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【水】筆とまなざし#205「来年公開のボルダリングエリアへ。道端で見つけた鹿の骨」

来年公開のボルダリングエリアへ、レジェンドとともにひと足先に登りに行ってきました。

少し前のことですが、新しく公開されるボルダリングエリアに行ってきました。公開される、というのはガイドブックができ、正式に公開されるのは来年の秋ごろで、いまはプレオープンの時期だからです。そのエリアを10年以上にわたって開拓してきたレジェンドにごいっしょさせていただき、ひと足早く楽しんできたのでした。

深い谷の、花崗岩の合間を流れ下る美しい沢沿いに大きなボルダーが点在していました。沢のボルダーは水流で磨かれてツルツル。少し山手に入ると荒い結晶が痛いほど指に食い込んできます。おもしろいのは、重なり合ったボルダーとボルダーの間にできたクラックを挟まりながら登る課題が設定されていること。その多くはワイドクラックで、なかにはチョックストーンの隙間を登る課題もあります。レジェンド曰く「ボルダリングじゃなくてハサマリング」。マニアックなクライマーにはたまらない課題たちでしょう。

ボルダリング課題を登り、あたりを歩き回るなかで、丁寧に岩を掃除し、納得のいくスタイルでひとつひとつのリスクと向き合い時間をかけて登られてきたということを強く感じずにはいられませんでした。

夜は自宅に泊めていただきました。玄関を入るとさまざまな動物の頭骨標本が整然と飾られていました。

「死骸を拾って来て、水を入れたビンの中に入れておくんです。そうすると肉が腐ってきれいに骨だけになります。蓋を開けるときはすごい臭いですけどね」

頭骨標本を作るときは土に埋めたり煮る方法もあるけれど、細かい骨がなくなってしまうこともあるので、水に入れるのが一番良いということでした。

翌日の朝食は納豆卵ご飯にじっくり出汁がとられた味噌汁、そして丁寧に焼かれた鮭の切り身。毎日の日課というミルで挽いたコーヒーもいただきました。

夕方。駐車場へ向かう途中の崖の下で鹿の骨を見つけました。

「鹿って雪に足を滑らせて滑落することが多いんです。春先には崖の下でけっこう鹿の死骸を見つけます」

不思議な形をした骨をひとつ拾い上げると、この日の思い出にとバッグのポケットに忍ばせました。

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PROFILE

成瀬洋平

PEAKS / ライター・絵描き

成瀬洋平

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

成瀬洋平の記事一覧

1982年岐阜県生まれ。山でのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作の小屋で制作に取り組みながら地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画にも携わる

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