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YAMAHA(ヤマハ)・YPJ-MTプロ、本格プロ仕様E-MTB|ニューモデルインプレッション

注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回はダブルサスペンションを備え、険しい山道を走破できる、ヤマハ初の本格E-MTB、YAMAHA・YPJ-MT PRO(ヤマハ・YPJ-MTプロ)をプロライダーの内嶋亮がテスト。その乗り心地は?

ニューモデルインプレッション
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ヤマハが威信をかけた本気のE-MTB
「YPJ-MTプロ」

創業以来モーターサイクルを作り続けており、また世界初の電動アシスト自転車を作ったヤマハ。その2輪車技術の粋を結集したEバイクがついに登場した。YPJ-MTプロ、プロ仕様の本格E-MTBモデルだ。
ヤマハでは、E-MTBとしてYPJ-XCをラインナップしていたが、こちらはファンライド向け。今回のYPJ-MTプロは、ダブルサスペンションを備え、険しい山道を走破できる、ヤマハ初の本格E-MTB。
妥協のない作りは、ヤマハの威信を感じさせる。フレームは、モーターサイクルで実績のあるツインチューブフレームに着想を得たデュアルツインフレーム。2分割されたトップチューブの間にリアサスペンションを横置きで配置。
またバッテリーは2分割されたダウンチューブの間に収められ、あえて見せるデザインとなっている。シンプルかつメカニカルな美しさとともに、コンパクトな設計で、足着きのよさと低重心化にも成功している。
ドライブユニットは、欧州で数多くのE-MTBに採用され、実績のあるPW-X2を搭載。このドライブユニットは、ヤマハ最小サイズで最軽量のフラッグシップモデルとなる。YPJシリーズとしては初採用だ。
アシストモードは、エクストラパワーモード、ハイモード、スタンダードモード、エコモード、プラスエコモードの5段階。
さらにはオートマチックアシストモードというオート設定がYPJシリーズとして初めて導入された。これはハイモードからエコーモードの間で、走行状況に応じてライダーに最適なアシストを提供するシステムで。このモードにしておけば、モードを選ぶわずらさしさから解放され、過剰なアシストで不安定になることもない。
ブルー×シアンのヤマハレーシングカラーを基調としたカラーの精悍なマシン。まさに日本メーカーの本気が詰まった意欲作だ。

ドライブトレインはシマノ・デオーレXT。リアスプロケットは11段の11-46Tのワイドレシオ。

ヤマハのフラッグシップドライブユニットPW-X2を搭載。プラクシスのEバイク専用ギヤクランクを装着している。

160mmトラベルのフロントサスペンションに加えて、マキシスのセミファットタイヤを装着。高いトラクション性能を発揮。ブレーキはマグラ製の203mm大径ローターを前後に搭載。

ダブルのツインチューブの間に、リアサスペンションとバッテリーがコンパクトに収まる。

ヤマハ
YPJ-MTプロ

価格:60万円(税抜)
フレーム:ヤマハ・デュアルツインフレーム(アルミ製)
フロントサスペンション:ロックショックス・ヤリRCブースト160mm
コンポーネント:シマノ・デオーレXT
タイヤサイズ:27.5×2.8
ドライブユニット:ヤマハ・PW-X2
バッテリー:36V-13.1Ahリチウムイオンバッテリー
充電時間:3.5時間
最大走行可能距離:エクストラパワーモード73㎞、プラスエコモード197㎞(モードは6段階)
サイズ:S、M、L
重量:24.1kg(Mサイズ/ペダル含む)

プロライダー内嶋亮がその実力を検証

扱いやすさを演出する剛性バランス

ダブルツインという独特のフレーム設計から生み出されるオリジナリティーあふれるカッコイイルックスにまず魅了される。そしてここから生み出される高い剛性が、製品としてのしっかり感や安心感を生み出している。
ただ剛性が高いだけでなく、しっかりとした芯がありながらも表面的な硬さが出ないよう剛性バランスを調整している、パーツ選択やサスペンションセットのトータルバランスにより全体の乗り味を適正化している。このあたりモーターサイクルメーカーとしての技術が生きている。

独創的なフレーム。昨年サイクルモードで展示されたコンセプトモデルと形状はほぼ同じ。モーターサイクルメーカーらしい造形美

ヤマハオリジナルのドライブユニットは、ライダーがペダルを踏み込むとレスポンスよくリニアに反応しアシストを始めてくれる。世界的にも定評の高いヤマハのユニットだ。上り坂での再発進なども、とてもやりやすいことなどは以前の機種から継続されている優秀な部分だ。
今回初搭載されたオートマチックアシストモードもかなり秀逸だ。極低速域でペダルを踏み込んだときに想像以上に自転車だけが加速してしまうといったことを解消している。走る路面のシチュエーションにより的確なアシストパワーを発揮してくれるため、初心者が怖い思いをせずにすむ。楽しく走りたいシーンでとても有効だ。

サスセッティングの秀逸さも際立つ1台

リアサスペンションが装着されていることやエアボリュームが大きい幅広タイヤを装着していることにより、リヤタイヤのグリップ力は非常に高い。滑りやすい路面や木の根などの凹凸のある上りの場面においても快適にライダーにストレスを与えることなく乗車できる。
しっかりとペダリングを続けていれば、弾かれてタイヤが空転することなどもなくグイグイ上っていく感じだ。非常にトラクションが高く安定している。

PW-X2はヤマハ最軽量ながら最強。さらにオートマチックアシストモードはモード選択に迷わされることなくギヤチェンジのみの走りに集中でき、山道での疾走感を純粋に楽しめる

そしてさらにこのモデルはリアセンターが長めに設計されていることから、登坂時にフロントタイヤが浮き上がるような不安になりがちな症状をかなり抑え込むことができている。前述のサスペンションとタイヤとの相乗効果もあり、より登坂力を高めていると感じる。
オフロードの下り場面においてもダブルサスペンションとハイグリップタイヤの恩恵により非常に安心感のある印象を受けた。安心感は安定感につながり、バイクとの一体感となる。
小さなギャップやジャンプを、飛んでみたりこぎ抜けたりと、いろいろな乗り方を試してみた。重量物を中央付近に置くマスの集中化が適正に行われており、そのせいかボディーアクションによる車体の操作も違和感なく行え純粋にライディングを楽しめた。

この車両のデザインやパーツセレクトを見ると本格的なオフロード経験のある人が十分に満足できるスペックなのは明確だ。その気にさせるバイクデザイン、そして実際にオフロード歴の長い私も存分にライディングを楽しめた。
そしてこの扱いやすさは上級者向けだけに作られたものでなく、この車体の安定感やアシスト特性はオフロードに興味があるという、MTB初心者でも安心して乗り始めることができるものになっていると感じた。このあたり、幅広いユーザーに対応できるバイク作りが、日本の大手メーカーならではといえる。
ラクラク上れるのでお気に入りのセクションを何度も反復して楽しむこともできるし、長い距離を体力の消費を最大限抑えて楽しむこともできる。
下りだけでなくオフロードのテクニカルな上りもオフロード走行のだいご味を味わいながら楽しむことができる。非常に優れた遊び道具であり、トレーニング機材でもあると言える。

インプレッションライダー
内嶋亮

MTB&モーターサイクルエンデューロ、プロライダー。1994年から国内外の数々のレースに参戦。MTBの元全日本チャンピオン。近年はE-MTBライダーとしても活躍。イベント運営などを行う、ダイナコ代表。

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問:ヤマハ発動機
www.yamaha-motor.co.jpwww.yamaha-motor.co.jp

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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