CIPOLLINI(チポッリーニ)・ドロミア|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2020年12月21日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、チポッリーニ初のクライミングを得意とする軽量バイクとして、シリーズ最軽量のフレーム重量780gを誇る、CIPOLLINI・DOLOMIA(チポッリーニ・ドロミア)を管洋介がテスト!
チポッリーニ初の軽量クライマー、ドロミア
チポッリーニは、イタリアの伝説的スプリンターであるマリオ・チポッリーニが手がけるブランド。新たに登場したドロミアはチポッリーニ初のクライミングを得意とする軽量バイクとして、シリーズ最軽量のフレーム重量780gを誇る。ケーブルの処理もデダのDCRとFSAのACRシステムの双方に対応させることで完全内装化を果たしている。
軽量でありながらしなやかな特性をもち、同時にチポッリーニらしいパワー伝達性能も兼ね備えたフレームに仕上げられたドロミア。開発の過程では、プロサイクリングチームのアレ・チポッリーニをはじめとしたさまざまなプロライダーがカーボンの異なる20以上のフレームをテスト。さらに協力関係にある航空宇宙産業の技術もとり入れることで、カーボンの積層を最適化したという。
フレームの成型方法は継ぎ目のないフルカーボンモノコックであるTCMテクノロジーを採用、イタリアの職人が手作業で作り上げることで美しさとともにパフォーマンスの向上が図られている。
またカラーリングについては、ウエブ上のコンフィグレーターでシミュレーションしながら選択できるオーダーシステムに対応。ユーザーは自分だけのカラーリングに彩られたドロミアを手にすることが可能だ。
ハンドルステム一体成型のデダのアラネラが付属するパッケージも用意。ケーブルは完全内装され空気抵抗の軽減にも貢献する。
BBまわりはボリュームを確保。チポッリーニらしい高剛性でペダリング効率を最適化している。
370gと軽量な細身のストレートフォークを採用し、シャープなハンドリングを実現した。
エアロ効果と振動吸収性を兼ね備えるカムテール形状のシートポストを採用。オフセットして接続する細身のシートステーも振動吸収を高めるポイントだ。
チッポリーニ
ドロミア
価格:53万8000円(フレームセット/税抜)、60万8000円(デダ・アラネラハンドル付き/税抜)
フレーム:3Kフィニッシュ、TCMテクノロジーカーボン
フォーク:カーボン
サイズ:XS、S、M、L、XL
カラー:MyCipoカラーオーダーシステムに対応 +6万円(税抜)
試乗車重量:6.9kg(編集部実測Sサイズ/ペダルなし)
軽さと乗り心地のよさが同居した軽量レーシングバイク
管洋介がインプレッション
軽量バイクにふさわしいクイックなハンドリングにウイップが生きる低重心が特徴のバイク。後輪追従性のよさと車重の軽さが相まった乗り心地はフワッとした柔らかさがあるのに、いざバイクを操るとなるとシャープに立ちまわってくれ非常に個性的だ。
レーシーなテイストだが、全体的に乗りやすさが際立ち、疲れ知らずにいつまでも攻めた走りを続けていける好印象だ。トルクキャッチはセミハードで、踏み負けせずに連続してペダリングに注力していける。とくに上りでは軽量な車体をグイグイと前に進めていけるアグレッシブな走りが楽しめる。
コーナリングにおいてもクリッピングポイントで路面をしっかりつかみ、ライダーはバイクに身を預けるだけできれいにバイクがコントロールしてくれる。
安心してアクションを楽しめるうえ、振動吸収性も高く雑味のない乗り味は非常に高級感がある。ロードレースからロングライド、ヒルクライムまでこれ一本で勝負ができるバイクといえるだろう。
IMPRESSION RIDER/管洋介
競技歴24年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。最新のカーボンロードからスチールバイクまで、長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168㎝。
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