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尾瀬ヶ原~尾瀬沼 ハイキングルート「尾瀬の大自然を感じながらゆっくり歩く1泊2日」

ニッコウキスゲやミズバショウ、広大な湿原に延びる木道歩き。本州最大の高層湿原である尾瀬国立公園は、湿原と高山植物、沼を堪能できる人気のエリアです。尾瀬というと燧ケ岳や至仏山の登山も人気ですが、今回は尾瀬ヶ原から尾瀬沼を歩くハイキングルートをご紹介します。ラムサール条約湿地としても登録されている貴重な自然環境をゆっくり堪能してみるのはいかがでしょう。

鳩待峠→山ノ鼻→見晴→白砂峠→沼尻→長蔵小屋→三平峠→一ノ瀬
[歩行時間]8時間5分
[技術]★☆☆☆☆
[体力]★★☆☆☆
[レベル]初級

尾瀬ヶ原~尾瀬沼 ハイキングルートへのアクセス

公共交通機関:東京駅からJR上越線で沼田駅、あるいは上越新幹線で上毛高原駅へ。それぞれの駅から関越交通バスで戸倉まで行き、そこから鳩待峠までシャトルバスを利用。帰路は大清水から沼田駅あるいは上毛高原駅まで関越交通バスを利用する。

車:関越自動車道沼田ICから国道120号線、401号線を走行して戸倉の駐車場へ。ここからシャトルバスで鳩待峠へ。下山時は大清水から沼田駅あるいは上毛高原駅行きのバスに乗り、戸倉で下車する。

ルートプランと所要時間目安

日程:1泊2日
歩行時間:8時間5分
歩行距離:21km
登山口:鳩待峠
下山口:一ノ瀬
高低差:670m

尾瀬ヶ原から尾瀬沼を歩く。山に登るわけではないが、歩行距離が長いので中級向きとしています。特別な技術は必要ないので、1泊で歩けば初心者でも大丈夫なはず。歩行時間からすれば、足の早い人なら日帰りで歩くことも可能です。

また、ミズバショウの時期に訪れて、尾瀬ヶ原と尾瀬沼に1泊ずつする人も多くいます。歩行路のメインは木道だが、鳩待峠からの下りと白砂峠前後、三平峠~一ノ瀬休憩所は山道になります。

鳩待峠
↓1時間
山ノ鼻
↓1時間25分
竜宮十字路
↓30分
見晴
↓3時間25分
尾瀬沼(長蔵小屋)
↓25分
三平下
↓1時間20分
一ノ瀬

尾瀬ヶ原~尾瀬沼 ハイキングルートの詳細ガイド

朝早い時間帯に湿原を歩いてみよう

鳩待(はとまち)峠で出発の準備が終わったら、尾瀬ヶ原を目指して早々にスタートしましょう。木の階段を下り、その後は木道を歩くようになります。木道はほとんどフラットですが、ところどころで勾配がついた木道もあります。そうした木道にはゴムの網が敷かれ、濡れていても滑りにくいように配慮されています。ヨセ沢を渡ると川床を歩くようになり、大木が茂り夏でも涼しいブナの森に入ります。2本敷かれている木道は、できるだけ右側の木道を歩くようにしましょう。グループの場合は、とくに気をつけよう。

歩きやすい木道歩きが続く。尾瀬ヶ原も尾瀬沼もほとんど木道を歩くことになる。自然を守るためのことなのでここから外れないこと。

正面に見えてきた建物が、山ノ鼻ビジターセンターです。ビジターセンターの隣に小屋が並び、ここが山ノ鼻。山ノ鼻が尾瀬ヶ原の玄関口になります。ベンチに座って少し休憩をとりましょう。ここから左に行くと至仏山(しぶつさん)に登ることができます。尾瀬ヶ原は右へ、小屋の前を歩いて湿原に入ります。尾瀬ヶ原の入口には入山者数を計測する機械が設置されています。

何回訪れても新しい発見のある尾瀬ヶ原

湿原に入るとその広がりに驚く人も多いはず。遠くに人の姿は見えても、静けさを打ち消すものはなにも見つからない。戸倉から始発のバスを利用して、尾瀬ヶ原に入ると、朝もやに煙っていることがあり、幻想的な雰囲気を体感することもできます。

原川上川橋を渡ると前方に燧ヶ岳(ひうちがたけ)が見え、後方に見えるのが至仏山です。盛夏には木道沿いにワタスゲをはじめとする高山植物が咲き、池塘にはヒツジグサが浮いています。羊の刻(午後2時)に白い花が咲くことからヒツジグサと命名されたのだとか。

見晴の入口に咲いていたワタスゲ。見晴は高山植物に囲まれています。

湿原に敷かれた木道沿いにはテラスが造られたところがあり、そこが休憩スペースとなります。早めに休憩するようにして歩くのが湿原歩きのポイント。そして湿原のほぼ中央に建つのが龍宮小屋。手前の竜宮十字路を左にいくとヨッピ橋から東電小屋方面へ行くことができます。龍宮小屋で休憩したら直進し、リュウキンカやミツガシワ、ワタスゲなどを愛でながら進みましょう。遠くにはニッコウキスゲが群生している黄色いお花畑を見ることができます。

正面に小屋が見えてくると、その上に見えるのが燧ヶ岳です。近くまで行くと小屋が何軒も建っていることがわかりますが、ここが見晴(みはらし)です。弥四郎小屋など6軒の小屋が建つところで、こんこんと水が湧く場所でもあります。今夜はここに建つ小屋に宿泊してのんびりするのもいいでしょう。夜明けの湿原を体験するのもいい思い出になるはず!

