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獲得標高4510mの連続アップダウン、ボウマンが逃げメンバーとの競り合い制す|ジロ・デ・イタリア

大会第1週が進行中のジロ・デ・イタリア。現地5月13日には第7ステージが行われた。終始アップダウンが連続した196kmのレースは、前半で形成された逃げグループがリードを守ってステージ優勝争いへ。アタックの応酬から4人の争いとなり、クーン・ボウマン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)がキャリア2勝目、ジロでは初めてとなる勝利を挙げた。2分59秒差でのフィニッシュとなったメイン集団には、個人総合上位陣が全員含まれ、マリアローザを着るフアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)は首位をキープしている。

ユンボ勢がコンビプレーで勝利を手繰り寄せる

2日連続での平坦ステージを経て、イタリア半島南部の骨ともいえるアペニン山脈へ。ディアマンテからポテンツァまでの196kmは、最初から最後まで大小のアップダウンが連続し、獲得標高は4510mに上る。主催者発表では丘陵ステージにカテゴライズされるが、難易度が星4つに値するように、山岳ステージ並みの難しさといえる。10%を超える急勾配や、テクニカルな下りも控えており、最後まで集中力が必要なコースが用意された。

スタートを前に、4人が出走を取りやめ。リードアウトマンとして良い働きを見せていたミケル・モルコフ(クイックステップ・アルファヴィニル、デンマーク)は前夜からの発熱により、スタートラインにつくことを断念している。

6kmのニュートラル区間を経てリアルスタートが切られると、逃げを狙ったアタックが頻発。マチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス、オランダ)も果敢に動き、ハイペースで進んでいく。誰かが飛び出しては集団が追う、という状態が続く中、現在個人総合でトップ2のロペスとレナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)が自ら前をうかがうシーンが見られるなど、慌ただしさは増す一方。スタートから1時間以上経ったところで、それまで再三先行を図っていたダヴィデ・フォルモロ(UAEチームエミレーツ、イタリア)が抜け出したのをきっかけに、ボウマンら数人が追随。やがて7人の逃げグループが形成され、プロトンはいったん落ち着くこととなる。

©︎ LaPresse

レースをリードしたのは、ボウマン、フォルモロのほか、ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス、オランダ)、ダヴィデ・ヴィレッラ(コフィディス、イタリア)、ディエゴ・カマルゴ(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)、トム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード、オランダ)。特にボウマンは山岳ポイントを次々と1位通過し、山岳賞争いでトップに立った。

©︎ LaPresse

メイン集団はリーダーチームのトレック・セガフレードがペーシングを担ったが、レース半ばからはイネオス・グレナディアーズにバトンタッチ。先頭との差は最大で5分30秒ほどとしながら、一気に追いかけることはせずに少しずつタイム差を調整。フィニッシュまで残り30kmで約3分30秒としてからは、その差はほぼ一定のままとなり、前を行く選手たちの逃げを最後までの容認する構えを見せた。

逃げ切りの可能性が膨らむ先頭の選手たち。中間地点を過ぎてからの2級山岳モンテ・グランデ・ディ・ヴィッジャーノでプールスが脱落し、続く3級山岳ラ・セッラータの上りでデュムランがペースを上げるとヴィレッラとカマルゴも後方へ。4人に絞られたところで、デュムランがたびたびアタックを試み、モレマとフォルモロがカウンターアタックで応戦する流れへ。一時はボウマンが遅れたかに思われたが、テンポで追いついて、そのまま山岳ポイントを収集。フィニッシュに向けて急ぎながら、4選手の駆け引きが激しくなっていく。

©︎ LaPresse

長い下りを終えると残りは10km。山岳にはカテゴライズされない短い急坂を使ってモレマやフォルモロがアタックを繰り出すが、ここはどれもボウマンがすぐにチェック。デュムランは一度は離されたものの、その後の下りで再合流。どのアタックも決定打とならないままフィニッシュが近づくと、デュムランが先頭に立ってボウマンをアシストする態勢を整えた。

©︎ LaPresse

迎えた最終局面。デュムランの牽引は変わらず、残り300mで最終コーナーを過ぎるとフィニッシュまで上り基調。そして、最後の200mでボウマンがスプリントを開始。モレマとフォルモロに先頭を最後まで許すことなく、ボウマンが一番にフィニッシュラインを通過した。

