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山道を71km独走のカルーゾ勝利、ログリッチは総合リード拡大|ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ

ブエルタ・ア・エスパーニャは現地822日、第1週の最後となる第9ステージを実施。今大会初の超級の上りを含んだ山岳コースで、ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)が71kmにのぼる独走劇。ただひとり逃げ切って、ブエルタでは初めてのステージ優勝を挙げた。個人総合争いにも変動があり、マイヨロホを着るプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)がリード拡大に成功。ステージ2位のボーナスタイム6秒も手にして、2位に28秒差で大会中盤戦へ向かうことになった。

© PHOTO Charly López

長距離逃げのカルーゾはブエルタ初勝利

1週の最後に、獲得標高が4500mにも上るタフな山岳ステージが設定された。レース中盤で上る1級山岳アルト・コリャド・ベンタ・ルイサは、登坂距離29kmで平均勾配は4.4%。この長い登坂を終えた先は標高1965mで今大会最高地点。ここで脚試しを終えると、テクニカルなダウンヒルと3級山岳を経て、今大会最初の超級山岳であるアルト・デ・ベレフィケ(登坂距離13.2km、平均勾配6.4%)へ。上りの前半が急斜面で、最大勾配15%。中腹から以降は比較的緩斜面に変化して、頂上のフィニッシュに向かう。レース距離は188kmに設定される。

迎えたレースは、リアルスタートからハイペースで進行。アタックとキャッチを繰り返し、先頭を走る選手がたびたび入れ替わる状態で、最初の1時間は50.1km。いち時は上りで40人ほどが先行する場面もあったが、それも逃げへと移るところまでは至らない。ようやく逃げが決まったのは、この日ひとつ目のカテゴリー山岳である2級の頂上通過後。下りで先行を図った選手たち11人が先頭グループを形成した。

©︎ Luis Angel Gomez / Photo Gomez Sport

ただ、この動きも長くは続かなかった。1級山岳アルト・コリャド・ベンタ・ルイサに入り、上りの中腹でカルーゾが先頭グループから単独で抜け出す。この時点でフィニッシュまで残り71km。これをきっかけに追走グループも形成され、やがてジョフリー・ブシャール(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)、フレン・アメスケタ(カハルラル・セグロスRGA、スペイン)、ロマン・バルデ(チームDSM、フランス)、ラファウ・マイカ(UAEチームエミレーツ、ポーランド)に絞られる。

この間、メイン集団はリーダーチームのチーム ユンボ・ヴィスマが主にコントロール。前を行く選手たちを急激に追うことはせず、淡々とフィニッシュまでの距離を減らしていく姿勢を見せ続けた。

快調に走り続けるカルーゾは、超級山岳アルト・デ・ベレフィケに入る段階で、追走4人との差は約330秒、メイン集団とは約5分のリードを確保。徐々に逃げ切りの可能性を高めていく。メイン集団もこの上りに入ってアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)のアタックをきっかけにペースアップ。個人総合上位陣による争いが始まるとともに、追走グループの選手たちをパスしていく。そうした中でも、勢いが最後まで衰えなかったカルーゾは、十分なタイム差をもって単独でフィニッシュまでやってきた。

©︎ Photo Gomez Sport

今年はジロ・デ・イタリア個人総合2位やステージ優勝でインパクトを残してきたカルーゾは、このブエルタでも快進撃。総合争いからは遅れていたが、その分逃げで魅せた。71kmの独走劇で、キャリア初のブエルタ勝利をつかんでみせた。

©︎ Photo Gomez Sport

歓喜のカルーゾの後ろでは、個人総合上位陣が活発な動き。再三アタックするイェーツをエンリク・マス(スペイン)とミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)のモビスター勢がチェックすると、残り5kmでマスがアタック。ここにログリッチが反応すると、イェーツらは続けず、ログリッチとマスが総合争いのライバルから先行。そのまま2人は協調体制で後続との差を広げていく。両者を追いたい選手たちは、いくつかのパックで上っていくが、個人総合7位ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)のアタックで、マイヨブランコを着るエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)が遅れる。

