“現場”での使いやすさにこだわった新発想のカメラケース|オスプレー/フォトアクセサリーシリーズ
PEAKS 編集部
- SPONSORED
その場所、その瞬間にしか出合えないシーンを美しく切り撮るためのカメラは、山と切っても切れない関係にある重要アイテム。
そのため、一眼レフやミラーレス一眼カメラをフィールドで持ち運ぶためのバッグやアタッチメントも数多くあるが、どれも一長一短。多くのカメラマンはベストアンサーを常に探し続けている。
2024年秋、パックブランドとしてアウトドアで活躍する製品を作り続けているオスプレーが、満を持してフォトアクセサリーシリーズをリリース。今回はシリーズの全4アイテムを掘り下げていく。 INDEX
文◉PEAKS
写真◉熊原美惠
構想は40年前から。待望のフォトアクセサリーシリーズが登場
スマホカメラの性能は日進月歩で向上しており、気軽な撮影であればでスマホのみで済ませる人も最近は少なくない。だが、一眼レフやミラーレス一眼と比較してセンサーサイズやレンズ性能の差は埋めがたく、画のクオリティは明らかに異なる。
幸い最近はミラーレス一眼が進化し、カメラ機材が軽量&コンパクトになってきた。それも追い風となり、最近はミラーレス一眼をぶら下げて山を歩いている人が目立つ。
そんな人にとって頭が痛いのが、カメラの持ち運び方法。行動時の安定性、必要なときすぐに取り出せる機動力、長く歩いても疲れにくい荷重の分散、ケースの保護性など、さまざまなバランスを考えて自分流の持ち運びスタイルを選択するものの、どのパックやアタッチメントも一長一短というのが実情。
そんな状況に一石を投じるように、パックブランドのオスプレーがフォトアクセサリーシリーズを昨秋リリースした。
シリーズは、カメラチェストリグ(写真左下)、フォトリッド(写真右下)、2サイズのカメラキューブ(写真上)の全4アイテム。どれも一般的なカメラバッグメーカーの製品とは異なるアウトドア仕様になっており、製品としての完成度も高い。
それもそのはず、フォトアクセサリーシリーズの構想は1990年代からあり、実際にプロトタイプを作り続けていたという。しかし、その他の優先すべきアイテムが常に存在したこともあり、実際に商品として発売するまでには至らなかった。
だが、昨今のカメラの進化に伴って機材がこれまでよりも軽量・コンパクトになり、高品質な写真や動画を撮影することが一般登山者にとっても当たり前の状況に。そんないまだからこそ作る意味があると、約3年前から本格的に製作に取り掛かり、写真家にも開発に加わってもらいながら製品をブラッシュアップ。晴れて2024年秋に4製品をリリースした。
今回は、とくに山での実用性にフォーカスしたカメラチェストリグ、フォトリッドを中心にフォーカスしていく。
取り出しやすい位置にカメラをセットできるカメラチェストリグ
カメラチェストリグは、カメラをケース内部に入れ、胸の部分に装着して使用する。もちろんバックパックと併用でき、ショルダーハーネスとも干渉しないようになっている。行動時はカメラとレンズを保護し、使用時はサッと取り出せるのが大きなメリットだ。
フロント部分には硬いパッドが内蔵されており、行動中に岩などにぶつかったり、擦れたりしても、中の機材はしっかりと守られる。保護性はかなり高めだ。
上部がファスナーで開閉できるようになっており、この通りファスナーを開けばフロントパネルが折れ曲がるように開き、カメラを取り出すことができる。
ファスナーを全開にすればさらに開口部が広がるが、そのぶんファスナーの開閉に掛かる時間が長くなるので、行動時はこのように半分程度開くのが便利。ちなみにライナーはオレンジ色になっており、機材を瞬時に認識しやすい。
ケース自体はフルサイズセンサーのミラーレス一眼&標準ズームレンズがちょうど収まるサイズ。APS-Cやマイクロフォーサーズのカメラ&レンズももちろん収納可能だが、小型のカメラよりフルサイズ程度、それなりのサイズの機材との相性が良い。
背面はこの通りメッシュ状の薄いパッドとなっており、ベストを着るように装着する。
