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女子版ブエルタが5月に開催! 正式にコース発表|La Vuelta Femina by Carrfour

2月28日、スペインのアリカンテに近いトレビエハで、ブエルタ・エスパーニャの女子レースに相当する、La Vuelta Femina by Carrfourのコースプレゼンテーションが開催された。
今年のLa Vuelta Feminaは、5月の第1週目に7日間のステージレースで開催。トレビエハのチームタイムトライアルでスタートし、最終ゴール地点はスペイン北部のアストリアス地方にあるラゴ・デ・コバドンガとなる。
新しく模様替えしたこのレースのコースプレゼンテーションの様子を、スペイン在住の對馬由佳理がレポートする。

7日間、総距離730kmのステージレースへ

2023年のLa Vuelta Femina by Carrfourの各ステージのスタート・ゴール地点は以下のとおりとなっている。

日付 ステージ スタート ゴール 距離
5/1 1 トレビエハ トレビエハ 14.5km(TTT)
5/2 2 オリウエラ ピラール・デ・ラ・オララタ 105.1km
5/3 3 エルチェ・デ・ラ・シエラ ラ・ロダ 148.2km
5/4 4 クエンカ グアダルハラ 133.1km
5/5 5 ラ・コブレラ ミラドール・デ・ペーニャス・リャナス(リアサ) 129.2km
5/6 6 カストロ・ウルディアレス ラレード 106.7km
5/7 7 ポラ・デ・シエロ ラゴ・デ・コバドンガ 93.7km
1日目

トレビエハでのチームタイムトライアルからスタートする。トレビエハは2019年の男子のブエルタ・エスパーニャでスタート地点になった街である。女子のレースもトレビエハの街中を走るタイムトライアルとなる。海辺の街であるため、風も強く、見通しの悪い狭い道のカーブが続くかなりテクニカルなコースだ。

2日目

少し内陸部に入り、オリウエラからスタートする。前半は平坦基調で、後半に4級山岳がある基本的にスプリンター向きのコースだ。

3日目

本格的にイベリア半島の内陸部に入ることになる。第3ステージでは、レースの序盤から中盤にかけて約30km以上の上り基調の道が続く。しかし、後半は大きな上りがないため、スプリンターのためのステージになるだろう。

4日目

ゴール地点となったグアダラハラは、2019年のブエルタ・エスパーニャでフィリップ・ジルベールがステージ優勝した際に、強風のためプロトンのスピードが時速70kmにまで達したことのある場所だ。総合優勝候補を抱えるチームに取っては、風には特に注意したいステージとなるだろう。

5日目

イベリア半島の北部がレースの舞台となる。そして、クライマーがステージ優勝と総合順位の表彰台を狙い始めることになる。第5ステージでは、1級山岳のプエルト・デ・ナバフリアが登場する。この日野前日は長距離移動となるため、総合上位の選手は前日の疲れを最小限にしておきたいところだろう。

6日目

2級山岳が2回登場する。加えて海沿いを走ることになるので、多くのチームは風にも注意したい。

7日目

最終日はラゴ・デ・コバドンガの上りがゴール地点となる。男子のレースでは頻繁に登場するおなじみの上りだが、女子の公式のレースでこの上りが使われるのはもちろん初めてだ。

模様替えしたLa Vuelta Feminaのコースの印象は?

地元のトレビエハがスタート地点となったサンドラ・アロンソ(写真左) 写真撮影:對馬由佳理

今年のスタート地点となったトレビエハが地元である、セラティツィ・WNTプロサイクリング所属のサンドラ・アロンソ選手は、この日発表されたコースの印象について、次のように話した。

「さすがに5月のトレビエハは、今日のような強風が吹くことはないとは思います(この日のトレビエハには終日強風が吹き荒れていたため)。でも、全体を通じて本当に風に注意しながら走る必要があるコースになりましたね。
初日のチームタイムトライアルは、トレビエハの街の中を走るので、かなりテクニカルなコースになります。でも、TVを見ている日本の方にこの街の素晴らしい場所をたくさんご紹介することができるので、地元出身の選手として私はとてもうれしいです。
最終日のラゴ・デ・コバドンガのステージを勝つためには、本当に上りに強い選手が、全力で走らないと勝つことはできないでしょうね。7日間レースの最終日ですし、みんな疲れ切っているでしょう。それでも実力を出し切れる選手だけが、この日のステージを勝つことができると思います」

スペインの女子自転車選手のパイオニア、ドリー・ルアノ氏(写真右から2人目) 写真撮影:對馬由佳理

また、かつてプロの自転車選手として活躍し、1998年にはフランス・ボルドーで開催されたトラックの世界選手権で優勝したこともあるスペイン人のドリー・ルアノ氏は、今年のコースに関して次のように語った。

「個人タイムトライアルがないことが少し残念ですが、とても良いコース設定だと思います。私がもう少し若くて、バリバリ現役でレースを走っていたとしたら、今年のこのコースはすごく自分に向いていると考えたでしょうね。
風の影響も考える必要がありますが、じつは女子のレースは男子ほど選手の数がいないので、集団がコンパクトになりやすく、そのため風によるプロトンの分裂は意外と起きにくい傾向があります。でも、昨年の女子のブエルタのように、本当に周囲に何もない中で強風が吹く日が続いたら、選手は精神的にも体力的にも厳しい戦いを強いられることになるでしょうね。
最終ステージのラゴ・デ・コバドンガを勝つためには、まず第1に強いクライマーであることが必要です。また、同時にその日まで体力を温存しておけるような戦略を、しっかりと実行できるチームであることも必要です。7日間のレースって、TVで見ているだけならあっという間に終わりますが、走っている選手にとってはそれなりに長いステージレースですから」

大会公式サイト
https://www.lavueltafemenina.es/en

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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