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ログリッチが貫録の総合優勝、最後はヴィンゲゴーとのワン・ツー締め!|クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ

ツール・ド・フランス前哨戦として注目されたクリテリウム・ドゥ・ドーフィネは、現地6月12日に行われた第8ステージで閉幕。2つの超級山岳越えで争われた本格山岳コースで、ユンボ・ヴィスマ勢がレースを席巻。最後はヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)とプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がワン・ツーフィニッシュ。個人総合でも、ログリッチが前日からのマイヨジョーヌを守って、この大会を初制覇。ヴィンゲゴーも2位で続き、ツール本番へ順調な仕上がりをアピールした。

最後までユンボ・ヴィスマが圧倒的強さを見せつける

6月5日の開幕から、丘陵コースをめぐり、第4ステージでは個人タイムトライアル、そして大会終盤2日間は超級山岳を含む本格クライミングと、ツール前哨戦レースにふさわしいタフなコースが用意された今大会。開幕からワウト・ファンアールト(ベルギー)の活躍に始まり、第7ステージではログリッチへマイヨジョーヌをバトンタッチ。ユンボ・ヴィスマ勢が圧倒的なチーム力を発揮しており、最後の1日でリーダーの座を守り抜くかが焦点でもあった。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

最終・第8ステージは、サン=タルバン=レイスからプラトー・ド・ソレゾンまでの137.5kmに設定。スタートから1級と3級の上りを立て続けにこなし、一度平坦区間へ。後半に入ると、1級山岳コル・ド・ラ・コロンビエールを越えて、大会全体のフィナーレとして超級山岳プラトー・ド・ソレゾンを上る。最後の登坂は距離11.3km、平均勾配9.2%。上りの入口が10%超で、中腹以降も8~9%の勾配が続く。

エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)が未出走となったレース。まずは、ここまでのステージと同様に出入りの激しいものとなる。そうした中から最大15人が先行を開始。先頭グループを形成して、メイン集団に対して2分前後のリードを得た。この間の山岳ポイントは、山岳賞リーダーのピエール・ロラン(B&Bホテルズ KTM、フランス)がいずれもトップ通過。大会初日から手にしていた同賞ジャージが決定的となった。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

全体のムードが徐々に変わっていったのは、1級山岳コル・ド・ラ・コロンビエールの上りから。計ったかのようにグルパマ・エフデジがメイン集団のコントロールを始めると、一方の先頭グループは一気に5人に人数が絞られる。その後2選手が追いつくが、レース前半からの態勢は完全に崩壊し、逃げ切りの可能性に賭けた動きが始まっていた。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

長い下りに入る頃には、集団はユンボ・ヴィスマがペーシングを担って、先頭グループとの差を縮めていく。少しばかりの平坦区間を経て最後の上りへ入る頃には、その差は1分5秒差となった。

先頭ではヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)が単独先頭に立つが、中腹を前にジョージ・ベネット(UAEチームエミレーツ、ニュージーランド)が入れ替わって先行。しかし、メイン集団の勢いが完全に上回っており、ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)の牽引によって、残り6.4kmでベネットは吸収される。クライスヴァイクのペースメイクによって、個人総合8位につけるマッテオ・ヨルゲンソン(モビスター チーム、アメリカ)、同6位ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)、同4位のテイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)といった上位陣がついていけず、集団から遅れていった。

残り6kmの時点で前線に残ったのは、クライスヴァイクのほか、チームメイトのログリッチとヴィンゲゴー、個人総合3位につけるベン・オコーナー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)、同9位ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)、同12位エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)の6人。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

そして残り5.3km。クライスヴァイクが引き終わったと同時にヴィンゲゴーがアタックすると、精鋭グループが完全に崩壊。この動きに合わせられたのは、チームメートのログリッチただひとり。オコーナーが単独で追う格好となったが、ヴィンゲゴーとログリッチが互いにコントロールしながら、そろって頂上のフィニッシュを目指す。

