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ミッドレングスとは何か? 今注目のサーフボードに迫る<後編>

かつて日本ではファンボードと呼ばれ、初心者やパドル力の弱まったオヤジたちの乗り物として偏見の眼差しで蔑まれてきたボードたちの逆襲が始まった。ロングボードでもショートボードでもない、それでいて双方の良い部分だけを融合させ、サーファーとシェイパーの自由な発想の中から生み出されてきたボード。その名も『ミッドレングス』! ミッドレングスが現在ほど市民権を得るずっと前から、そのデザインに魅せられたデヴォン・ハワードに話を聞いた。
◎出典: NALU(ナルー)no.116_2020年4月号

いち早くミッドレングスに注目していたデヴォン・ハワード

現在、WSLのロングボードツアーでツアーディレクターを務めるほか、サーファーズジャーナルの編集者、プロサーファーなど、さまざまな肩書きを持つデヴォン・ハワード。当然ながらサーフィンへの造詣も深く、サーフィンの実力と知識を備えた人物だ。そんなデヴォンがミッドレングスという、ショートでもロングでもないボードにハマったきっかけとは?  前編に続き、その魅力や乗り方などを掘り下げていく。

▲サーフボードを知り尽くしたデヴォンがハマるほど、不思議な魅力が詰まっている

気持ちをリセットしてただ波に乗る。その喜びを味わえるのがミッドレングス

市場に出回っているミッドレングスのほとんどが、カタ〜アタマ、オーバーヘッドのサイズにならないと本領を発揮しないというのも、上手く乗りこなすためのポイントだろう。このタイプのボードに小波は向いていないことは、デヴォンも認めている。

「ミッドレングスのボードに乗って何十年も経 けれど、このタイプのボードにベストなサイズはアタマからオーバーヘッドだね。最大でダブルの波まで対応可能だよ。それ以下だと、ウォーキン グしたりノーズライドしたりする気分なら、僕としてはログのほうがいい。もしくはパワーの小波でかっ飛びたいなら、レールが短くてスケートボードのようなアウトラインのほうがいいだろうね。ミッドレングスは小波だと乗りにくいはずだよ。というのも、ミッドレングスの特徴的な長いレールとボトム形状は、パワフルかつオープンフェイスな大きめの波じゃないと真価を発揮しないからなんだ。確かに、僕がこれまで乗ってきたミッド レングスが、フラットなボトムか、少しだけロールしたエントリーからすごく浅いVeeになるボトムか、ロールしたエントリーからフラットに変化するボトムしかないのもその理由だけどね」

▲ミッドレングスが真価を発揮するのはカタ〜アタマ以上のとき。長いレールが大きな波のフェイスにフィットして、想像以上のスピードを体感できる

では、そもそもミッドレングスはどんなボードなのか? ショートボードやロングボードのように、明確な基準があるのだろうか? 実は明確な答えは存在しない。言ってしまえば、とても曖昧かつ中途半端なボードだ。だからこそ、そのファジーな部分に面白みがある。

サーフィンの主流になり得ないところがこのデザインの魅力でもある

「ミッドレングスの平均的なサイズは7’で、それが一番しっくりくる長さだと思う。でも、ミッドレングスにはルールや基準なんてないんだ。ミッドレングスはショートボードとロングボードの中間のボードさ。ミッドレングスの定義をどうしても決めなきゃいけないとしたら6’6’から8’だと思うけど、平均的な身長の人なら自分の身長の12〜14インチ長いボードがミッドレングスになるだろうね。初めてのミッドレングスなら自分の身長より12インチ長いボードがいいよ。僕の場合、そうなると7’1″なんだ。だから、ミッドレングスでしっくりくるボードは大抵7’0″から7’2″の間ってわけ。デザインによっては、ターンにちょっとしたスパイスを加える意味で6’10″まで短くすることもある。ホロウでパワーのある波のときは特にね」

「ただ、身長より10インチの長さを超えて短くなると、ミッドレングスらしさが消えてまったく違うタイプのボードに乗っているような感覚になる。どうしても短めに乗りたいなら、表面積をキープできるように幅と厚みを調整すべきだ。そうなると、ショートボードに近いライン取りをせざるを得ないけどね。つまり、乗り味はまったく違うスタイルのボード、フィッシュとか大きな人用のトライフィン・ショートボードみたいな感じになる。逆に長すぎるとターンが難しくなってしまうしね。ミッドレングスはボリュームのあるアウトラインと抑えめのロッカーが組み合わさるからこそ、グライド感とか長い弧を描くターンとかが心地いいボードになるんだ。だから、もちろんビギナーにとっていいデザインではあるんだけど、ビギナーだけのボードだと思っているなら大間違いさ」

「実際には波の乗りこなし方をわかっていて、スタイルや美しいサーフィンを意識している人のためのボード
って言えるだろうね。そんなサーフィンのメインストリームにフィットしないデザインだからこそ、ミッド
レングスには面白さがあるのさ」

ミッドレングスとは何か? 今注目のサーフボードに迫る<前編> はこちら>>>

ミッドレングスとは何か? 今注目のサーフボードに迫る<前編>

ミッドレングスとは何か? 今注目のサーフボードに迫る<前編>

2021年10月14日

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FUNQ NALU 編集部

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テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。

FUNQ NALU 編集部の記事一覧

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