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自分にとっての「よい買い物」を考えるきっかけに。|アウトドア好きなわたしたちができるSDGs 【#6 グッドチョイスショッパーズ】

「よい買いもの」を考える日用品店として、富山県魚津市の住宅街に店舗を構えるグッドチョイスショッパーズ。オープンからおよそ1年半。お店を訪れるお客さんをはじめ、周りの人たちに少しずつ、でも確実に、環境に対する伝えたい想いが浸透していることを実感する店主に、お話を伺いました。

グッド チョイス ショッパーズ

お話を伺ったのは

関口宗磨さん

魚津市出身。大学のころから友人に誘われて年に1回ペースで登山へ。初登山は北アルプスの燕岳。平日働いている富山市内の資源循環型複合施設「トトン」は、立ち上げにも携わっている。

自分にとって“いい買いもの”とは何か。考えるきっかけを、モノを通して伝えたい

――昔の建物を活用した、とてもすてきな店構えと、商品ラインナップですね。ここでお店をオープンさせようと思ったきっかけは?

関口 ありがとうございます。2021年から、竹製の歯ブラシや量り売りの商品を提案するために、イベント出店したり、ショップの一区画を間借りしてポップアップを行なってきました。そのなかで、定期的にお店をオープンさせる場所が必要だなと、考えるようになって。

▲ 現在、お店は週末(土日)中心にオープン。

――なぜそう感じたのですか?

関口 〝かしこく選ぶ〞ことが当たり前になるよう、「モノの買い方」を提案したいと思い、発信を始めました。けれど、イベントやポップアップにふらっと来てくれた方へ、その考えを伝えきるのはとても難しいことだと感じて。

――そもそも、なぜ環境についての発信をしようと思うようになったのですか?

関口 大学生のころは、教員を目指して勉強をしていました。そんなとき、社会人経験のない自分が子どもたちの前に立ち、何かを教えるという立場になることに疑問をもつようになって。いまの自分は教員にはなれないと、先生に相談したところ、JICA海外協力隊を教えてもらいました。そして大学卒業後すぐに参加。西アフリカのカメルーンで小学校の教員をしていました。

 そんな生活のなかで、ゴミ処理施設のない現地では、ゴミは空き地で山のように積まれ、その場で燃やされていました。もちろん、私もそれに従い、自分の出したゴミを自分の手でその山に捨てる。ゴミが燃やされた黒い煙を眺めながら、とても違和感を覚えました。

 心のなかにモヤモヤとしたものを抱えながら日本に戻り、自分にできるアクションがないかと、身の回りのものを見直してみようと。そこで最初に変えたものが、竹の歯ブラシでした。そのあとも、環境に負担の少ないタオルや歯磨き粉と――。

ポップアップを経て念願のお店をオープン

▲ 祖父母宅の1階部分を改装したお店は、白を基調とした居心地のよい空間。「ここは祖父が漁師をしていたころから、仕事道具や荷物置きになっていた場所。改装期間は約半年。壁は塗り替えましたが、基本構造や床のコンクリートはそのままです。」

――そこから、この先の活動が少しずつ見えてきた感じでしょうか。

関口 自分のなかで、このアイテムはいいなと思えるものが増えていき、そこで初めて、竹製歯ブラシを提案するポップアップを行ないました。

――そのときの、お客さんの反応はどうでしたか?

関口 自分のよいと思うものに、共感してくれる人がたくさんいて、とても意味のある活動だと思いましたね。そこから少しずつ、アイテム増やしながらポップアップを続けていき、より違和感のない買い方についても提案していきたいと考えるようになり、お店をもちました。

▲ お店に並ぶアイテムはすべて、関口さんが「よい」と思いおすすめしたいもの。そのほか、環境に配慮されている、モノづくりの背景、耐久性も考慮。

――「違和感のない買い方」とは、いまから買うものが、自分にとって、本当に必要かそうでないか、ということでしょうか。

関口 毎日の買いものが、よい買いものといえるかどうか。自分にとってよい買いものとは何か。大人にも子どもにも、このお店がそれらを考え、学び、身の回りを見直すきっかけになる場所であってほしいなと。

▲ 使いたくなる”きっかけ”を提供する。店内の中央にディスプレイされていたギフトBOX。「自分で使うものとして選ぶ以外に、”だれかのために”購入される方も多いです」。最近では、結婚式の引き出物として選ばれることも。

――まるで学校のようですね!

