CINELLI・VELTRIX DISC【ニューモデルインプレッション】

注目の最新モデルを徹底インプレッション! ディスクブレーキでの使用を前提に開発された、ヴェルトリクスディスクの実力をチェック!

チネリらしさにあふれたスタンダードカーボンロード

1948年にチーノ・チネリによってイタリアのミラノで設立されたチネリ。
トラディショナルなスチールロードのスーパーコルサから最新のカーボンバイクまでをそろえる老舗ブランドだ。
チネリは、そのラインナップからも垣間見ることができるが、流行を追わないもの作りをしているブランドだ。
同時に老舗としてのポジションにあぐらをかくことなく、遊び心のある個性的なデザインを積極的に取り入れている。
そのなかでクラシカルなテイストを残しているのは、さすがとしか言いようがない。

チネリの最近の傾向としていえるのが価格を抑えたモデルをそろえていること。
多くのブランドがエントリーモデルを完成車のみとしているのに対して、フレームセットも設定されており、グレードを問わず好みの仕様に仕上げることができる。
また価格を抑えてもプレミアムな印象もしっかり確保できるのがブランドとしての底力だ。
ヴェルトリクスディスクは、ディスクブレーキでの使用を前提に開発されたモデルであり、複数のカーボン素材を使い分けることで価格を抑えた。
振動吸収性に優れた乗り味を実現しており、ライダーのレベルを問わず、ロングライドやグランフォンドを楽しめるバイクだ。
今回試乗した車両は、フレームセットがベースで、105仕様の完成車も用意される。

ダウンチューブからチェーンステーまでを連続した形状として動力伝達性を確保した。BBはスレッドタイプとなる 

スルーアクスルによりホイールまわりの剛性も高められる 

試乗したモデルはプロトタイプのためシートステーにブリッジが設けられているが、販売されるモデルでは排除されて、さらに振動吸収性が高まる

ボリュームのあるフォークによって、優れたハンドリング性能を得ている

INFO
チネリ・ヴェルトリクス ディスク
22万円(フレームセット/税抜)、41万円(105完成車/税抜)
■フレーム:コロンバスカーボンモノコック ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラ ■ハンドル:チネリ・ネオス ■ステム:チネリ・ネオス ■シートポスト:チネリ・ネオス ■サドル:サンマルコ・ショートフィットレーシングワイド ■ホイール:ビジョン・メトロン40SLディスク ■タイヤ:ハッチンソン・フュージョン5 ■サイズ:XS(50)、S(52)、M(54)、L(56.5)、XL(58.5) ■カラー:ブルーバーンズオレンジ ■本誌実測重量:8.0㎏(S /ペダルレス)

 

IMPRESSION

オールラウンドで使える扱いやすいバイク

まず乗り出して感じられたのが素直なハンドリングだ。初級者にも最適で、上級者がロングライドで使用してもストレスを感じることなく走り切れるだろう。ペダリングにおいても、BBまわりのしなりを生かしたトルクの受け止めが、マイルドな剛性感を感じさせる仕上がりだ。超軽量のレーシングバイクのような、とがったキレはない一方で、後輪が路面にしっかりと追従してパワーをロスなく伝達しているのがわかる。クラシカルな乗り味のなかに、独特の軽さが同居している印象だ。複数のチュービングを使い分けた優れた設計で、立ち上がりの加速が必要なクリテリウムから、コンスタントにペダルを回していくヒルクライムまで、極めてオールラウンドに活躍できる。
ディスクブレーキによるコンディションを選ばずに安定して発揮される制動力や、スルーアクスルによる足まわりの剛性の高さも表れている。キャリパー部分は強化されており、弱さを感じることもない。
シンプルで洗練されたフレームのデザインは、滑らかな光沢のボディで高級感を感じさせる。細部の造型についても、ダウンチューブなどはエアロ効果を狙った形状にシェイプ。ヘッドまわりとエンド部だけに集約されたケーブルラインのスッキリとした取り回しにも好感がもてて、所有することの満足度を外観からも得られる。どんなライダーにも基本の1台としてオススメできる総合力の高いバイクと言えるだろう。

IMPRESSION RIDER
管洋介
競技歴22年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm

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問:ポディウム www.podium.co.jp
TEXT:猪俣健一/管洋介 PHOTO:猪俣健一
(出典:『BiCYCLE CLUB 2019年6月号』ニューモデルインプレッション)

「ニューモデルインプレッション」の記事はコチラから。

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