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緊急時に忍ばせたいバーナー。どの素材が一番ベスト?標高1900mで湯沸かし実験

登山の定番バーナーといえばガスバーナー。軽量コンパクトで高火力。湯を沸かすのもあっという間。でも意外とかさ張る……。軽さを重視するならアルコールストーブ、コンパクトさなら固形燃料ストーブもある。それらのなかでエマージェンシーの装備として携帯するなら、どのストーブがよいのか? さっそく、実験開始!

テストしたストーブはこの3台

(左)風にも寒さにも強く、高火力なガスストーブの雄

SOTO/マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスターSOD-310 ¥7,400
パワーガス105トリプルミックス SOD-710T ¥540

【問】新富士バーナー

低温時でも火力が衰えにくいマイクロレギュレーターを装備。独自の凹型バーナーヘッドは風に吹かれても炎が流れず、短時間で湯を沸かせるため、多くのハイカーが愛用する。

(中)エマージェンシーといえば、この固形燃料ストーブ

エスビット/ポケットストーブ スタンダード ¥1,500

【問】飯塚カンパニー

ドイツ、スイス軍に正式採用されている固形燃料ストーブ。高山や氷点下でも安定した炎を得られる。1タブレットの燃焼時間は4分。2〜4個を同時に燃やし、火力調節も可能だ。

(右)軽さ重視ならチタン製アルコールストーブ

エバニュー/チタンアルコールストーブ ¥3,800
アルコールストーブ用チタン十字ゴトク ¥1,000

【問】エバニュー

ULハイカーに愛用者が多いアルコールストーブ。チタン製で非常に軽く、しかも安定した炎、加熱面積を広くするために側面からも炎が出る仕様。燃料30㎖で約5分燃焼する。

エマージェンシー用として、ガスバーナーのほかアルコールストーブ、固形燃料ストーブも実験

実験した場所は大菩薩峠からひと山越えた石丸峠の草原。標高は約1900m。天候は曇り時々晴れ。気温28℃。峠を抜ける風を顔に感じ、葉や小枝が揺れる風速3mほどの風が吹いたり止んだりを繰り返す状況。

湯沸かしに使ったクッカーはエバニューのチタンポット500。それにカップヌードル1個分の湯量300㎖の水を入れ、沸騰するまではフタをして燃料消費を抑制した。

ガスバーナーだけでなく、アルコールストーブ、固形燃料ストーブを選んだのは、今企画がエマージェンシーをテーマにしているから。デイハイク等でバーナーを使わない人やグループでも、エマージェンシー用として装備しておけば、白湯を飲んで体を温めるだけでなく、寒気を感じたらボトルに沸かした湯を入れて湯たんぽにできる。それで脇の下や股を温め、夏山でも起こりえる低体温症を予防できるのだ。

湯沸かしの速さだけならガスバーナーが優位。でも、エマージェンシーの観点では携帯性に優れ、故障しにくいアルコールストーブと固形燃料ストーブも選択肢に入ると考えた。

【山で比べてみました1】実際の重量を量ってみると

ガスバーナー:実測値/255g(バーナー+3本ゴトク+カートリッジの合計)

固形燃料ストーブ:実測値/172g(4g×20タブレット固形形燃料含む)

アルコールストーブ:実測値/52g(ストーブ+ゴトク)約60㎖の燃料を入れたボトルとの合計111g

テスト結果について

ガスバーナーは、使用した燃料カートリッジの量が湯沸かし10〜15回分。固形燃料ストーブの燃料は湯沸かし6〜7回分となる。ガス同様の10回分とすると合計212gだ。アルコールストーブは、燃料60㎖で湯沸かし1〜2回分。10回分とすると少なくとも300㎖ぐらいは必要となり、燃料となるエタノールの比重を考慮して燃料とボトルを含めると、合計300g超。

ガスバーナーのなかでも燃焼効率の高いSOTOのウインドマスターは1缶の燃焼回数を考慮すると十分に軽い。エバニューのアルコールストーブは燃焼効率を上げるシステムを使用しないと、軽さの優位性を維持できないと感じた。重量の比較では固形燃料のポケットストーブに軍配が上がった!

【山で比べてみました2】そのまま火を点けた湯沸かし時間は?

アルコールストーブ:6分

固形燃料ストーブ:10分54秒

ガスバーナー:2分57秒

テスト結果について

実験をする前からわかっていたことだけれども、ガスバーナーの圧勝。今回は気温の影響を受けない状況もあり、ときおり吹く風もまったく問題にせず燃えるSOTOのウインドマスターの性能のよさを知らしめた。

固形燃料のポケットストーブの実験時にはとくに風が断続的に吹いていたのと、炎の勢いが弱いためストーブ本体が風防の役割を担っていても、風の影響の大きさを強く感じた。そのため6分30秒を経過したところで3個目のタブレットを投入し、火力を上げても10分を切れなかった。

エバニューのアルコールストーブは湯沸かしに待てる時間の許容範囲内。まだ沸かないの? と思う一歩手前くらいだった。

【山で比べてみました3】風防をセットした湯沸かし時間は?

アルコールストーブ:4分51秒

固形燃料ストーブ:8分18秒

ガスバーナー:2分53秒

テスト結果について

厚手のアルミ箔をカットしたお手製風防をセット。風の影響が少なくなれば、当然沸騰までの時間は短くなる……と思ったら、ウインドマスターはほとんど時間が変わらず。元々装備している耐風性が高いので、今回程度の風だと、ほとんどタイム差が出ないことがわかった。風防不要、つまり軽量化できるということだ。

ポケットストーブは、大幅にタイム短縮。それによりタブレット2個で沸いた。火力を維持するために風防は必須だ。アルコールストーブは、風防を使えば十分に速く沸騰。同社が出している風防やゴトクがセットになったシステムを使えば、さらに効率よく燃焼してくれるだろう。

【山で比べてみました4】2回の沸騰で使った燃料の重さは?

右)固形燃料ストーブ/タブレット5個=20g。中)アルコールストーブ/100㎖=約79g。左)ガスバーナー/燃料14g。

テスト結果について

風の影響を受けないほど火力は衰えず、鍋底を的確に温め、ロスが少ない。もちろん燃料がもつ特性もあるが、使用した燃料を重さで比較するとガスストーブのウインドマスターがもっとも使用量が少なかった。固形燃料のポケットストーブも20gと消費量は少なく、火力は弱いが燃費は悪くないといえるだろう。アルコールストーブは、重さで比べると案外燃料を食う。

ちなみに今回の実験結果と各燃料の定価から1回の沸騰に必要な燃料の費用で比べてみるとガスが36円、固形燃料が75円、アルコールが48円。燃料用アルコールはリーズナブルなこともあり、必要量に比べ安かった。

山で比べてみた結果

1.悪天時でも素早く湯が沸き、しかも軽いガスバーナーは、収納スペースが許せば登山時にいつでも携帯すべき装備!

2.故障の心配がなく、必要十分な速さで湯を沸かせるアルコールストーブは、燃焼効率を上げるシステムで使うのがよし!

3.固形燃料ストーブは緊急時でも湯沸かし時間を待てる心の強さがあれば、パックに忍ばせておいて損はない軽量コンパクトさ

出典

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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