©︎ Photo Gomez Sport

ログリッチとマスはそのまま先行を続け、総合タイム差拡大に成功。最後はログリッチがスプリントでマスに1秒先着。ステージ2位としてボーナスタイム6秒も得た。マスもステージ3位のボーナス4秒を獲得。それから約40秒差でヘイグ、ロペス、イェーツとフィニッシュ。ベルナルはさらに遅れて、ログリッチからは15秒差でレースを終えることになった。

©︎ Photo Gomez Sport

これらの結果から、ログリッチはマイヨロホを守ったまま第1週を完了。一緒に見せ場を作ったマスが総合タイム差28秒で個人総合2位につける。同3位以下は120秒以上の差となっていて、3位にはロペス、4位にはヘイグが浮上。この日ミケル・ランダ(スペイン)が大きく遅れたこともあり、バーレーン・ヴィクトリアスとしてはヘイグに総合成績を託すことになりそう。また、ベルナルは152秒差の5位。大会中盤からの追撃なるか。

新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は143位でこのステージを終了。全体的に好調なチームの一員として、第2週以降も貢献度の高い走りを続けていくことになる。

23日は今大会1回目の休息日。24日からレースが再開され、ロケタス・デ・マルからリンコン・デ・ラ・ビクトリアまで190.3kmの第10ステージが行われる。コースの大部分が平坦だが、フィニッシュ前約30kmから上り始める2級山岳プエルト・デ・アルマチャル(登坂距離10.9km、平均勾配4.9%)がアクセントに。頂上を越えると残りは約15km。主催者発表では丘陵ステージにカテゴライズされているが、スプリントも逃げも可能性のあるコースレイアウトと見ることができる。

ステージ優勝 ダミアーノ・カルーゾ コメント

©︎ Photo Gomez Sport

「とてもうれしい。後ろではイネオス・グレナディアーズがペースを上げていたことは把握していたが、大丈夫だと信じて走っていた。最後の上りまでにタイム差があれだけ広がるとは思っていなかったし、この結果には驚いている。

ジロ以来の最高の気分。最後の上りはとても長かったので、テンポを守ることに集中していた。勝利を確信したのは残り2km。勝てたなんて本当に信じられない」

マイヨロホ プリモシュ・ログリッチ コメント

©︎ Photo Gomez Sport

「休息日前のハードなステージだった。とても暑くて、上りも長かったのでいまは休めることを楽しみにしている。チームは素晴らしい働きだった。最後の上りはイネオスのハイペースがあったが、調子が良かったので無事に終えられた。エンリク(マス)もとても強かった。今日が(個人総合争いの)始まりといえると思う。休息日を経て、チームはさらに一体となる必要がある。今後のステージも楽しみにしている」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 第9ステージ 結果

ステージ結果

1 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)5:03’14”
2 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+1’05”
3 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+1’06”
4 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)+1’44”
5 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)ST
6 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)ST
7 ジーノ・マーダー(バーレーン・ヴィクトリアス、スイス)+2’07”
8 ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)+2’10”
9 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)ST
10 ダビ・デラクルス(UAEチームエミレーツ、スペイン)+2’40”
143 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+32’55”

個人総合(マイヨロホ)

1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア) 34:18’53”
2 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+0’28”
3 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)+1’21”
4 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)+1’42”
5 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+1’52”
6 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+2’07”
7 ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)+2’39”
8 セップ・クス(チーム ユンボ・ヴィスマ、アメリカ)+2’40”
9 フェリックス・グロスシャートナー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)+3’25”
10 ダビ・デラクルス(UAEチームエミレーツ、スペイン)+3’55”
143 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+1:23’48”

ポイント賞(プントス)

ファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ、オランダ)

山岳賞(モンターニャ)

ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)

新人賞(マイヨブランコ)

エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)

チーム総合成績

モビスター チーム

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビューはこちら↓
【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

2021年08月13日

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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