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増田連覇なるか! ツアー・オブ・ジャパンの有力ヒルクライマーをチェック 

国内最高峰のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」(TOJ)が5月19日に開幕し、全4ステージ・総距離418.1kmを4日間で駆け抜ける。

これまで日本のみならず、アジアそして世界的にも注目された大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でいまなお縮小開催となっているが、そこはやはりTOJ。出場各チームとも、ベストメンバーをそろえてきている。レースバリューとともに、力のある選手が集結した印象だ。

今年は信州飯田ステージが“復活”し、第1ステージで登場するなど、「アフターコロナ」の中で行われるレース。今大会の主役候補を挙げてみたい。

日本人選手初の連覇に挑む増田 トマ、ダイボールら群雄割拠の総合勢

一番の焦点は、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の2連覇なるかだろう。

昨年は大会初日の富士山で激闘を制し、そのまま最後までリーダージャージを守り抜いた。東京五輪を前に調子を上げていた段階でのTOJ制覇だったが、五輪後も要所ではしっかりと結果を残し、昨秋の全日本選手権個人TT優勝、ロードでは2位。今季はアジア選手権で両種目銀メダルに輝き、主戦場の三菱地所JCLプロロードレースツアー(JCL)でも開幕戦のカンセキ真岡芳賀ロードレースで2位。

日本人ライダーでは登坂力で右に出る者はなく、今大会も第1ステージから上位戦線に姿を見せるはずだ。連覇のポイントになるのは、もちろん富士山。前回は上り口までアシスト陣の徹底したコントロールがあったが、今回もそのレース展開が再現されるか。

連覇がかかる増田成幸。今年もチャレンジャー精神で戦うと宣言 写真: Syunsuke FUKUMITSU

そこに続くのが、前回の個人総合2位と3位、トマ・ルバ(フランス)と山本大喜を擁するキナンレーシングチーム勢。昨年の富士山で増田と一騎打ちを演じたトマ、同ステージでは後半に猛追した山本大喜ともに、TOJにコンディションを合わせてきた。トマは長く日本やアジアのレースで結果を残しており、実力・実績とも申し分なし。山本大喜は昨年のJCLで個人総合を制し、国内トップレベルに成長。

キナンはこの2人に加えて、山本元喜、新城雄大、仮屋和駿がメンバー入り。国内シーンでは名の通った選手たちがそろい、戦力は充実。第1ステージからレースを動かしてくる可能性もある。

戦力充実のキナンレーシングチーム。前回の個人総合2位のトマ・ルバ、同じく3位の山本大喜の両輪が勝ちに行く 写真:Syunsuke FUKUMITSU

前回のトップ3に割って入る一番手は、ベンジャミン・ダイボール(チーム右京相模原、オーストラリア)か。アジア圏で数々のタイトルを獲得し、TOJでも2013年に富士山で勝利。日本のレースをよく知るあたりも強みだ。同様に上りに強いネイサン・アール(オーストラリア)、東京ステージでは優勝候補筆頭に上がるスプリンターのレイモンド・クレダー(オランダ)、さらには4月にツアー・オブ・タイランドで個人総合2位に入っている小石祐馬とメンバーはそろう。ホームの信州飯田、チーム拠点の相模原と大きな声援をバックに走る。

「The Princess Maha Chakri Sirindhorn‘s Cup Tourof Thailand 2022」を走ったチーム右京。スプリンターのレイモンド・クレ
ダー、クライマー&パンチャーのネイサン・アール、クライマー&ルーラーのベンジャミン・ダイボール、そしてエースの小石祐馬が走る。写真:Team UKYO

Jプロツアーで圧倒的な強さを見せるマトリックスパワータグも強力。ベテランのフランシスコ・マンセボ(スペイン)が4月のレースで落車負傷しメンバー入りできるか不安視されたが、しっかりと間に合わせてきた。これまで何度もTOJで好成績を挙げているホセ・ビセンテ・トリビオ(スペイン)、今季絶好調の小林 海、日本のレースに適応してきたレオネル・キンテロ(ベネズエラ)も勝負できる態勢を整える。どの選手もアップダウンが連続する信州飯田と相模原、そして富士山で上位進出が狙える。

