豪華な「牛革編上げバーテープ」でドロップハンドルを装飾【西山自転車商会】
ニシヤマ
- 2024年12月22日
自転車のバーテープは、樹脂やポリウレタンなどが多く使われるが、綿ほか天然素材も根強い人気がある。とりわけ革は、高級感ある仕上げで、これぞという愛車に使いたいもの。編上げバーテープは、穴あけ加工された革をロウ引きされた縫い糸で一針一針縫い上げるタイプで、その仕上がりは、最上の高級感といえる。このバーテープのキットを入手したのでトライしてみた。二ッチすぎる新商品を編集部ニシヤマがレポート!
自分でやる新商品、牛革編上げバーテープ
革を編上げるタイプのバーテープは、1980年代の高級ロードバイクなどによく採用されていた。バーテープの径にカットされた革をロウ引きした糸で縫い上げる。かなり手間のかかる仕様で、カタログなどで目にしたことはあるけれども、実物を見ることは希ではある。自分で縫い上げるタイプのキットは、その昔、藤田サドルなどからも発売されていたが、しばらく市場からは消えていた。復活させたのは、ハンドビルドのフレーム材などを通販するマニアな大槻輪業社。オリジナルブランド、mille deux centsの製品(6600円)となる。
編上げキットの中身
mille deux cents SHIBO 牛革編上げバーテープ
6600円
問:大槻輪業
https://www.1200cycle.net/product/mille-deux-cents-shibo-/411?cs=true&cst=custom
色は三色、ホワイトとブラック、ブラウン。糸はホワイトかブラックを選べる。今回はホワイトの革に、見えやすいブラックの糸を使用。個人的に自分が持っているもっともお宝な英国ヴィンテージ、GBのハンドルに装着することにした。ちなみに、大槻輪業社で縫い上げてもらうと工賃は、1万3000円。けっこうするなあ、と思うのは作業を体験してないから。
編み上げ作業開始!
下準備としては、ブレーキレバーのバンド位置、バーテープの巻き終わりの場所などをしっかりマーキングしておく。
まず付属の針2本をロウ引きの糸の両端に入れる。これを革の穴を使って靴紐を編むように通していく。
先は2mmほど出して、最初は糸を2重に通して補強。
ベースボールステッチという。硬式の野球ボールを製作する時に使う編み方のようだ。特に難しいテクニックがいるわけではないのだが、革の穴に針を通すのがけっこう硬くてキツイ(なので先に千枚通しなどで穴を広げておくのを強くおススメする)。老眼で穴が見えないのと、糸がからまったりと、かなり苦戦。ここまで来るのに2時間ほど。
鬼門は、ブレーキレバーのバンド部分。ニッパーなどで、バンドが出るように四角い穴を開ける。革は伸びるので、小さめに切って革を動かしたい方向に切広げでいく感じで調整したほうがよさそう。ここは、ぜったいに失敗できない。失敗しない女医になったつもりで切る。
そして、終了のところまで来たら、残りの革をカット。この位置決めもなかなか難しい。
最後は、2重に糸を巻いて、革の下になるところで結んで糸を切って完了! 作業時間は、頑張っても片側半日ってところだろう。
こんな感じの仕上がりになりました。かなり高級感あふれる質感、シボシボ&しっとりした革の手触りもグッド。だけど、まだ片側だけなんだよなあ。反対側は、お正月にでもやろうかな。クラフトマン気分を味わえる編上げキット。けっこう大変なので、両方やった達成感は、かなり高いと思われる。じっくりコツコツやれる人は、年末年始の冬休みにぜひ!
詳細はこちら
大槻輪業社
https://www.1200cycle.net/page-13
- CATEGORY :
- BRAND :
- Bicycle Club
SHARE