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甲斐駒ヶ岳 登山ルート「花崗岩に覆われた荒涼とした雰囲気が人気の山」

山梨県と長野県にまたがる日本アルプス屈折のこの甲斐駒ヶ岳は、日本百景に選定されている。日本百名山を記した深田久弥に「日本の十名山を選ぶときでもこの山は欠かさない」と言わしめたほどだ。古くから信仰の対象でもあり、神社や石碑がいまも残っている。今回は数ある駒ヶ岳のなかでも最高峰の甲斐駒ヶ岳の登山ルートをご紹介。

ルート概要

北沢峠→双児山→駒津峰→甲斐駒ヶ岳→駒津峰→仙水峠→仙水小屋→北沢峠

歩行時間

7時間25分

日程

日帰り

技術

★★☆☆☆

体力

★★★☆☆

レベル

中級

甲斐駒ヶ岳登山ルートへのアクセス

公共交通機関

新宿駅からJR中央本線特急で岡谷駅まで行き、飯田線に乗り換えて伊那北駅で下車。ここからバスで高遠バス停まで行き、仙流荘行きのバスに乗り換える。仙流荘の前からは南アルプス林道バスで登山口の北沢峠へ。

中央自動車道伊那ICから高遠を経由して仙流荘へ。車を登山者用の無料駐車場に駐め、バスで北沢峠へ向かう。諏訪ICから国道152号線を走行して仙流荘に行くルートもある。

ルートプラン

歩行距離:8km
登山口:北沢峠
下山口:北沢峠
高低差:1,000m

スタート、ゴール地点の北沢峠からの歩行時間は7時間25分。休憩などを含めると8時間30分〜9時間をみておきたいので、仙流荘〜北沢峠を往復するバスの発車時刻を気にしながらの登山ということになる。甲斐駒ヶ岳は花崗岩の山で、山頂まで40〜50分あたりから登山道は白く輝き始めるので、まるでSFの映画の世界にいるような気分になるだろう。

北沢峠
↓2時間50分
駒津峰
↓1時間30分
甲斐駒ヶ岳
↓1時間
駒津峰
↓1時間
仙水峠
↓30分
仙水小屋
↓35分
北沢峠

甲斐駒ヶ岳登山ルートの詳細ガイド

北沢峠から直登して山頂へ

北沢峠に建つ北沢峠こもれび山荘の脇を抜けるようにして登山道に取り付く。樹林帯に続く九十九折りの道を登っていこう。標高は2000mを超えている。高山病が出てもおかしくないので、息の上がらない歩速で登るようにして行きたい。

しばらくすると後方に大きな山体が見えてくる。北沢峠を境にして対峙する仙丈ヶ岳、さすが南アルプスの女王。どこか気品が感じられる山だ。

北沢峠と双児山の中間地点まで登ってくると北アルプスや中央アルプスの山並みが確認できる。樹林帯を抜けて周囲の展望が開けてくると双児山に到着。岩が折り重なる山頂で、正面に駒津峰から甲斐駒ヶ岳が見える。

双児山からハイマツに囲まれたガレ気味の道を下って登り返した台地が駒津峰。甲斐駒ヶ岳の白い山体が見えている。南東から登ってくるのは下山時に下る予定の仙水峠からの道。また、南には仙丈ヶ岳、その奥には北岳も見える。展望のいい駒津峰だが、ここはスバリ岳と同じく国内で80番目に高い場所だ。

岩場を下って花崗岩台地に入る

駒津峰から岩と木、ハイマツが絡む急坂を下る。下り勾配がきつく、転倒すると大変なことにもなりかねないので、細心の注意を払おう。下山してくる人とのすれ違いにも注意が必要。鞍部まで下ったら、そこから登り返していく。

前方に大きな岩が見えてくる。これが六方石といわれるもので、この脇を抜ける。下ってくる人と交互に歩くようにしよう。

六方石をすぎると岩場を登ることになる。足元に絡みつく木の根は少なくなるが、歩きにくい。危険だと思ったら三点支持の姿勢でクリアしよう。下る場合でも、危なければ三点支持の姿勢で行動していこう。

山頂に直登する道との分岐点は右へ。直登コースは上級者向けの道なので、必ず右へ行くこと。

白く輝く花崗岩の道を歩く

山頂へ直登する道との分岐点をすぎると、花崗岩特有の白い砂礫の道になる。初めての人は、まるでSF映画で観る異星みたいだと思うだろう。それくらい真っ白な世界に。晴天だと照り返しが強く、目が焼けそうなのでサングラスは必携。