とくにこれにより広範囲で荷重が分散され、肩のストラップ部分などピンポイントへの荷重が避けられる。背面のパッドは通気性が良いので夏以外であれば装着時に暑さはあまり感じないが、暑がりな人は後述のバックパック自体に装着する方法がおすすめ。
動いてもブレにくく、腕が動かしやすい考え抜かれた形状
チェストリグ自体、ベストのように身体にフィットしているので動いてもずれにくいが、より安定性を高めるための工夫が随所に見られる。
まずは背面パッドと本体をつなぐストラップの構造に注目。通常はケースのサイドパネルとバックパネルの間、身体に近い本体部分からストラップが出ているものだが、こちらはケースのフロント側からストラップが出ている。そのため、ストラップを絞ればケースがフロントから身体に引き寄せられ、動いた際もブレにくくなる。
上部のストラップは長さを調整できるようになっており、バックパックとの相性、好みなどに合わせてちょうどよい高さに設定できる。微妙な位置の違いでカメラの取り出しやすさ、行動時の安定性が変わるので、この部分の調整は意外と重要だ。
さらに正面から見るとケースがフロントに向かってテーパードしているのがわかる。これにより行動中も腕がケースにぶつかりにくくなっている。この部分はかなりこだわったと思われるポイントで、ポールを使って行動する際もケースを気にせず腕が振りやすい。テスターはバックカントリースキーでも使用したそうだが、ハイクアップ、滑走時ともストレスなく使用できたという。
使いやすい両サイドのポケットとレインカバー
使い勝手を向上させるための細かなこだわりも。そのひとつが、両サイドのポケットだ。
正面右には伸縮するポケットを配置。出し入れしやすいのでレンズキャップなどを入れるのに適している。
正面左はファスナー付きポケット。こちらは紛失が避けられるのでバッテリーなどの収納にピッタリ。下部には内ポケットもあるので、メモリーカードなど小さなものを仕分けして入れることも可能だ。
ちなみに両ポケットとも現在主流となっているサイズのスマホを入れるには小さく、スマホ収納には適さない。
本体下部にはレインカバーが収納されており、雨天時にはケースを保護することができる。
カバーは全周がゴムになったシャワーキャップのような縫い目がない構造になっており、カバーが掛からないバックパネルの部分以外は雨をほぼシャットアウトする。
バックパックのショルダーハーネスに装着するためのアタッチメントも付属。暑がりな人や汗っかきで背面のパッドを装着するのはちょっと……という人はバックパックに取り付けて携行できる。荷重がハーネスに分散されるので、装着時に重量を感じにくいのもメリット。
ただし、背面パッドを使って装着した場合に比べてフィット感はやや落ちる。この製品ならではの装着感、安定性を100%味わいたいなら、背面パッドを使用するのがベストだ。
雨蓋をカメラケースに一変させるフォトリッド
バックパックメーカーならではの発想で生まれたのが、雨蓋をカメラケースに変えてしまうフォトリッド。山では荷物が出し入れしやすい雨蓋にカメラやレンズなど機材の一部を入れることもあるが、これは画期的な機材専用ケースとなっている。チェストリグと同様に、こちらにもしっかりとしたパッドがトップ部分に内蔵されており、機材を衝撃から守ってくれる。また、ライナーがオレンジ色なのも同じ。
フォトリッドは雨蓋が取り外せるオスプレーのバックパックに装着できる。
開口部はファスナーで360度近く開き、こちらもチェストリグ同様にフルサイズセンサーのカメラ+標準ズームレンズがちょうど収まるくらいの奥行きがある。
交換レンズ2~3本やバッテリーなどが入る余裕もあり、サイズによっては望遠ズームレンズも収納可能。中の仕切りは面ファスナーで留めるようになっており、自由に動かせる。
ファスナーを全開にせず途中まで開ければトップパネルが折れ曲がるように開くので、カメラのみを取り出すことができる。これならスピーディにカメラが取り出せ、他の機材が不意に落下する心配もない。
機材を詰め込むと雨蓋はトータルでそれなりの重量になる。バックパック本体にアクセスしたい場合、普段のように雨蓋自体をパカッと背面側に倒すのはリスキーかつ難しいため、ゆっくり安定させた状態で雨蓋を動かせるように前後に大きなハンドルが付いている。
