伊佐木〈イサキ〉|料理を愛する人のための魚図鑑
buono 編集部
- 2020年11月18日
INDEX
初夏は脂がのり、軟らかく美味しい
淡いピンク色の身を持つイサキは、初夏を代表する魚と言える。ただし大分、鹿児島などでは年間を通して途切れることなく漁獲され、年中出回っている。
季節によって味の変化が激しく、もっとも美味しいとされる6月頃のイサキは、麦わらイサキ、梅雨イサキとも呼び、そのイサキの刺身はタイをも凌ぐといわれるほど、美味で名高い。身は軟らかくて脂肪が多い。
イサキの名前の由来
標準和名「イサキ」は磯にいることから「磯魚(イソキ)」、または幼魚の縞模様にちなんだ「班魚(イサキ)」から由来とされ、これに「伊佐木」「伊佐幾」という漢字が当てられている。
しかし「鶏魚」と書かれることもある。これは背ビレがニワトリのトサカに似るという説から。これは英名Chicken gruntも同じである。
イサキと名が付く魚
イサキという名が付く魚にはこの項で紹介したイサキの他に、シマイサキという魚がいる。イサキに似て縞模様があるため、名前にイサキと付けられているが、この魚はイサキとは異なるヒメジ科の魚である。口がとがっており、30cmほどに成長する。湾内の川の河口や港の中などに生息しており、岸釣りなどで釣れることがある。市場にはあまり並ばないが、美味である。
おすすめの料理
刺身、塩焼き、香草焼き、から揚げ
DATA
分類
スズキ目 イサキ科
学名
Parapristipoma-trilineatum
英名
Chicken Grunt
産地
本州中部以南に分布。代表的な産地は伊豆七島や長崎など。
旬
旬は6〜7月。夏の産卵前には魚肉に特に脂がのり、刺身すると美味。夏を過ぎると身が痩せてくる。途切れることなく漁獲されるため、市場には年中出回っている魚のひとつ。
目利きのポイント
- イサキは新鮮でも目がくもっているため、目では新鮮さを判断できない。
- 魚体にピンとしたハリがあり、全体的にしっとりと濡れたように光っているものが新鮮な証拠。全体的に身が厚いほうが脂ののりが良い。
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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