【鈴木文雄】唐津の冬ヒラマサ 玄界灘・加唐から壱岐の島海域に大政を追った【PART3】
SALT WORLD 編集部
- 2022年01月13日
究極のゲームフィッシングのひとつ「ジャイアントトレバリー=GT」を、長年狙い続け、多くの記録的サイズをキャッチしてきた実績を持つGTフィッシングのパイオニアのひとり鈴木文雄氏。本誌ソルトワールドで連載してきた釣行記「海道釣紀」の中で鈴木氏が玄界灘・壱岐の島に赴いた際の記録を全4編でお送りする。
【鈴木文雄】唐津の冬ヒラマサ 玄界灘・加唐から壱岐の島海域に大政を追った【PART1】>>>
【鈴木文雄】唐津の冬ヒラマサ 玄界灘・加唐から壱岐の島海域に大政を追った【PART2】>>>
7㎏のヒラマサをリリース
「少し内側ですけど、港のおじいちゃんに教えてもらった根があります」
小島船長はあっさり舵を切った。一度船の流れをチェックし入念に魚探とGPSでポイントを決め、薫風はエンジンを切った。
「少しずつ沖に流れます。速度は1ノットです」。アナウンスも板に付いてきたようだ。
GALOIS‐MASSA853T+アバニGT・SMP6号+スーパーステルス130lbの組み合わせは100m以上の飛距離を稼ぎ出した。トップの柔らかさのせいか、スティックベイトは水面下でよく潜り、泳いで見せた。ルアーを⊿10‐90から、持ってきたスティックベイトなかで一番軽い⊿10‐65に変えて何投かしていると、近くでヒラマサがボイルした。ぼくも見つけたと同時に「2時の方向70mにボイル!」とアナウンスが響いた。
投げる態勢を取っていたぼくは、すかさずキャスト!⊿10‐65は低い放物線を描いてヒラマサがボイルした付近に落ちた。リールを目一杯速く巻くと、⊿10‐65はバシャバシャと派手なスプラッシュを上げて水面を滑った。一度止めて垂直に浮かせてから、ロッドを下向きに叩いてスティックベイトを潜らせ、リールのキックで海中を10mほど泳がせる。再び浮かせてダイビンジャークさせた瞬間、海中で魚がバイトした。穏やかな海面は盛り上がり、アタックの激しさが分かった。
ぼくは一度、ロッドを少し送り込んでから鋭く合わせた。多分必要以上に合わせるのがぼく流なのだけれど、それでもフックアウトはよくあることなのだ。リールスプールは少し逆転したが、魚は止まった。ポンピングで引き寄せ、ヒラマサの引きをロングロッドで楽しんだ。7㎏前後の丸々としたヒラマサであった。写真を撮って直ぐにリリースした。
「同じポイントの沖側を流します」
船長は慎重に船を戻した。
【この記事は2020年1月現在の情報です】
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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