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ジロ・デ・イタリア|逆転! 新世代ヒンドレーとゲイガンハートが総合1、2位、勝負は最終日のTTへ|第20ステージ

ジロ・デ・イタリア2020の第20ステージが23日、イタリア北部の山岳地帯にあるアルバからセストリエーレまでの190kmのコースで行われ、テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス)がジェイ・ヒンドレー(サンウェブ)とのマッチスプリントを制し、今大会2勝目を挙げた。個人総合争いはヒンドレーとゲイガンハートが同タイムで並んだが、個人TTの記録の差でヒンドレーが首位に立つ異例の展開に。最終日のTTに勝負の行方が委ねられることになった。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響でコース変更

ジロ・デ・イタリア2020もこの日を含めて残すところ2ステージ。この日の第20ステージは、個人総合争いの大勢を決しうる山岳ステージだ。

当初は距離198kmで獲得標高5000mで今大会のクイーンステージとなる予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大のため、国境を越えて一時的にフランスに入る当初予定していたコースで走れなくなってしまった。そこでコース変更が行われ、レース終盤にフィニッシュ地点のカテゴリー山岳セストリエーレを東側から1回、西側から2回の計3回上るレイアウトになった。これにより獲得標高は3500mに、距離は190kmに規模が縮小された。セストリエーレは東側からの上りが2級山岳、西側からの上りが1級山岳に指定されていて、カテゴリー山岳が登場するのはこの3回。厳しいコースであることに変わりはなく、個人総合上位陣の入れ替わりが発生することも予想された。

デマールがマリアチクラミーノ獲得をほぼ確定

翌日の最終ステージが個人TTのため、この日は序盤から逃げを狙う大勢の選手が積極的に動き、早々に21人の逃げグループが形成された。この中にはポイント賞トップを独走するアルノー・デマール(グルパマFDJ)の姿もあった。

デマールは第1スプリント地点を先頭で通過し、ポイント賞2位のペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)との差をさらに広げることに成功。この時点でポイント賞トップの証・マリアチクラミーノの獲得が事実上確定した。

一方、マリアローザを着るウィルコ・ケルデルマンら個人総合上位陣はメイン集団にとどまり、後半の山岳に備えた。

2回目のセストリエーレで個人総合上位陣の明暗が分かれる

逃げグループとメイン集団との差は最大で7分以上あったが、2級山岳の最初のセストリエーレの上りでアスタナによる牽引でその差は縮小傾向に転じた。その後はイネオス・グレナディアスが集団を引き、1回目のKOM通過時には4分程度にまで差が縮まった。

逃げグループでは先頭がめまぐるしく入れ替わった。フィリッポ・フィオレッリ(バルディアーニCSF)がKOMを先頭で通過し、その後の下りでダヴィデ・バッレリーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が単独で先頭に立ち、しばらく独走。2回目のセストリエーレのKOM付近でエイネルアウグスト・ルビオ(モビスター)がバッレリーニを抜き去って独走に入った。

メイン集団ではイネオス・グレナディアスが集団をコントロールしていたが、2回目のセストリエーレへの上りでローハン・デニス(イネオス・グレナディアス)がペースアップ。この動きでメイン集団が崩壊。ゲイガンハートとヒンドレーはペースアップに対応できたものの、マリアローザを着るケルデルマンやヤコブ・フルサン(アスタナ)、ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)らが遅れ始め、ここで個人総合上位陣の明暗が分かれた。

デニス、ゲイガンハート、ヒンドレーの3人が先頭へ

デニス、ゲイガンハート、ヒンドレーの3人は、逃げグループの選手を吸収しながら3回目のセストリエーレの上りまでに先頭に追いついた。さらに上りが始まると逃げグループの選手たちが脱落し、第15ステージと同様にこの3人によるトップ争いが始まった。

通過順にボーナスタイムが与えられる残り6.8km地点の第2スプリント地点では、ヒンドレーが先頭通過し、ゲイガンハートが2位通過。それぞれ3秒、2秒のボーナスタイムを稼いだ。

数的優位に立つイネオス・グレナディアスのデニスとゲイガンハートに対し、ヒンドレーはアタックを仕掛けて引き離そうと試みるが不発に終わる。残り1km手前でヒンドレーが再度アタックを仕掛けると、ゲイガンハートがこれに反応し、ステージ優勝の行方は2人のスプリント勝負に持ち込まれた。

ヒンドレーの後ろをピッタリとマークしていたゲイガンハートが、残り150mでスプリントを開始。そのままヒンドレーを振り切って15ステージ以来の今大会2勝目を挙げた。イネオス・グレナディアスにとっては今大会6つめのステージ勝利だ。

グランツール史上初、最終日前日に個人総合首位が同タイムで並ぶ

2位にはヒンドレーが入り、ゲイガンハートが10秒、ヒンドレーが6秒のボーナスタイムを獲得した。マリアローザを着るケルデルマンは1分35秒遅れのステージ8位でフィニッシュした。

この結果、ゲイガンハートとヒンドレーが個人総合のタイムで並び、規定によって個人タイムトライアルの記録の差でヒンドレーが個人総合トップに立った。ケルデルマンは1分32秒差の総合3位と後退した。

最終日スタート前に個人総合上位2人が同タイムで並ぶというグランツール史上初の珍事が起こり、勝負の決着は最終日の15.7kmの個人TTに委ねられた。果たして勝つのはヒンドレーかゲイガンハートか、はたまた3位以下の選手の大逆転劇が見られるのか――。

ジロ・デ・イタリア2020第20ステージ 結果

ステージ結果

1 テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス)
2 ジェイ・ヒンドレー(サンウェブ)
3 ローハン・デニス(イネオス・グレナディアス) +25秒
4 ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +1分1秒
5 アンドレア・ヴェンドラーメ(AG2Rラモンディアール) +1分34秒
6 エイネルアウグスト・ルビオ(モビスター) +1分35秒
7 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・マクラーレン)
8 ウィルコ・ケルデルマン(サンウェブ)

マリアローザ(個人総合成績)

1 ジェイ・ヒンドレー(サンウェブ)
2 テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス)
3 ウィルコ・ケルデルマン(サンウェブ) +1分32秒
4 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・マクラーレン) +2分51秒
5 ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ) +3分14秒
6 ヤコブ・フルサン(アスタナ) +6分32秒

マリアチクラミーノ(ポイント賞)

アルノー・デマール(グルパマFDJ)

マリアアッズーラ(山岳賞)

ルーベン・ゲレイロ(EFプロサイクリング)

マリアビアンカ(ヤングライダー賞)

ジェイ・ヒンドレー(サンウェブ)
※同タイムでテイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス)

チーム総合成績

イネオス・グレナディアス

第20ステージのルート

ジロ・デ・イタリア出場選手リストはコチラから。

「ジロ・デ・イタリア出場選手リスト」

大会公式サイト
www.giroditalia.it 

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