関口 大げさに言えば、私の活動自体が教育だと思っているんです。この場所で、人と会話をしながら新しい気づきを得たり、考えが成熟したりしていく。もちろん最初は、なんかおしゃれだな、と思って商品を買ってくれてもいいんです。それを使ってみて、いいなと思ったら、なぜよいのか、成分は何か、なぜおいしいんだろうと、考えを積み重ねていく。そうやって、ひとり一人が、自分にとって本当によいものを選べるようになってほしいですね。

一人ひとりと会話をしながら少しずつ、種を植え続けていく

▲ ひとり一人と会話をしながら接客している関口さん。お店は小さくても、お互いの顔が見え、気持ちの伝わる距離感を大切にしている。

――だれかの価値観を変えることはとても難しいことでもあります。

関口 なので、自分と異なる意見や考えを否定することはしません。お店ではあくまでも、自分のよいと思っていることをお伝えする。それに共感してもらえたらうれしいですし、共感できなくても、ここに来てくれたり、話を聞いてくれる人に対しては、諦めずに種を植え続けたいという気持ちです。

――関口さんの考えや思いが、周りに伝わっている実感はありますか?

関口 身近な話ですと、いっしょに山登りをする友人が、このお店がオープンしてから、環境に配慮した歯ブラシに変えたり、洗剤を量り売りで購入したりしていて。普段から山や自然をフィールドに遊ばせてもらっているからこそ、その環境を大事にしていこうという思いを行動に移してくれている。それが素直にうれしかったですね。

 もちろん、わざわざお店を目指してくれる人もそう。商品の数は、しっかりと厳選しているからこそ一気に増えることはありません。けれど、ここに来れば、安心してモノを選んで買えると感じてもらえるようなお店にしていきたいと思っています。入り口が開くと、心から「わざわざ来てくれて、ありがとうございます」と思うので(笑)。

▲ エコストアの洗剤を量り売りで販売。「洗剤を量り売りで購入することは、日本ではまだまだ浸透していないと感じてます。だからこそ、自分のお店では始めたいなと」。容器は持参または購入。販売は20gから。

――〝よい買いもの〞をくり返すことで、選べる力も自然とつきますね。

関口 そうですね。伝えたい想いがあっても、手に取ってもらい、使ってもらわないと意味がないので。高くていいものばかりを並べていても、継続するには現実味がない。その上手なバランスを取りながら、みなさんに選んでもらえるアイテムを紹介していけたらいいなと。

▲ 店内奥には量り売り販売する、ドライフルーツやコーヒー豆、スパイスなどが並ぶ。「食べものの量り売りは購入しやすいし、とてもキャッチー。会話やお店を訪れるきっかけにもしやすい」と関口さん。いずれも20gから購入可能。

――きっと山が好きな人たちにとって、選びたいモノが多いかと!

関口 山歩きをしている人は、自然を大切にしたいという気持ちがあるはず。そんなみなさんは、「未来のために環境に配慮した行動をしよう」というメッセージも、すっと受け取れる人たちばかりだと思います。そういう人たちとつながりたいし、お店に来ていただけたら、相談に乗ることもできます。もちろん、山の話をしに来てもらっても。私はまだまだ聞く側になりますが! お店からすぐの海から見る夕日がとにかくきれいなので、山旅の途中に立ち寄っていただけたらうれしいです。

こちらの記事では、グッドチョイスショッパーズのアイテムをスタッフが紹介!併せてご覧ください。↓

アウトドア好きなわたしたちができるSDGs【#6 グッドチョイスショッパーズ】スタッフが選ぶおすすめアイテム

アウトドア好きなわたしたちができるSDGs【#6 グッドチョイスショッパーズ】スタッフが選ぶおすすめアイテム

2023年10月27日

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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