逃げやアタック、スプリント……チームカラーが反映されるメンバー編成

個人総合争いにとどまらず、逃げやステージ優勝争い、東京で可能性が高まる集団スプリントと、見どころはたくさん。各チーム・選手の脚質や特性で展開が日々変わるのもTOJの良さだ。今回も、初日から激しいステージ優勝争いが見られるはず。

ロード日本王者の草場啓吾が中心の愛三工業レーシングチームは、ベテランの鈴木 譲や経験豊富な岡本 隼も順当にメンバー入り。スピード重視の布陣といえそう。

スピードでいえば、チームブリヂストンサイクリングも負けていない。現在Jプロツアーランキング4位の松田祥位は外れたが、この春トラックで結果を残した今村駿介が満を持してロードに合流。昨年のロード全日本アンダー23でワン・ツーの兒島直樹、山本哲央も控える。

JCLでクリテリウムを席巻するスパークルおおいたは、もちろんスプリント重視の布陣。孫崎大樹から沢田桂太郎のホットラインがTOJでも完成するか。東京ステージは要注目。

日本人スプリンターでは群を抜くスピードの沢田桂太郎。東京ステージでは要注目 写真: JCL

アジアを中心に走ってきたライアン・カバナ(オーストラリア)は、ヴィクトワール広島のエースとして参戦。逃げの展開を得意とし、起伏のある信州飯田と相模原ではステージ優勝を狙ってくることだろう。那須ブラーゼンは、JCLで優勝争いの常連である谷 順成がダークホースとなりそう。弱虫ペダルサイクリングチームは絶対エースの入部正太朗にステージ優勝の期待。シマノレーシングは、Jプロツアーランキング上位の横山航太、中井唯晶が順当にメンバー入りした。

そして今年は、アメリカ籍のEFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチームが参戦する。UCIワールドチーム「EFエデュケーション・イージーポスト」直下の育成チームで、今回は日本人選手4人で編成。上り、スプリント両面で狙える岡 篤志を筆頭に、ヨーロッパのレースでも高い評価を得る石上優大、門田祐輔、織田 聖が凱旋レースに挑む。

PHOTO:TOJ2022

ヤングパワーの躍動あるか トップレーサーの登竜門

TOJといえば、若い力の躍動も魅力。ここでの活躍から、国内外のプロチームへと羽ばたいた選手は数多い。昨年は、当時20歳の仮屋が相模原でステージ2位、同じく19歳の川野碧己(現・那須ブラーゼン)が東京で劇的な勝利を挙げた。

今年も果敢な走りに期待がかかる。アンダー23年代の選手たちで構成し挑むのは、日本ナショナルチーム、チームユーラシア・iRCタイヤ、日本大学、京都産業大学の4チーム。ヨーロッパに基軸を置く日本ナショナルチームとチームユーラシア・iRCタイヤは、本場での戦いに弾みとなるようなTOJにしたいところ。学連勢の日本大学と京都産業大学にはインカレ上位経験者がそろっており、プロ選手たち相手にサプライズを起こす可能性も十分にある。

ツアー・オブ・ジャパン チーム別出走リスト(大会公式ウェブサイト)

前日記者会見で4選手が意気込み

開幕前日の5月18日午後、選手が出席しての記者会見が行われた。前回覇者の増田のほか、織田、小林、ダイボールの4選手が並んだ。

連覇がかかる増田は、約1カ月ぶりのレースになることについて「間隔は開いたが、その間の管理はしっかりできた。厳しいトレーニングを積んできたし、やれることはやってきた」とコンディションの良さをアピール。一方で、「何が何でも連覇しないと、という気持ちではない。入れ込みすぎるとうまくいかないことは経験上分かっている。チャレンジャー精神で、昨年とは違った新しいレースだと捉えて走りたい」と意欲を示す。

織田は「増田さんや小林さんが強いことは分かっている。しっかりと対応して、チームとして攻めの走りができれば良い」と挑戦者として挑む構え。

多くの選手からマークされるであろうダイボールは「第1ステージからハードで、小集団での勝負になるのではないか。それでもやはり一番難しいのは富士山(第2ステージ)。このステージを制した選手がTOJを制すると言っても良いくらい大事な1日になる」と、戦いのイメージはできている様子。

チーム全体が絶好調であることを問われた小林は、「選手層は一番だと思う。チーム戦になれば勝ち目は大いにあると思う。誰でも勝てるのが強み」と自信を見せた。

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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