この態勢を維持しながらフィニッシュまでやってきた2人。個人総合優勝が確定的になったログリッチが、ヴィンゲゴーに先頭を譲りながらほぼ並んでレース完了。最後の最後までユンボ・ヴィスマ勢の圧倒的な強さが際立ったドーフィネとなった。

健闘したオコーナーが3位、4位と5位にはチャベスと終盤追い込んだルーベン・ゲレイロのEFエデュケーション・イージーポスト勢が続いた。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

これらの結果により、ログリッチが文句なしの個人総合優勝。意外にもドーフィネは初制覇。今季は3月にパリ~ニースも勝っており、“仮想ツール”とされるフランスでのビッグレースを2つとも制したことになる。悲願でもあるツール・ド・フランス制覇へ向け、視界は良好だ。このスーパーエースの足場を固めながら、自身も2位で続いたヴィンゲゴー。昨年のツール個人総合2位の実力に違わない走りを見せ、ログリッチとの共闘が内定しているツール本番にも期待が膨らむ。

総合表彰台最後の1席にはオコーナーが食い込んだ。こちらもツールでは昨年の4位に続く上位進出を目指す。個人総合4位以下はシャッフルし、ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)、ヘイグ、ルイス・メインティス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、南アフリカ)と続いた。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

その他各賞は、ポイント賞のマイヨヴェールが今大会2勝のファンアールト。山岳賞はロラン、25歳以下対象のヤングライダー賞は個人総合でも10位となったトビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・プロサイクリング チーム、ノルウェー)が受賞した。

これで、ツール前哨戦の1つが終了。レースシーンはツール本番へ向けて一気に加速度を増していく。

ステージ優勝 ヨナス・ヴィンゲゴー コメント

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

「本当に素晴らしいレースになった。今日は攻撃するつもりだったし、みんなの反応も試してみたかった。私についてくるのは“プリモシュ・ログリッチ”ただひとりだと思っていた。イメージどおりのレースになったので、幸せで誇らしい気分だ。春のクラシック期間はイマイチだったが、ここへきてレベルの高い走りができているので、個人的には満足している。このレースは世界最高の1つだし、ステージ1勝と個人総合2位は私にとって十二分の結果。ツール本番には強い選手がそろうのでワン・ツーフィニッシュは難しいと思うが、最低限どちらか一方が頂点に立てればよいと考えている」

個人総合優勝 プリモシュ・ログリッチ コメント

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

「これ以上ない結果だ。チームにとって素晴らしい1日になった。みんなで今日のレースを楽しめたし、個人的にもこの結果には満足している。ツール・ド・フランスの準備のためにこのレースを選んだし、順調であることを実感できた。あと数週間で課題を克服し、本番を迎えたい。ヒザの故障が気がかりだったが、今大会ではまったく悩まされることがなかった。これは次の目標への自信になった。まずは少し体を休めて、ティーニュでのチームキャンプで最終調整する」

クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2022 第8ステージ結果

ステージ結果

1 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク) 3:49’20”
2 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)ST
3 ベン・オコーナー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、オーストラリア)+0’15”
4 エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)+0’53”
5 ルーベン・ゲレイロ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)ST
6 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’55”
7 ルイス・メインチェス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、南アフリカ)ST
8 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)
9 ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)+1’20”
10 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・プロサイクリング チーム、ノルウェー)+1’40”

個人総合時間賞

1 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア) 29:11’22”
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)+0’40”
3 ベン・オコーナー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、オーストラリア)+1’41”
4 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+2’33”
5 ジャック・ヘイグ(バーレーン・ヴィクトリアス、オーストラリア)+3’13”
6 ルイス・メインチェス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、南アフリカ)+3’17”
7 エステバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)+3’18”
8 テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)マッテオ・ヨルゲンソン(モビスター チーム、アメリカ)+3’44”
9 ルーベン・ゲレイロ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)+3’48”
10 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・プロサイクリング チーム、ノルウェー)+3’51”

ポイント賞

ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)

山岳賞

ピエール・ロラン(B&Bホテルズ KTM、フランス)

ヤングライダー賞

トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・プロサイクリング チーム、ノルウェー)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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