

アジングの道具はコンパクトで、繊細。キャスティングには少々コツがいる。初めは苦戦していた工藤さんも、次第に感覚を掴んできたのか飛距離が出るようになってきた。本当にいい時間帯にはアジの群れが足元にも寄ってくるというが、できるだけ遠くに投げて、沖にいる群れまでルアーを届けることが釣果を伸ばすポイントだ。

▲指先でつまめるくらいの小さなルアーを用いてアジを狙う。

ルアーを投げたら、アジのいる層まで沈める必要がある。根岸港では投げたあとに10秒を数えるのが基本。アジの群れが表層にいるようなら、カウントダウンの秒数を6秒や4秒にして浅い層に合わせ調整していく。群れが入ってくると周囲も釣れ出すので、どれくらいの層か聞いてみるのが釣るための近道。

そんなこんなで小さなルアーを投げ続けること2時間。さっきまで大都会にいたことなど嘘のようにのどかな時間が流れていくものの、アタリはない。「投げているだけでもおもしろいです」と工藤さんは殊勝なことを言うが、釣れたほうがおもしろいのは間違いない。

すっかり夕方、気づけば釣り人の数も増えてきた。みんなアジ狙いのようす。そして、手練れな人たちが釣り始めた。小ぶりで銀色の魚体が、そこかしこで上がり始めている。そしてようやく、釣り竿に「コツッ」と小さなアタリが!

▲かわいいアジが釣れた!

小気味よい引きを見せて上がってきたのは紛れもなくアジ! こんな都会の海に、スーパーでよく見る魚が本当にいるということに感動してしまう。そして自転車で運ぶのにストレスのないコンパクトな道具で、こんな魚との出会いが楽しめるのだから、これはなんともおもしろい遊びだ。

▲釣具店の人の話によると、上手い人なら夕方で10匹も釣るそう。奥が深い……。

「釣れなくて悔しい!」とは残念ながらこの日ノーフィッシュだった工藤さん。「でもこんな身近で気軽に自転車で来れる場所で、魚が釣れるなんてびっくりしました。また来ます!」とリベンジを期す。横浜ローカルの工藤さんにとっては、本当に身近な釣り場だから、念願の一匹を手にする日もそう遠くはないだろう。

一日の終わりには、工藤さんが働く「横浜ビール」のブルワリーで乾杯。横浜の街も、横浜の釣りも、たっぷり満喫したのだった。「アーバン・ライド&フィッシュ」、あなたの街にも必ず釣れる魚がいるはずだ。釣りも自転車もこれからがハイシーズン。自転車を漕ぎ出して、釣りを楽しんでみてはいかがだろうか?

▲桜木町駅前にある横浜ビールのブルワリーレストラン「UMAYA」がこの日のゴール。走って釣った一日に乾杯!(飲んだ後は自転車には乗らないように!) 住所:横浜市中区住吉町6丁目68-1 web:https://yokohamabeer.com/restaurant/

コース

待ち合わせ場所・スタート地点は「ローカルブックストアkita.」。中華街でランチをしつつ、本牧方面へ東に迂回しながら根岸港を目指すルート。途中からは幅の広い自転車走行可の歩道が続くため走りやすい。

 

今回は関東のライド&フィッシュ アジングのモデルコースを紹介したが、関西圏ではシマノスクエアが積極的にこの遊びを紹介している。アジングコースも近日発表されるというから、公式サイトやSNSをフォローしよう。ライド&フィッシュのイベントも定期的に開催されているので、始めてみたい方は大阪・梅田のショールームまで!

  • SHIMANO SQUARE(シマノスクエア)
  • 大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル4階
  • https://www.shimanosquare.com

 

【自転車×釣り】注目の新ジャンル「RIDE&FISH」の世界

「RIDE & FISH」はその名のとおり、ライドとフィッシングを組み合わせた遊び方。

SHARE

PROFILE

フィールドライフ 編集部

フィールドライフ 編集部

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

フィールドライフ 編集部の記事一覧

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

フィールドライフ 編集部の記事一覧

No more pages to load