ロードバイクホイールの基本! タイヤ方式や規格、メジャーブランドまで徹底解説
トモヒロ
- 2019年06月11日
リムの素材や高さも重要
ホイールの外周部にあるパーツで、タイヤやチューブを保持する役割ももつ。素材はカーボンとアルミが主流で、プロレースではほぼカーボンだ。バイクと同じく軽さがポイントでありながら、リム高(リムハイト)もかなり重要なファクターとして考えられる。タイヤ方式にも関連するのでまとめて紹介する。
カーボンリム
軽量高剛性なホイールとして、中~上級モデルに多く採用される。構造上熱に弱いのが弱点で、リムブレーキの場合は専用ブレーキパッドが必須。レースにはもちろん、ツーリングでも快適に走れるのでオススメだが、取り扱いにやや注意が必要なので街乗りなどにはオススメしない。
アルミリム
カーボンリムよりもリーズナブルで、耐久性に優れる。最近は複雑な形状の高性能アルミリムが増え、レースでも十分使えるスペックを備えた高級モデルもある。初心者からレーサーまで、ユーザーのレベルやシーンを問わず幅広く使えるのが魅力。
リム高(リムハイト)
低ければ軽く漕ぎ出しが軽快になり、高ければエアロダイナミクスに優れ巡航性能が高くなる。厳密な定義ではないが、現在はリム高~35mmをローハイトリム、同~50mmをミドルハイトリム、50mm~をディープリムという。
リム幅
リムの厚みで、現在は幅広なワイドリムが主流。これはタイヤをはめたときのリムとタイヤの隙間(横から見たときの段差)を極力なくすことにより、空気抵抗の低減と走行エネルギーのロスを最小限に抑える狙いがある。
チューブレス兼用リム
クリンチャーとチューブレスの兼用リムで、専用リムテープやシーラントを使うことでチューブレスタイヤを使用できる。ブランドによって、チューブレスレディや2ウェイフィットなどといったシステムで呼ぶこともある。
ディスクブレーキ専用リム
リムブレーキは、ブレーキパッドでリム外周部を挟んで制動するため高い強度と耐熱性を求められるいっぽう、ディスクローターを挟んで制動するディスクブレーキはこうした配慮が不要になるので設計の自由度が高い。リムブレーキ用リムでディスクブレーキ用ホイールは組めるが、その逆はできないので、手組みするときは注意しよう。
ETRTO(エトルト)
European Tyre and Rim Technical Organizationが定めたタイヤとリムの統一規格のこと。タイヤ幅とリムのビード座直径(単位mm)で表され、たとえばロードバイクで一般的な700×25Cは、ETRTOでは「25-622」となる。26インチや20インチなど、同じインチでも微妙に異なるタイヤサイズがあるときに見ると便利。
スポークの形状とパターン
ホイールのなかでも地味な存在だが、ハブとリムをつなぐとても重要なパーツ。スポーク自体の素材や形状にも意味はあるが、組み方によってもホイールの性能が変わる。また、スポークの固定にはニップルという特殊なねじが不可欠(フルカーボンホイールなど、一部ニップルがないホイールもある)だ。
素材
ロードバイクではステンレスが主流で、モデルによってアルミやカーボン、ごく稀にチタンやアラミド繊維などもある。ほとんどは弦楽器の糸を張るように、ニップル(ねじ)を締めることによってテンション(張り)を調整し、ホイールのバランス(精度や剛性)を生み出している。
太さと形状
太さは番手で表され、ロードバイクでは#15(1.8mm)や#14(2.0mm)が多い。また、ストレート形状のプレーンや、力が掛かる部分だけ細く軽量化したバテッド、空気抵抗を低減したエアロなどもある。ハブに引っ掛ける部分を首といい、くの字型をしたスタンダードと、ストレートの2種類がある。
ニップル
スポークをリムやハブに固定するための特殊な形状のねじ。ニップル側に雌ねじ、スポーク側に雄ねじが切られている。メーカーによってサイズ(2面幅)があり、それぞれ専用工具が必要。素材は真鍮かアルミが一般的で、アルマイトカラーのアルミニップルで手組みカスタムを楽しむユーザーもいる。
パターン(組み方)
スポークの組み方には大きく分けてラジアル組(スポークを放射状に組む)とクロス組(スポークを交差させて組む)があり、トルクが掛かるリアにはクロス組を採用するのが一般的。また、本数もさまざまで、本数が少ないほど軽く空気抵抗は少ないが、剛性は低くなる傾向がある。
- BRAND :
- Bicycle Club
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