PCR検査導入で2年ぶりの開催！　国内最長である学連のチームTTで中央大学が優勝

この事前検査は大会に参加する度に受検する必要があり、国内で開催されている全日本実業団自転車競技連盟（以下、JBCF）やJCLのレースと比べると、一段とハードルが上がったように感じる。
PCR検査義務化という国内主要団体では初の取り組みに関する意図、また、本大会が選考対象の一つとなっているツール・ド・北海道の選考方法について、学連の松倉信裕氏にお話を伺った。

Q1：PCR検査義務化に至った経緯と、義務化の意図を教えてください。

A1：長野県の飯山市や木祖村で開催予定だった大会が中止もしくは延期となり、開催予定だった地域・自治体と協議をしている中で、首都圏や近畿圏から若い大学生がある程度まとまった人数で来場することに対する地元住民の理解が得にくいことがわかりました。ロードレースは地元の皆様による立哨へのご協力が不可欠ですが、このご協力を得るのが難しい状況です。こういった状況の中で、少しでも開催地域の皆様に安心していただけるように、5月16日に開催したJICFオープンロードでは先行して競技役員のみPCR検査を実施し、5月30日に開催した第23回全日本学生選手権クリテリウム大会からは選手、チーム関係者に範囲を広げてPCR検査を義務付けました。

Q2：本大会はツール・ド・北海道における学連登記チームの選考対象レースとなっていますが、一方でもう一つの選考対象レースである全日本学生選手権個人ロードレース大会は延期が発表されています。ツール・ド・北海道の選考については何か変更等検討されていらっしゃることはありますでしょうか。

A2：今年度開催の全日本学生選手権個人ロードレース大会を選考対象にすることはできないため、昨年の全日本学生選手権個人ロードレース大会やインカレ代替大会のリザルトを選考の対象とするか議論しています。今大会だけでなく、何かしらの大会もしくはランキングを選考対象とする方針ですが、どの大会もしくはランキングとするかは未定です。（昨年の全日本学生選手権個人ロードレース大会やインカレ代替大会に各校の事情で参加できなかった大学がある場合、不公平感が出てしまうことに対しては）本大会のみ選考対象とした場合も同様の不公平感が出てしまうと考えており、この大学はこの基準で、この大学は別のこの基準でという形で、実力のある大学、選手がしっかりと選考されるようにしたい考えています。

Q3：全日本学生選手権トラック自転車競技大会やインカレが控えていますが、学連として新型コロナウィルスに対して今後取り組んでいくことがあれば教えてください。

A3：PCR検査を義務付けた一つの要因として、鳥取県の倉吉で全日本学生選手権トラック自転車競技大会を開催できるようにするというのがあります。倉吉側から誘致いただいたものの、直近の状況から本当に開催して大丈夫かという話が出たこともあり、また、JICF国際トラックカップの開催も控えているため、少しでも地域の皆様に安心していただける取り組みを学連として続けていきたいと考えています。

先日のTOJ前に個人的にPCR検査を受けた筆者だが、今回のPCR検査含めて、検査結果が出るまではかなりの不安があった。
日常では在宅勤務等外部との接触を最小限にしているが、それでもPCR検査は100%正確ではなく、偽陽性が出てしまう可能性もある。
100%正確ではない以上、本来は陰性でもあるにも関わらず、陽性反応が結果として出てしまうリスクは常にあるが、一方で、大会を開催する地域が抱える不安を少しでも取り除くためには必要な取り組みだと考えている。
JBCFが開催を予定していた今月末の古殿ロードレースも、古殿町および大会実行委員会よりJBCFに対して中止要請があり、開催中止が発表されたばかりだ。
今年こそはインカレが正式に開催されるよう、PCR検査等、大会開催地の不安を取り除く取り組みに対して我々も協力していかなければならない。

レースに関する問い合わせ：日本学生自転車競技連盟
https://jicf.info/

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