サーファーのための天気図の読み方と波のサイズ表現
FUNQ NALU 編集部
- 2023年09月01日
昨今、飛躍的に進歩したデジタルメディアのおかげで波情報がいとも簡単に手に入る時代となった。しかし、サーファーは自然と共にあるべき人種。どんな時に波が立つのか?気象のメカニズムを理解することで、良い波に出逢える確率が格段に高まることは間違いない。天気図や潮まわりなどから、さらっと風や波の状況を読めるようになればサーファーとして一段上のレベルに上がったといえるだろう。ここでは気象と波の関係を考える上で大事なポイントを押さえているので、ぜひ知識と波情報を併用し、活用してみてほしい。
天気図は等圧線の幅・向き、高気圧・低気圧の位置を見る
風とうねりの予測ができる、サーファーなら知っておきたいイメージ方法
天気図というと、低気圧がくれば雨、高気圧なら晴れ、ぐらいしか普段意識していないかもしれないが、大切なのは風の読みだ。風が強く吹けば波が立って、周囲にうねりが広がってくる。風向きが判断できれば、海岸でオンショアかオフショアかがわかって、波質まで想定できる。
風の強さや向きは、等圧線で判断する。そもそも風は、高気圧から低気圧に向かって吹くのだが、高気圧の中心から低気圧の中心へ一直線に吹くわけではなくて、等圧線を斜めに横切るように吹く。
その様子をイメージするには、まず、高気圧から低気圧に向かってまっすぐに吹く風の矢印をイメージする。次に、その矢印を、海上では20度、陸上では30度ほど右に(南半球では左に)回転させる。さらに、等圧線の間隔が狭いところでは、もう少し右に回転させる。そうすると、低気圧の中心付近では、風が渦を巻いて、矢印も混み合ってくるはずだ。
これで、風が強い場所と、向きがイメージできる。風が強いところは、波も高くなり、そして、高波による海面の振動が、うねりとなって波紋のように周囲に広がる。これで、海岸に到達するうねりが、どの方向から、どれくらい離れた場所からやってくるかわかる。波の発生地点が近ければ、波も大きいと判断できるし、海岸の風から、波質も想定できる。
風の吹き方
北半球では、高気圧からは時計回り、 低気圧には反時計回りに渦を巻きながら風が吹く。等圧線の間隔が狭い所では風が強い。
風向きをイメージする方法
まずは高気圧から低気圧に向かって、等圧線と直角に交わる風を想定。
風向きを時計回りに回転させると、陸上では30度、海上では20度ぐらいであるとわかる。
等圧線の間隔が狭くなる低気圧の中心付近では、さらに角度が大きくなる。
台風は緯度20度選を越えたあたりがうねりが届き始める目安
晩春から秋にかけて、太平洋側のビーチには台風からのうねりが届く
台風の域内では、風速30m/sを超えるような強い風が吹いていて、高さ10mを超えるような高波が発生している。こんな波が直接押し寄せたら、とてもサーフィンどころではない。台風がある程度遠方にあって、台風の風の影響などを全く受けず、しかも荒海から伝わってくるうねりがビーチに届くぐらいの状態が、最も波質が良く、波数も多い。
出典
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PROFILE
FUNQ NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。