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阿曽圭佑がスプリント! ヴィクトワール広島がJCL今季初勝利|大田原ロードレース

国内サイクルロードレースのプロリーグ、三菱地所JCLプロロードレースツアーは11月6日、第9戦となる「大田原ロードレース」が栃木県大田原市で開催され、7人の先頭集団のゴールスプリントを制した阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)が優勝し、チームに今シーズン初勝利をもたらした。年間ランキング争いでは個人ランキングで山本大喜(キナンサイクリングチーム)が首位を守り、総合優勝を確定させた。

リーダー山本大喜、本多、佐野を含む7人の強力な逃げが先行

3月より始まったJCLのシーズンも、いよいよ残すところあと2戦。コースは大田原市湯津上支所を発着点に、田園地帯を走る7.74kmの特設周回コースが用意された。平坦中心で上り区間は少ないが、狭い農道も組み込まれ、スピードが上がると厳しいレースになりうるコースだ。

15周回116.1kmのレースは、大田原市の津久井富雄市長の号砲で正午にスタート。序盤のアタック合戦から2周目に、早くも7人の逃げ集団が形成された。

7人の逃げ集団

7人の逃げメンバーは、個人ランキング首位の証であるイエロージャージを着る山本大喜(キナンサイクリングチーム)をはじめ、同じくキナンサイクリングチームの花田聖誠、スパークルおおいたレーシングチームから孫崎大樹、宮崎泰史の2人、さらに佐野淳哉(レバンテフジ静岡)、石原悠希(チーム右京相模原)、本多晴飛(VC福岡)が入った。

レースが行われた丘陵エリアの牧草地帯

逃げに選手を送り込めなかった地元栃木勢、宇都宮ブリッツェンや那須ブラーゼンは、この逃げを潰しにかかるが、強力な7人はメイン集団の追走を振り切り、タイム差を1分以上にまで開いていった。

後半に逃げが吸収、精鋭の先頭集団が形成

後続に1分以上の差をつけた7人の逃げ集団

中盤に入っても協調して逃げ続ける先頭7人に対し、追うメイン集団は、逃げに送り込めなかった各チームが選手を出して、何とかペースを保ち続ける状況。追走のアシスト選手が1人、また1人と力尽きて脱落していく姿も見られた。

7人の逃げを追走するメイン集団

静かな綱引きの情勢に変化が現れたのは、レースが半分を過ぎようというころ。逃げ集団で消耗した選手が出始めたことで、先頭のペースが徐々に落ちてしまう。一方のメイン集団は谷 順成(那須ブラーゼン)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)といったエース級の選手も追走に加わり、一気にペースを上げてタイム差を削りにかかった。

メイン集団がついに逃げを捕まえる

結果、11周目の途中でメイン集団が逃げを吸収。集団は1つになり、レースは残り3分の1で振りだしへと戻った。

カウンターアタックで動いてきたのは、今シーズンまだ勝利のないチーム右京相模原。小石祐馬が単独で抜け出すと、ここにU23賞のホワイトジャージを着る宇賀隆貴が合流し、一時はチーム右京2人が先行するなど、勝利への執念を見せる。

アタックで先行する、チーム右京相模原の小石祐馬、宇賀隆貴

アタックと吸収が繰り返される中で、20人程度まで人数を減らしていた集団は、残り4周で大きく2つに分断された。9人が先行する一方で、個人ランキングを争う首位の山本大喜と同2位の小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン)は後方の集団。小野寺のランキング逆転には、この日2位以上が最低条件となっており、この瞬間に山本の年間ランキングトップがほぼ確定した。

終盤も激戦、7人のスプリントに

11人に絞られて先頭集団

先頭9人は増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、小石祐馬と宇賀隆貴(チーム右京相模原)、山本元喜と新城雄大(キナンサイクリングチーム)、渡邊諒馬(ヴィクトワール広島)、阿部航大(さいたまディレーブ)、小野寛斗(スパークルおおいたレーシングチーム)、西尾憲人(那須ブラーゼン)というメンバー。ここにさらにトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)の2人が合流し、残り3周で先頭は11人となった。

最終的に7人に絞られた先頭集団

11人の先行が決定的になると、残り2周からは先頭集団内でのアタック合戦が開始。ルバや小石らが仕掛けるなかで、まず小野が脱落。最終周回に入って渡邊、新城、そして阿部も脱落し、7人の先頭集団でのゴールスプリントになった。

