サーフボードの種類って? 自分にぴったりの失敗しない選び方
FUNQ NALU 編集部
- 2021年06月26日
サーフボードは波の上に乗るときのギアの一般名称。その中には目的や好みに合わせてさまざまなタイプが存在している。それぞれの特徴を把握して、自分なりのスタイルを見つけて失敗しないボード選びをしよう。
◎出典:Surf Style 2021 ◎photo:Kimiro Kondo
タイプ別・サーフボードの種類とは?
サーフボードにはいろいろなパーツが組み合わさって出来上がっており、その役割や構成はどのボードも同じだが、作り手であるシェイパーが各パーツにどんな目的を持たせているかによってボードのタイプは変わってくる。サーフショップで実際のボードを見た人は、大きさだけでなく、いろいな種類のボードが並んでいることに驚くだろう。
タイプ別に分けたとき、現在のサーフシーンで最も出回っているものがショートボードだ。東京2020オリンピックも、このショートボードに限って競技が行われる。一方、最も長いタイプはロングボードと呼ばれ、近代サーフィンが始まってしばらくはこのロングボード=サーフボードだったが、波のコンディションやサーファーのスキル向上、よりアグレッシブなライディングを求める傾向などによって、さまざまな形に変化していった。現在はそのショートとロングの中間にはミッドレングスやフィッシュ、ハイブリッドなどのタイプが派生し、より多様なサーファーの好みに対応できるようになっている。
ロングボード
古くからサーファーに使用されてきたタイプの長いサーフボード。9’以上のものを指し、ノーズも幅があって丸みを帯びている。波に乗ったときの安定感は抜群で、初心者でも比較的乗りやすいボード
ミッドレングス
ミディアムサイズのボードのこと。7 ?8’台の長さのボードのことを指す。丸みがかったアウトラインで、ショートよりも乗りやすく、ロングよりも扱いやすいのが特徴の、いいところ取りのデザイン
ガン
ビッグウェーブを乗ることに特化してデザインされたサーフボード。レングスは長く、全体的に細いのが特徴。ノーズとテールの幅も狭く、ロッカーが強いので、ホレた波にも対応しやすい作りになっている
フィッシュ
テールに大きな切り込みが入って二つに割れているのが特徴で、サーフボードのフィンが2本ついているのが一般的。短いものの、テイクオフは比較的楽で、ゆったりとした乗り味を楽しむことができる
ハイブリッド
基本的に短めのサーフボードながら、ショートボードよりも幅が広く、ややボリュームもあるタイプ。ショートボードよりも動きが緩慢になりがちだが、短さの割に乗りやすく、力の弱い人でもパドリングが楽
ショートボード
ノーズが尖っていて、全体的に細いアウトラインが特徴の短いサーフボード。パフォーマンスを決めるのに適した作りで、サーフボードのボリュームが少ない。ボードを素早く動かしたいサーファー向け
自分に合ったサーフボードを見つけよう
サーフボード選びは非常に重要。自分に適したボードを選べば、サーフィンは2倍楽しくなるし、適したボードを選ばないと楽しさは半減する。コツは自分のレベルを知り、そのレベルに合ったボードを選ぶこと!
自分に合ったサーフボードを手に入れるときに最も気をつけなければならないことは、自分のサーフィンのレベルを過信せず、やや余裕を持った大きさのものを選ぶようにすることだ。特に初心者にとって大きな壁となるのがパドリングとテイクオフで、そこを乗り越えなければサーフィン本来の楽しさを味わうことができず、サーフィンを続けていくのもままならなくなってしまう。そこを突破するには、パドリングやテイクオフするために必要な体力が十分でないということを認め、それを補うようなボードを手に入れなければならない。
実際には十分な浮力が備わっているものを選ぶのが正解だ。浮力はボリュームと同じ意味で、実際には?(リットル)という単位で表される。現在、サーフボードの多くにはこのボリュームが記されているので、そこに注目するといいだろう。タイプとしては、ファンボードが最適。そのファンボードで練習をしてから、自分の目指すスタイルに合わせて以降のボードデザインを考ていくのが賢いやり方だ。
ロングボード
ゆったりとしたサーフィンを目指す人は、2本目のボードはさらに長くして、ロングボードをチョイスするのが正解だ
ファンボード
1本目は十分な浮力があって、パドリングも取り扱いも楽なファンボードがおすすめ。だいたい8’台のものを選ぶといいだろう
ショートボード
シャープな動きと派手なアクションが好きなら、2本目以降はパフォーマンスショートボードを見据えたデザインに徐々に移行していく
なぜいろいろなサーフボードに乗るの?
サーフボードは決して金額的に安いアイテムではない。だからこそ、可能であれば購入前にいろいろなボードに乗って好みを確かめておくことも大事。
photo:Kimiro Kondo
いろいろなサーフボードに乗る理由は、ずばり自分の好みのボードに出会うためだ。究極なことを言ってしまえば、サーフボードは実際に乗ってみるまで本当の乗り味はわからない。だからといって、実際に購入するかもしれないサーフボードを試乗して、それから本当に購入するかどうかを決めることは不可能。だから、サーファーは現在乗っているボードを参考にして、次はどういうボードが欲しいのかということを考えた上でボードを購入する。そうすると、自分のボードのラインナップが増えていく、というわけ。
最近は特に波に合わせてボードを選ぶ人が増えており、そうすると所有するボードもさまざまなタイプになっていく。とはいえ、サーフボードは安価ではない。次から次へと購入するわけにもいかないので、自分のサーフィンの好みを細かくわかっている人はともかく、できるだけ試乗会に参加するのが賢い方法だろう。その機会を積極的に活かしていけば、自分に合ったボードを探しやすいはずだ。
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PROFILE
FUNQ NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
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