ウールのベースレイヤーの穴あきをサクッと補修!|おだまきかあさんのMYOG道
小田巻美穂子
- 2021年11月23日
MYOG(ミョグ)とはMake Your Own Gearの略。アウトドアで使う道具を自作、カスタマイズすることを指す。「道具はある」と発言してしまったために突如始まったこの連載。製作の最終目標はウエアかテントかバックパックか……!?
今回は、穴のあいてしまったウールのベースレイヤーをサクッと補修してみます! 虫食いや引っ掛けなどでできた穴は広がらないうちに修繕して長く愛用してあげてくださいね。
文・写真◉小田巻美穂子 Text & Photo by Mihoko Odamaki
面倒そう?10分でできるんです。
化繊全盛だった(いまもか)アウトドアウエアですが、最近ではウールがもてはやされているようで、選択肢が増えてきているのがうれしい限り。しかし肌あたりがいいものであればあるほど擦れに弱く、金具を引っ掛けて穴を開けてしまうことも多いもの。なんでケチケチ使っていたのですが、補修すればいいのか! と思いつき、さっそく登山とは縁遠かったころに購入した、フェルティングキットを引っ張り出してきました。
フェルティングとは、羊毛をお湯や水で絡ませ&縮ませてフェルト化する技法です。絡みやすくするために石けん水を使ったりもします。なんで、テーブルの上にマットを敷いて、型紙となるぷちぷちの緩衝材、お湯、石けん水もスタンバイ、ビニール手袋、綿棒、アイロンを用意して、となかなか手間がかかるのですが、ニードルならお湯や水がなくても刺すだけでフェルト化できるので、小さな穴の補修にはぴったりなのです。ちなみに立体的なフェルトマスコットもニードルで作れます。
今回は先日お得なセールで入手したフーディニのアクティヴィストティーに、まだ穴はあいていませんが(笑)、ちょっとオリジナリティを出すためにフェルティングニードルで葉っぱモチーフをあしらってみました。作業時間? 用意から終了まで10分です……。ってわかったらやってみたくなりますよね!?
ほかにもウールのインナーグローブ、毛足の短いフリース、ウールソックスの補修にもおすすめですよ〜(補修後のソックスはデイリーユースとして活用しましょう)。作業自体は細かくて地味なのですが、ひたすらぷすぷすしているとストレス解消にもなります。
道具は100円ショップで購入できるものでかまいません。マットのクオリティは大差なさそうだし、ニードルは多少……ありそうだけど、パっと見は問題なさそうです。ですが羊毛はこだわることをおすすめします。こちらはぜひ専門店で購入を。
そして勢いに乗ってウールハット制作にも着手しました(笑)。完成形はまた次号以降で報告します!
さっそくトライ
1 まずは簡単なモチーフでフェルト化のコツをつかむとよいでしょう。マットの上に適量の羊毛を適当に丸めて置いて、ニードルでぷすぷす刺します。
2 作りたい形を意識しながらひたすら刺すだけで完成。裏側も同じように刺します。
3 ウエアの補修の際はマットの上である程度形作ってからがおすすめ。
4 ウエアに刺していきます。
5 裏側に羊毛が出てきているので裏側からも刺します。
完成!
今月のアイテム:フェルティングニードル
ニードルとよばれる細い針が主役です。ただの針とは違い、先端から3cmくらいのところまで刻みが入っていて、羊毛が絡まるようになっています。単独と複数本タイプを揃えましょう。ほかにフェルティング用マット、羊毛が必要です。最近は100円ショップでも買えます。
フェルトシートも簡単。アップリケやバッジにおすすめ。
PEAKS編集部員おだまき
2男児の母。編集部在籍2年弱ですが、人生経験的にはすでにNo.2。登山ルートを考えるよりどのギアを使うかを考えるほうが好き。趣味は手芸と園芸。
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PROFILE
PEAKS / 編集部員
小田巻美穂子
斜度が1度でも上がったら聞き役に徹し、下りで急にスピードアップ&おしゃべりになる登山スタイル。登りのペースは激遅ですが長く歩くのは嫌いではありません。活動フィールドは登山とキャンプ。ライフワークは手芸と園芸です。
斜度が1度でも上がったら聞き役に徹し、下りで急にスピードアップ&おしゃべりになる登山スタイル。登りのペースは激遅ですが長く歩くのは嫌いではありません。活動フィールドは登山とキャンプ。ライフワークは手芸と園芸です。