見晴。6軒の山小屋と休憩所、テントサイトがある。湿原の中心地です。

白砂峠を越えて尾瀬沼にいく

見晴に建つ第二長蔵小屋の前から尾瀬沼に抜ける登山道が始まります。ベンチにバックパックを置いて準備体操をしてから出発しましょう。木道が敷かれた道を進みます。樹木が意外に深いため展望を得ることは難しく、蒸し暑さを感じることのある道です。15分ほど歩くと見晴新道分岐に出ます。まっすぐ登れば燧ヶ岳に行くことができますが、今回は右へ。

展望に恵まれない段小屋坂を歩きます。ところどころで木道が寸断された箇所がり、そうした箇所では、水溜まりができやすいので注意しましょう。直線的な木道を歩くようになると白砂峠に到着。どこが峠なのかわかりにくいですが、確かにここからは下りになります。岩が転がる道を下りきれば尾瀬沼の西端手前に出るので、まっすぐに延びる木道を進むと、ワタスゲやニッコウキスゲが咲くエリアに入ります。

前方が開けてくると沼尻(ぬしり)に到着します。ここに新しい沼尻休憩所が建てられ営業を再開しています。広いテラスがあるので静かな湖面を見ながら少しのんびりしていきましょう。

沼尻から尾瀬沼の北側の木道を進むと、ニッコウキスゲやワタスゲが目立つエリアになります。樹林帯に入るが、尾瀬沼の展望は変わらずいいので、のんびりした気分で歩こう。長英新道分岐をすぎると、人の姿が多くなり、まもなく尾瀬沼ビジターセンターに到着します。

尾瀬沼ビジターセンターの前に建つのが長蔵小屋。長蔵小屋の売店や無料休憩所、トイレ、公衆電話などがあり観光地のように人の往来が多い場所です。尾瀬みやげなどを探しながら観光気分で歩いていると、突然ヘリコプターのエンジン音が近づいてくることもあります。これは長蔵小屋へ荷物を運ぶヘリコプターで、胴体の下にぶら下げられた大きな網を外すスタッフの姿を目の前で見ることができます。いまや長蔵小屋の夏の風物詩になっているようで、多くの人が写真を撮っています。

尾瀬沼畔に建つ長蔵小屋は伝統と歴史のある小屋。この小屋を経営する平野家と尾瀬の開発は切っても切り離すことができない。現在、我々が気軽に尾瀬の大自然に触れることができるのは彼らのおかげでもあるのです。

尾瀬沼畔から一ノ瀬休憩所へ

長蔵小屋から湖畔の木道を進むと、シーズンにはミズバショウが観賞できるエリアになります。燧ヶ岳の展望にも優れているため、途中のベンチで尾瀬沼と燧ヶ岳の写真を撮影する人も多い場所です。

尾瀬沼ヒュッテと三平下の間から眺める燧ヶ岳。次の機会にぜひ登ってみよう。山頂からの展望もすばらしい。

三平下で尾瀬沼とはお別れになります。ここから階段を登って三平峠へ。ここから樹林帯に延びる平坦で歩きやすい木道を進みます。道が下りになると岩清水という水場を通るのでお土産に汲んで帰るのもいいでしょう。舗装道になれば一ノ瀬休憩所。ここからバスで大清水へ。

尾瀬ヶ原登山カレンダー(該当月の1日)

尾瀬ヶ原~尾瀬沼データ

標高:尾瀬ヶ原(おぜがはら)1,410m、尾瀬沼(おぜぬま)1,660m
登山適期:5月中旬~10月中旬
営業小屋:鳩待峠、山ノ鼻、竜宮十字路、見晴、尾瀬沼
避難小屋:なし
テントサイト:山ノ鼻、見晴、尾瀬沼
水場:鳩待峠、山ノ鼻、見晴、長蔵小屋、岩清水
トイレ:鳩待峠、山ノ鼻、竜宮小屋、見晴、長蔵小屋前、三平下、一ノ瀬
連絡先:片品村観光協会(TEL.0278-58-3222)、 関越交通(TEL.0278-23-1111)

お願い

尾瀬ヶ原は南北2km、東西6kmに広がる高層湿原で、国内最大の湿原地帯です。尾瀬沼は燧ヶ岳の噴火や山崩れで只見川が堰き止められてできた沼で周囲は約9km。湿原にも沼にも多くの高山植物が咲き、野鳥の姿も多く見かけることもあります。さらに年によってはクマの目撃情報が相次ぐことがあるため木道沿いに熊避けの鐘が設置されています。

戸倉から鳩待峠までのシャトルバスは例年4月下旬から11月上旬まで運行されていますが、月によって始発・最終時刻は異なるので、必ず片品村観光協会や関越交通バスのウェブサイトで確認することを忘れないようにしましょう。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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