LOOK(ルック)・795ブレードRSディスク|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2020年12月28日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、フレームの形状こそ前作を踏襲するが、前作よりも200gもの軽量化を果たし、より戦闘力を増して生まれ変わったLOOK・795 BLADE RS DISC(ルック・795ブレードRSディスク)をベテランライダーの管洋介がテスト!
軽さに磨きをかけたエアロレーシングロード
「795ブレードRSディスク」
オールラウンドで使用できるエアロロードとして、トッププロが厚い信頼を寄せる795ブレードRSがモデルチェンジを果たした。フレームの形状こそ前作を踏襲するが、前作よりも200gもの軽量化を果たし、より戦闘力を増して生まれ変わった。
4種類の弾性が異なるカーボン素材を組み合わせて、その使用率を公表しているルック。新型では新たにウルトラハイモジュラスカーボンを5%使用、前作で最も高弾性だったハイモジュラスカーボンも32%から63%と31ポイントも増やすなど、素材のグレードを高めることで軽量化を実現した。
さらに専用のシートポストも110g軽量化。システム全体で310gもの軽量化を達成するとともに、低重心化による安定性も確保している。前作のシートポストはTTやトライアスロンで使用できる前乗りポジションに対応していたが、軽量化にともないロードポジション専用になった。
最新ロードバイクの多くがディスクブレーキ専用となるなかで、前作同様にリムブレーキ仕様も同価格で用意される。これはリムブレーキキャリパーの台座を制動力の影響を考慮する必要があるシートステーではなく、シートチューブ裏に設けた設計の利点といえる。
リムブレーキを支持する声も根強いなかで、ライダーの要求に極力応えるルックらしい姿勢の表れともいえるだろう。
整備性を意識してか完全内装こそされないものの、ケーブルの露出を極力抑え空気抵抗を低減したハンドルまわり。専用ADSステムはフレームセットに付属する。
BB386規格の採用によりダウンチューブとチェーンステーのボリュームアップを可能にして、ペダリングに対する剛性を高めている。
中央部が外側に張り出した形状で、エアロ性能と軽快なハンドリングを両立したフロントフォーク。
新型のエアロポスト3は前作よりも110g軽量化され、204gの軽さを実現した。
ルック
795ブレードRSディスク
価格:44万円(フレームセット/税抜)
フレーム素材:UHM/HM/IM/HRカーボン、ほかファイバー
フォーク:カーボン
サイズ:XS、S、M、L
カラー:プロチームホワイトグロッシーほか3色
ブレーキ仕様:ディスク、リム(要選択)
付属品:専用ADSステム、専用シートポスト
試乗車重量:7.6kg(編集部実測Mサイズ/ペダルレス)
スピードの変化に対応する運動性能とエアロの巡航性能を両立
管洋介がインプレッション
乗り出す前から気持ちを高めてくれるシルエットのエアロロード。剛性が高く、かつ滑らかで軽快なハンドリングを生み出すオーバル形状のフォークが、車輪の軸をとらえる印象だ。
約60㎜のトレイル量による接地感のよさがコーナリングやダンシング、そして下りにおいてはコントローラブルな特性となって走りに余裕を生み出している。ペダリングの注力と同時にサッと前に出る機敏な駆動力はレーシーなテイスト。バイクを左右に振った加速ではウイップのコシがバネになり、メリハリのある立ちまわりでスピードが乗っていく。
低速からダッシュへの飛びつきの速さとこのウイップのパフォーマンスは、緩急のあるロードレースやクリテリウムで強い武器になる。ひとたびスピードに乗ればエアロ形状による巡航力も味方し、さらに先へと攻める走りができるだろう。
立ちまわりが軽快かつ駆動力に優れているため、上りにおいても早いピッチでパワフルなライディングが実現できる。総合的に非常に高性能なオールラウンドバイクといえるだろう。
IMPRESSION RIDER/管洋介
競技歴24年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。最新のカーボンロードからスチールバイクまで、長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168㎝。
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