テントや小屋近くで動くときに便利なヒップバッグモード
内側にはベルトが内蔵されており、テント場、小屋などでバックパックを置いてから撮影のために近くで動く際には、バックパック本体から外してヒップバッグとして装着することができる。
裏面はパッドとなっており腰への当たりもやわらか。
ベルトはフォトリッドとして使用する際はパッドの裏にしまっておき、ヒップバッグとして使う際に引き出す。
カメラを取り出す際はパックを下ろさずとも、フロント側にクルッと回せばちょうど開口部にアクセスすることができる。この場合、全開にしてしまうと機材が落ちる可能性があるので、一部を開いてカメラのみ取り出す。
アタッチメントを使えば他社のバックパックにも装着可能
フォトリッドは雨蓋が取り外せるオスプレーのパックであればアタッチメントを使わずに装着できるが、他メーカーのパックにも装着できるようにバックルとストラップのセットが付属している。
雨蓋とジョイントするフロント側のストラップに付いているバックルを交換し、フォトリッドとジョイントするためのストラップとバックルを背面側へ取り付ければ装着可能。
バックパックの構造によっては装着できなかったり、装着できても安定性がいまいちな場合もあるので、他メーカーのバックパックで使いたい場合はショップなどで確認するのが安心だ。
保護性の高いカメラキューブ
パックパック内部に入れて機材を持ち運ぶためのケース、カメラキューブも2サイズで展開。こちらもチェストリグやフォトリッドと同様に硬めのパッドで覆われており、パックパック本体に強い衝撃が加わっても中の機材はしっかり守られる。
蓋となるパネルに切れ込みが入っていて、開口部を全開にしなくてもカメラを取り出すことができるという仕様も同じ。フォトリッドのように持ち運びに便利な幅広のハンドルも装備している。
こちらはSサイズ。サイズ感はフォトリッドに近く、中心部にボディ&レンズ、両脇にレンズ2~3本、アクセサリーなどを収納することができる。フォトリッドより少し奥行きがあるので、多少長めのレンズをボディに装着していても入れやすい。
Sサイズは絶妙なサイズ感で、大型パックであればケースを平らにした状態でも収納することができる。
Mサイズはさらに奥行きがあり、ボディに望遠ズームレンズを装着していても収納できるほど。ただし大型パックでもそれなりのスペースを占めるので、登山しながら撮影するというよりは撮影のための山行で活躍するサイズだ。
撮影スタイルを一変させるかもしれない画期的アイテム
どのアイテムもアウトドアシーンでの実践的な使いやすさにこだわって作られており、とくにカメラチェストリグとフォトリッドは、機動力、プロテクション、持ち運びやすさ、荷重バランスなど、オスプレーならではの設計が光っている。
カメラ好きであれば、そもそも山でカメラをどのように持ち歩くかの最適解が出ている人が多いと思うが、チェストリグやフォトリッドはその根底を一変させるポテンシャルを備えた画期的アイテム。
機動力優先ならカメラチェストリグ、行動のしやすさを重視するならフォトリッドなど、これらのケースを投入した山行をあらためて想像してみたら、新たなスタイルが見いだせるかもしれない。
オスプレー/カメラチェストリグ
- 価格:¥14,190
- 容量:4L
- サイズ:28×23×12cm(縦×横×奥行)
- 重量:460g
オスプレー/フォトリッド
- 価格:¥17,600
- 容量:5L
- サイズ:26×31×14.5cm(縦×横×奥行)
- 重量:690g
オスプレー/カメラキューブ S
- 価格:¥11,220
- 容量:6L
- サイズ:25×25×15cm(縦×横×奥行)
- 重量:360g
オスプレー/カメラキューブ M
- 価格:¥14,190
- 容量:11L
- サイズ:40×28×17cm(縦×横×奥行)
- 重量:580g
企画協力◉ロストアロー www.lostarrow.co.jp/store/
SHARE
PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。