
Wilier Triestina・OTHER Model【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】

ハシケン
- 2021年02月13日
2019モデルでエアロロードのチェント10プロが登場。
その後、2020モデルとして誕生した軽量モデルのゼロSLR。
現役の両モデルを融合させた先に生まれた新たな軽量エアロロード。3モデルの特徴を比較していく
OLD VS NEW 新旧比較
チェントとゼロの完全融合を果たした意欲作
先に断りを入れておくと、今月は新旧比較ではなく、いずれのモデルも現役の最新モデルだ。エアロロードのチェント10(ディエチ)プロと軽量クライミングモデルのゼロSLRが持つテクノロジーを融合し、万能モデルとして誕生したフィランテSLR。
カムテールチューブを特徴とするチェント10プロのチューブ形状をベースに新設計する一方で、ゼロS LRで初めて採用されたハスモッドカーボンに、液晶ポリマー技術(L.C.P)を加えた最先端素材でフレームを成型。
重量比較は、ゼロSLRがケーブル完全内装の軽量ディスクモデルとして、超軽量のフレーム780g、フォーク345g。チェント10プロがフレーム990g、フォーク350g。そして、フィランテSLRはフレーム880g、フォーク335gになっている。
十分な軽さを実現しながら、最先端の空力性能を獲得したモデルがフィランテSLRだといえる。シートチューブ集合部やフォーククラウンのインテグレーションなどの細部設計はチェント10プロをアップデート。そして、スピードリリースシステムやプレスフィットBBなど実績のある機構は引き継ぎ完成度を高めている。
CENTO 10 PRO

ZERO SLR

FILANTE SLR

SECOND GRADE
Wilier Triestina/CENTO 10 SL
ウィリエールのエアロロードシリーズであるチェント。
チェント10プロをベースに開発されたディスクブレーキ専用モデルをインプレッション。
美しいスタリングに負けない加速性と巡航性
専用コックピットとケーブル内装によるスタイリッシュなデザインを実現し、フラッグシップと見間違えるほど。気になるのはその走りだ。
テストバイクはアルテグラDI2にシマノRS171仕様。トルクをかけて踏み抜くフィーリングは、適度な反応性のよさと、脚あたりがよくスパルタンすぎないバランスが印象的だった。
一方で、ヘッドまわりの剛性が高めで、時速40km超の高速シーンやスプリントの際の安定性はミドルグレードの枠を超える。
試しに、ホイールをフィランテSLRに装着されていた高性能なウィリエール・U L T38KTに交換して再試乗。反応性が高まることは当然ながら、快適性の高さも引き出されており、軽めのトルク感でもエアロ性能も相まって高いスピード持続力を発揮してくれた。
この性能が約束され、エアロコクピットを実現できるハンドルとステムが付属したフレームセットで42万円(税抜)、完成車61万円(税抜)は、お得感すら感じる価格で、このクラスのエアロロードとして有力な選択肢だろう。

右/カムテール断面のシートチューブは内蔵クランプ式でスタイリッシュ

右/チェーンステー、シートステーはコンパクトなリア設計となりトラクション性能を高める狙いがある
SPECIFICATION
Wilier Triestina・CENTO 10 SL
アルテグラ ディスクDI2完成車価格:61万円(税抜)
ハンドルバー付きフレームセット価格:42万円(税抜)
■フレーム:HU-MODカーボン(1220g)
■フォーク:HU-MODカーボン(390g)
■ハンドル:ウィリエール・バッラ
■ステム:ウィリエール・ステンマ
■ホイール:シマノ・WH-RS171
■サイズ:XS、S、M、L、XL
■カラー:マットブラック/レッド、レッド/ブラック
■試乗車参考重量:8.44kg(Mサイズ・ペダルなし)
問: 問:服部産業 スポーツ事業部 www.wilier.jp
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