【小川徹也の男の水平線】悩めるサーファー相談室 vol.01
FUNQ NALU 編集部
- 2021年11月11日
INDEX
男なんて所詮悩みながら生きていくしかない。でも、ちょっとでも経験豊富な誰かに背中を押してもらえたら……。ナルー本誌には、そんな悩み多き大人サーファーに送る名物企画が存在した。その名も『男の水平線』。第一回目は永遠のスタイルマスターが熱く諭してくれた。
◎出典: NALU(ナルー)no.101_2016年7月号
自分の人生だ、好きにしろ!
【Q】
私は東京都内に住む32歳のショップ店員です。サーフィンは学生の頃からやっていて、そこそこ乗れる方だと思っています。昔からアウトローな雰囲気が好きで、ショートボードをやっていたときの憧れはクリスチャン・フレッチャー。ロングを始めてからはCJネルソンが大好きです。で、ご相談なんですが、私もタトゥーを入れたいんです。どう思いますか? (東京都・玉田洋一郎)
【A】
入れ墨とかタトゥーを背負うってことは、入れていない人が普通にクリア出来ることが出来なくなることがあるということだ。間違いなくこの日本では生きづらくなる。その覚悟を持って、自分の生き方との契約という意味で入れるのなら、自分の人生だ、好きにしろ!
ただファッションで入れるのなら止めておけ! それじゃただのガキだ。
真剣に向き合って理解してもらえ!
【Q】
私には彼女がいます。仕事も順調でなんの不満もありません。ですが、彼女は海があまり好きではなく、私はもう完全にサーフィンにハマっている状態なので、休みの日には海へ行きたいし、でも彼女をほったらかすと面倒なことになるし。両立する方法はないですか? (愛知県・住田裕之)
【A】
できるヤツなどいません! って言えるなら簡単なんだけど、俺に聞かれてもそればっかりはなぁ。まぁ、真剣に向き合って理解してもらうしかない。それか、休みの日には朝一で海に行って、お土産を買って昼には戻る。で、午後からは彼女との時間にする。それぐらいやらなくちゃダメなんだろうな。
くだらねぇ質問だな!
【Q】
最近、オリンピック種目にサーフィンが選出されて、サーフィンはスポーツっていう流れになっちゃっているのが、どうしても許せない。サーフィンってスポーツなんですか? 自分はスポーツじゃなくて生き方なんだと思えるんです。どうですか? (大阪府・印南正治)
【A】
くだらねぇ質問だな! どっちだっていいよ。大体がどっちかにしなくちゃいけないのか? いろんな考え方があったっていいだろ。みんながオリンピックに向けて頑張っているんだから、それに水を差す必要もない。重要なのは、誰かの賛同を得ることじゃなく、波に乗ることだ!
悔いはある。でも後悔はない!
【Q】
サーフィンを始めて10年になります。未だにやっとヨコに滑れるくらいの技量なんですが、サーフィンは大好きなんです。事情があって、もうサーフィンすることができなくなってしまいました。家族にも見放されて、お先真っ暗な状況なんです。身から出た錆と言えばそうなんですが、もう自分の人生に後悔しっぱなしです。小川さんは自分の人生に悔いはないですか? (匿名希望)
【A】
悔いはある。でも後悔はありません、って言えばかっこよく聞こえるかもしれないけど、自分も若い頃はさんざんやんちゃなことをしてきました。人の道を踏み外しそうになったときもあります。でも、俺はサーフィンに出逢ってそんな人生が一変したんです。だから、後悔はないし、サーフィンは止めない。海は逃げない! 何があったか知らないけど、好きなら必ず戻ってこい!
君もサーフィンしてみればいい。サーファーって人種が分かる
【Q】
私は神奈川県に住む28歳のOLです。サーフィンはしていません。サーファーって、結局ダメ人間たちのことですよね? 少なくとも元彼もそうだし、その友達もそうだったけど、仕事はしていないし、すぐ浮気はするし、いつも飲んだくれているし。まともな人っているの? (匿名希望)
【A】
たしかにそんなヤツもいるだろう。そんなイメージが強いのも確かだ。ただ他人の評価と自己分析が一致しているとは限らない。それがいい歳をしたおっさんなら、そいつはクズだ。でも、最高なヤツらだってサーファーには多い。君もサーフィンしてみればいい。サーファーって人種が分かると思うよ。
●小川徹也
日本を代表するプロロングボーダーで、シングルフィンにこだわり、DEUSのライダーとしても活躍するスタイルマスター。アウトローの世界から日本のトッププロサーファーへと転身した不屈の男。
SHARE
PROFILE
FUNQ NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。