28歳のボウマンは、これがグランツール初勝利。プロキャリアでも2017年のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第3ステージ以来となる2勝目。山岳賞のマリアアッズーラにも袖を通すことになり、二重の喜びとなった。ちなみに、2017年から3年連続でジャパンカップにも出場。日本にもなじみのある選手だ。

©︎ LaPresse

モレマ、フォルモロと続き、ステージ上位5人が逃げ切り。メイン集団はボウマンから2分59秒差でレースを完了。個人総合上位の選手たちは全員この中で走り終えている。

これらの結果から、ロペスは首位をキープ。4日連続でマリアローザを着用することになる。

14日に行われる第8ステージは、ナポリを発着する153km。レース半ばで海沿いの周回コースを走って、ナポリへと戻るルート。山岳は4級の1カ所のみだが、常時細かなアップダウンをこなすレイアウトで、展開次第では消耗戦となる可能性も。最後の1kmに潜む鋭角コーナーとヘアピンコーナーの連続も、ステージ優勝争いや集団フィニッシュに何らかの影響を与えるかもしれない。

ステージ優勝、山岳賞 クーン・ボウマン コメント

©︎ LaPresse

「この喜びは言葉では言い表せない。グランツールで勝てるなんて本当に信じられない。トム(デュムラン)が先頭グループに戻ってきたときに、モレマやフォルモロにアタックされないよう全力で引いてほしいと頼んだ。プロキャリア最大のチャンスだと思っていたので、狙いどおりの結果になり最高の気分だ。

上りで一度遅れかけたが、何とか前に戻ることができ、それからは勝てるかもしれないと感じていた。エトナ(第4ステージ)でチーム全体が失敗に終わってからは、みんなが何をすべきか考えるようになっていた。トムが戦術を切り替えてくれたことはチームにとっても大きい。今後のステージも彼は逃げや最終日の個人タイムトライアルでインパクトを残せると思う。個人的にはこの勝利が一生の記念になるし、マリアアッズーラも大きなご褒美だ。私は釣りが趣味なのだけれど、今日は大きな魚が釣れたね」

個人総合時間賞、ヤングライダー賞 フアン・ロペス コメント

©︎ LaPresse

「逃げに入ったモレマをサポートしたかったので、チームとして集団を牽引することは控えた。この地域に足を踏み入れることは初めてで、ロードブックでしか特徴をつかんでいなかった。明日はナポリで難しいステージを迎えるが、マリアローザをあと2日……いや、3日間着られることを願っている。

今日は序盤からハードだったが、クライマーのためのステージではなかった。総合系の選手たちは日曜日(第9ステージ)のブロックハウスで仕掛けると思う。チームの目標は明確で、ジュリオ・チッコーネの上位進出を狙うことになる」

ジロ・デ・イタリア2022 第7ステージ結果

ステージ結果

1 クーン・ボウマン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ) 5’12’30”
2 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード、オランダ)+0’02”
3 ダヴィデ・フォルモロ(UAEチームエミレーツ、イタリア)ST
4 トム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)+0’19”
5 ダヴィデ・ヴィレッラ(コフィディス、イタリア)+2’25”
6 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+2’59”
7 ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ、イタリア)ST
8 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)
9 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)
10 リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ、エクアドル)

個人総合時間賞(マリアローザ)

1 フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン) 28:39’05”
2 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+0’38”
3 レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)+0’58”
4 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+1’42”
5 マウリ・ファンセヴェナント(クイックステップ・アルファヴィニル、ベルギー)+1’47”
6 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)+1’55”
7 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+1’58”
8 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+2’00”
9 リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)+2’04”
10 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)+2’06”

ポイント賞(マリアチクラミーノ)

アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)

山岳賞(マリアアッズーラ)

クーン・ボウマン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)

ヤングライダー賞(マリアビアンカ)

フアン・ロペス(トレック・セガフレード、スペイン)

チーム総合

トレック・セガフレード

 

▼【保存版】ジロ・デ・イタリア2022スタートリスト&コースプレビューはこちら

ジロ・デ・イタリア2022

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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