一歩ずつゆっくり登ること。高度が上がると下方に六方石が見えてくる。斜面を斜めに登るようにして進むと摩利支天が前方に見えてくるので、この山頂部分に行く道との分岐を左へ直線的に登っていこう。登り始めると山頂部分が見えてくるが、勾配がきつく立ち休みを繰り返すことになる。

石組みの祠が見えてくるので、ここが駒ヶ岳神社奥社だ。すぐに甲斐駒ヶ岳山頂に到着する。山頂は広く、花崗岩台地のため白い。中央に石造りの祠が鎮座している。展望は360度開け、富士山や北岳、鳳凰三山などの南アルプス、八ヶ岳などが見える好展望地だ。

この山が開かれたのは意外に新しく1816年、行者の小尾権三郎によって開かれた。山頂に立つ威力不動尊は小尾権三郎を祀ったもの。展望とランチ、若干の昼寝を楽しんだら、そろそろ下山にかかろう。

駒津峰で下山ルートを決める

甲斐駒ヶ岳から往路を戻る。花崗岩の道はかなり下り勾配がきつく、さらに滑るので慎重な行動を心がけよう。摩利支天に行ってみたいという欲求を今回は抑えてひたすら下る。

六方石をすぎると駒津峰まで急登が続くので、ゆっくり登るように心がけて。とくに石や木の根に躓くことが多いエリアなので、足元には十分注意しよう。駒津峰から仙水峠方面に下山すると北沢峠まで2時間5分。そのまま往路を戻ると1時間50分で北沢峠に下山できる。どちらから下山するか、バスの時間を考えて結論を出そう。

駒津峰から仙水峠までは急勾配の尾根道を下る。左に甲斐駒ヶ岳から摩利支天を眺めながらの下りだが、とはいえ樹木のなかを下るため、眺められるのは甲斐駒ヶ岳と摩利支天くらいだ。勾配のきつい箇所もあるので、木の根などに足をとられないように注意しよう。

ひとしきり下ると、仙水峠に着く。ここは駒津峰と栗沢山の鞍部になる峠。直進すると栗沢山。北沢峠は右へ。これまでとは異なり岩が堆積したところを歩くようになる。正面に見えているのが仙丈ヶ岳の稜線だ。右の斜面にも大きな岩が堆積している。滑らないように岩の上を進んでいこう。

岩場歩きが終ると、左の樹林帯を歩くことになる。深い森のなかを進むと仙水小屋に。料理自慢の山小屋だ。ここでしばらく休憩したら、北沢峠方面へ下る。道なりに歩けば大丈夫。小さな沢沿いの道に入ると水平歩行になる。小屋が見えたらそれが長衛小屋。ここから10分で北沢峠に戻ることができる。

甲斐駒ヶ岳登山カレンダー(該当月の1日)

甲斐駒ヶ岳データ

標高:2,967m
登山適期:7月〜10月中旬
営業小屋:北沢峠こもれび山荘長衛小屋仙水小屋
避難小屋:なし
テントサイト:なし
水場:北沢峠こもれび山荘長衛小屋
トイレ:北沢峠、長衛小屋
ビューポイント:駒津峰、甲斐駒ヶ岳
連絡先:伊那市観光協会(TEL.0265-78-4111)、南アルプス林道バス営業所(TEL.0265-98-2821)

バスの時間に気をつけて

スタートもゴールも標高2,030mの北沢峠。北沢峠までは仙流荘前からバスを利用するが、歩行時間に休憩などを入れると8時間30分~9時間は必要となる。北沢峠から仙流荘までの下り最終時刻は16時。上りの始発は7月14日~10月8日の土・日・祝日は5時30分で、北沢峠に着くのは6時25分。滞在できる時間は9時間35分。

7月20日~8月31日の平日は始発が6時5分で、北沢峠には7時に着く。この場合の滞在時間は9時間5分。9月1日以降の平日は8時5分が始発。北沢峠到着は9時なので、滞在できる時間は7時間。健脚者でない限り日帰りは難しいだろう。

アドバイス

ここに記載している所要時間はあくまでも目安。自分の経験や体力と相談しながら、前日に麓で宿泊したり、山小屋に宿泊するなど、ゆとりある計画を立てよう。また、天候や自分の体調によっては、中止することも検討してほしい。山はいつまでもそこで待っていてくれる。「家を出るときから帰宅までが山登り」ということを忘れずに、存分に山を楽しもう。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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