上りで小石祐馬(チーム右京相模原)がアタック

最終コーナーで先頭に立ったのはルバ。2番手に阿曽が付ける。緩やかに上りながらのホームストレートで、最初に仕掛けたのは増田だった。後方から一気の加速で先頭に出る増田に西尾が付き、さらに阿曽もスプリントを開始する。ゴール前はこの3人の競り合いになったが、好位置からうまく合わせた阿曽が先頭でフィニッシュラインに飛び込み、雄叫びを上げながら右拳を突き上げた。

西尾憲人(那須ブラーゼン)を抑え、勝利を勝ち取った阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)
ヴィクトワール広島の中山卓士監督と喜び合う阿曽

阿曽はヴィクトワール広島に今季移籍加入。実績豊富なエースとして結果を期待される一方、若い選手の多いチームのコーチ的役割もこなしながら、チーム全体の実力と意識を高めてきた。この日は強力な逃げを追うところからチーム一丸で動き、最後はエースとしての責任を果たして、チームに2年ぶりの勝利をもたらすとともに、自身も国内トップリーグで初勝利となった。

優勝した阿曽圭佑を囲むチームメート

優勝した阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)

今シーズン、チームは若手が多いなか、自分がベテランで引っ張っていかないといけないなか、チームメンバーが最初から協力してくれて、自分のために動いたりしてくれ、それに報いる結果ができました。ファイナルラップでは、まわりは名のある選手ばかりで、いつ飛び出して独走されてもおかしくないという展開でした。自分はまわりの動きをチェックしながら、スプリント力には自信があったので、最後まで集団に残れば勝てると思っていました。僕はチームのためにも、自分のためにも勝たなきゃいけないという気持ちで、今日は最後まで全開で踏み切りました。

2位 西尾憲人(那須ブラーゼン)

ホームレースだったので優勝だけを目指してきたので、2位という結果は悔しいです。力及ばずで、チームにホント申し訳ないというのと、自分自身も悔しいという思いです。前半からチームのみんながけん引してくれたり、アタックをさばいてくれたり、今日は僕で勝負すると託された瞬間、「最後どうやって勝つか」だけを考えて走りました。ホントみんなに感謝しかないです。

3位 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン)

うちのチームはやれることやって、最後、僕が優勝できればよかったですが、力不足でした。逃げが決まったあと、キナン(サイクリングチーム)は3人いたので攻撃を仕掛けてきました。それに自分が1人しかいなかったので、それに対応しないといけないといけなかった。うまく脚を残せていた1位(阿曽圭佑のヴィクトワール広島)と2位(西尾憲人の那須ブラーゼン)のチームはうまく立ち回れていたと思います。最終戦は地元の選手ということで、駅前のクリテリウムを盛り上げられるように、勝って終えられればと思います。

イエロージャージを確定させた山本大喜コメント

ここまでイエロージャージを守ることができて、今日のレースでイエロージャージを確定できました。明日はチームとしてジャージを意識せずに積極的に攻撃していければと思います。

 

【リザルト】大田原ロードレース

116.1km 平均速度42.68km/h

1位 阿曽圭佑(ヴィクトワール広島) 2:40’23”
2位 西尾憲人(那須ブラーゼン)st
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)st
4位 山本元喜(キナンサイクリングチーム)+0’01”
5位 宇賀隆貴(チーム右京相模原)+0’01”
6位 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)+0’07”
7位 小石祐馬(チーム右京相模原)+0’08”
8位 阿部航大(さいたまディレーブ)+0’29”
9位 新城雄大(キナンサイクリングチーム)+1’18”
10位 渡邊諒馬(ヴィクトワール広島)+2’37”

JCLランキングは山本大喜が個人総合優勝、U23は宇賀が維持

(左から)レッドジャージの山本大喜、イエロージャージの畑中勇介、ブルージャージの小野寺玲、ホワイトジャージの宇賀隆貴

イエロージャージ(個人ランキングトップ)

山本大喜 キナンサイクリングチーム

ブルージャージ(スプリント賞)

小野寺 玲 宇都宮ブリッツェン

レッドジャージ(山岳賞)

山本元喜 キナンサイクリングチーム

ホワイトジャージ(新人賞)

宇賀隆貴 チーム右京 相模原

地元特別表彰

敢闘賞

増田成幸(宇都宮ブリッツェン)

スプリント賞

孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)
山本大喜(キナンサイクリングチーム)

【動画】大田原ロードレース

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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