西本康生流サクラマスジギング【Part 3】
SALT WORLD 編集部
- 2021年10月08日
スローピッチジャークを武器に、各地のさまざまなターゲットを楽しんでいる西本康生。そんな西本をここ数年に渡って惹きつけている魚がサクラマスだ。ここでは、岩手県大船渡市の越喜来湾をベースに展開した西本流ジギングゲームを、3回にわたって紹介。【Part 3】の今回は、釣行最終日の様子をお届けする。
パターンをアジャストし10本のキャッチに成功!
釣行2日目。出船前に西本の目論見を確認してみた。
「昨日と一緒です、基本的には。アクション的にはジャーク&フォールか、もしくはジャーク&ジャーク、どちらが有効かを考えていくと思います。ジグのセレクトは大きくしてアピールするか、小さくして食いを誘うか、を考えていくかな。昨日の教訓もあるので、リールのパワーも使った強めのジャークを心掛けようと思います。キーワードはテーリング!(笑)」
ブルーヘブンL30は、Hi&Pwいずれのモデルであっても、サクラマス用リールとしてはオーバーパワーと思う人がいるかも知れない。でも…、と西本は続けた。
「強めのジャークを多用する場合、とくにブルーヘブンL30は有効だと思います。L30の大型ハンドルは力を込めやすく、パワー感も十分。手首を返してハンドルに力を込め、キックするように跳ね上げて操作するとしっかりジグを横に向けやすい。昨日もそうでしたが、サクラマスジギングではほとんど移動せず、ずっとジグを操作し続けることが多い。ライトタックルとはいえ、強めのジャークでアピールする釣りを繰り返していると結構疲れます。少しオーバーパワーと思われるサイズでも、一日通して使うと疲労感がとても少ないと思います」
実際に西本はロッドを持つ左手よりも、リールを巻く右手(肩甲骨周りも含め)のほうが疲れる、という。いかにハンドルに力を込めて巻いているかの証拠だろう。
▲「ブルーヘブンL30Pwはヒットしてからゴリ巻きするときなども、巻き上げトルクがあるのでとても楽。サクラマスにはとても使いやすいリールだと思います」と西本。
宣言通り、西本はパワージャークに徹した。SPY-FIVE130gを中心に、強いジャークでアピール、フォールで食わせるという釣りだ。食いが落ちたときなどはSPY-NARROW130gにチェンジし、さらにアピールアップをはかるなど、とにかく攻めの釣りを通した。甲斐あって、トータルで10本のサクラマスを手にした。サイズも3㎏オーバーが3本。船中ではトップ釣果。満足の釣りを展開できた。
「2日間を通しての感想としては、釣れている人の真似をすることが大事、ということ(笑)。初日は周囲があまり釣れていない時に、自分が釣れていた。つまり全体的に釣れているときに釣れなかった。振り返ってみると、少しジャークが弱かったかな、と思います。初日に8本のトップ釣果を出した菅原さんは、テーリングを頻発していたけれど、そのくらい強くシャクっていたと理解した。だから、2日目はより強めのジャークを意識して、それにフォールの動きを少し入れた。このイメージで間を取って釣っていたのが良かったみたい」
パワージャークで見せて、フォールで食わせる。今回、ハマったパターンではあるが、いつでも同じ手が通じるとは限らない。いずれの釣りでも同じだが、この釣り方なら絶対! という話にはマユにツバをつけて聞くとよいだろう。西本とて自身の釣りの確立に関しては暗中模索のなかにある。しかし、その過程こそが面白さ。読者諸兄、諸姉もぜひ自身の釣りを模索していただきたい。
▲ヒットレンジやアクションなどの情報を共有してくれる釣り仲間が、お互いに釣果をアップする大きな原動力でもあると西本。今回も遊漁船の船長、上州屋のスタッフなど、業界人も含めた釣り仲間が集まり、協力してくれた。感謝、感謝!
(文中敬称略)
【この記事は2020年2月現在の情報です】
西本康生流サクラマスジギング【Part 1】はこちら>>>
西本康生流サクラマスジギング【Part 2】はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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