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“トップガンナ”がツールへ弾みのTT勝利、ワウトも好走でリーダー堅守|クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ

ツール・ド・フランス前哨戦として注目されるクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ。現地6月8日に第4ステージが行われ、31.9kmの個人タイムトライアルでフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)が35分32秒の一番時計を記録。この種目の世界王者が期待どおりの走りでステージ優勝を挙げた。個人総合首位、マイヨジョーヌ着用のワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)は中間計測でトップに立ったが、最終的に2秒差の2位。それでもリーダーの座はキープして大会後半戦へと向かうこととなった。

上位3選手のアベレージスピードは53km台

大会は半ば。ここまでの3ステージでは、大会初日に勝ったファンアールトが第2ステージで一度マイヨジョーヌを手放したものの、前日のステージで2位に入ってジャージを奪還。その第3ステージでは勝ちを確信した脇からダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)に差されるミスを犯してしまったが、それでも期待に違わぬ戦いぶりでトップを走る。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

第4ステージは、今大会唯一の個人タイムトライアルステージ。31.9kmに設定され、レイアウト的にはほぼフラット。おおむね南から北へと進むルートだが、ところどころでテクニカルなコーナーが待ち受け、各選手の技術も試されることになる。ツール本番でも2回の個人タイムトライアルが控えており、その足掛かりとなる絶好の機会ともいえる。また、今大会の個人総合の観点では、首位ファンアールトから26位までの選手が16秒差以内にひしめいており、このステージでさらなる局面がやってくることは必至だ。

個人総合で下位の選手から順にコースへと繰り出す中、好タイムを出したのはやはりこの男、ガンナ。11.6km地点に置かれた第1計測ポイントからトップタイムを出すと、21km地点に設定された第2計測に向けてさらにペースアップ。スピードに乗せると、最後まできっちり踏み切って35分32秒で走破。アベレージスピード53.865kmを記録した。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

これが基準タイムとなって以降は肉薄する選手さえも現れなかったが、106人目に出走したガンナのチームメート、イーサン・ヘイター(イギリス)がトップタイムに迫るまずまずの走り。第2計測では30秒あった差は、フィニッシュでは17秒差にまで縮めて、この段階で2番目のタイムとする。

出走人数が残り少なくなり、総合系ライダーがコースへと繰り出すと、好タイムを出したのはヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)。第1計測から大きな遅れはなく、最終的に1分12秒差にとどめる。これに続くようにしてダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)も1分25秒差でフィニッシュ。大会後半戦へつなげるまずまずの走り。

個人総合15位につけるマッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴィニル、イタリア)は、第1計測を8秒差で通過すると、その後の区間でもペースを落とすことなく進行。第2計測を36秒差とすると、フィニッシュでも39秒差で暫定で3番手へ。ヴィンゲゴーやカルーゾを上回って、個人総合でのジャンプアップを確実なものとした。

個人総合8位につけるプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)は、この種目の東京五輪王者。どこまでガンナに迫るかに注目が集まる中スタートを切ると、カッタネオとほぼ同じペースを刻み続ける。第1計測7秒差、第2計測を36秒差とすると、フィニッシュでも41秒差でまとめた。ガンナには届かずも、総合系ライダーの中では先々へ優位な位置でこの日を終えることになった。

そして最終走者、全体リーダーのファンアールト。マイヨジョーヌをまとってスタートすると、前半から驚異のハイペース。第1計測ではガンナを上回ってトップに立つ。ただ、第2計測へ向けてペースを維持したものの、この区間でスピードを上げたガンナから少しずつ遅れ始める。それでも10秒差にとどめて、いよいよ最終セクション。前走者のゴデュとその前の走者であるヴィクトル・ラフェ(コフィディス、フランス)が見えてくると、一気に盛り返して再びガンナに迫るペースに。フィニッシュタイムが大きな見ものとなったが、結果はガンナから2秒差の2番時計。トップタイムこそ出せなかったものの、マイヨジョーヌをキープするには十二分な走りを見せた。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

これらの結果により、ガンナがこの日のステージ優勝。今大会はヘイターやテイオ・ゲイガンハート(イギリス)らのアシストに回り、個人総合では大きく順位を下げていたが、タイムトライアルステージに合わせてきっちり仕上げてきた。キャリア初となるツール出場へ向け弾みとなる快走を演じた。

2日連続でステージ2位にファンアールトは、個人総合でリードを広げることに成功。2位に浮上したカッタネオに対して53秒、チームメートで今大会の優勝候補であるログリッチが56秒差の3位、同じくヴィンゲゴーが1分26秒差の4位にそれぞれ控え、ユンボ・ヴィスマの優勢が際立ってきている。

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

大会は9日に行われる第5ステージから後半戦へ。ティジー=レ=ブールからシェントレまでの162.5kmで争われ、2級から4級までのカテゴリー山岳が4つあるもののプロトンを崩すほどの難易度ではなさそう。ステージ優勝争いは集団スプリントのほか、逃げた選手による勝負になる可能性もありそうなコース設定だ。かたや、個人総合は何らかの大きな出来事がない限りは、変動なく終えることが予想される。

ステージ優勝 フィリッポ・ガンナ コメント

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

「個人タイムトライアルが行われるたびにファンアールトがライバルになる。本当に素晴らしいアスリートだ。今日のコースは私にぴったりで、朝に試走したときには雨が降っていたが、幸いレース時には晴れて全選手が同じコンディションで競うことができた。(ツール開幕地)コペンハーゲンで走れるかどうかについては、今後の決定を待つほかないね」

個人総合首位 ワウト・ファンアールト コメント

©︎ A.S.O./Aurélien Vialatte

「トップとの差2秒は小さいようで大きな差だ。世界王者に負けてしまったことは受け入れるしかないが、自分の走り自体は満足できるものだった。スタートから良い流れで走れて、コーナーも攻められたので前半はトップタイムをマークできたのだと思う。第2パートも悪くはなかったが、ガンナの方がはるかに速かった。最終局面でゴデュとラフェが見えてきて、彼らを追ったがタイム的にわずかに足りなかった。ドーフィネ開幕以降の戦いは順調そのもの。2枚のジャージを手にできているので、残りのステージも楽しんでいきたい」

クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2022 第4ステージ結果

ステージ結果

1 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア) 35’32″(Avg 53.865km)
2 ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)+0’02”
3 イーサン・ヘイター(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’17”
4 マッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴィニル、イタリア)+0’39”
5 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+0’42”
6 ルーク・ダーブリッジ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オーストラリア)+0’53”
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)+1’12”
8 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+1’25”
9 テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+1’31”
10 フアン・アユソ(UAEチームエミレーツ、スペイン)+1’34”

個人総合時間賞

1 ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー) 13:26’06”
2 マッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴィニル、イタリア)+0’53”
3 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+0’56”
4 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)+1’26”
5 イーサン・ヘイター(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)ST
6 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+1’39”
7 テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+1’45”
8 フアン・アユソ(UAEチームエミレーツ、スペイン)+1’48”
9 マッテオ・ヨルゲンソン(モビスター チーム、アメリカ)+1’50”
10 ベン・オコーナー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、オーストラリア)+2’00”

ポイント賞

ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)

山岳賞

ピエール・ロラン(B&Bホテルズ KTM、フランス)

ヤングライダー賞

イーサン・ヘイター(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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