ジロ・デ・イタリア2022の出場チーム決定! ワイルドカード3枠はすべてイタリア勢に
福光俊介
- 2022年03月01日
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ロードレース最大規模の「グランツール」の1つであり、イタリア最大のレースであるジロ・デ・イタリア。現地2月28日に、主催者RCSスポルトによって、2022年大会の出場チームが発表された。自動選出19チームに加えて、3つの主催者推薦枠はバルディアーニCSFファイザネ、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ、エオーロ・コメタとイタリア籍のチームが占めた。
参加チームの顔触れは昨年とほぼ変わらず
今年で105回目の開催となるジロ2022には、18のUCIワールドチームに加えて、昨年の同プロチームのうち昨年のUCIチームランキングで上位2枠に入ったアルペシン・フェニックスとチーム アルケア・サムシックが自動的に出場資格を獲得していた。この中で、チーム アルケア・サムシックがツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャに注力するために出場資格を返上。UCI規定に基づき、主催者推薦枠(ワイルドカード)を1つ増やして3チーム選出できることになった。
それを受けて、ジロを主催するRCSスポルトはバルディアーニCSFファイザネ、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ、エオーロ・コメタのイタリア籍チームを選出。バルディアーニは小規模ながら同国の若手育成に定評があり、これまで幾人ものライダーがジロを通じて飛躍。ドローンホッパー・アンドローニジョカトリは、昨年までアンドローニジョカトリ・シデルメクとして活動。老舗のイタリアンチームである。エオーロ・コメタは、かつてジロを席巻したアルベルト・コンタドール氏とイヴァン・バッソ氏が共同オーナーを務め、初出場だった昨年はステージ1勝。今季もすでに勝利を挙げており、チーム力が年々高まっている。
全出場チームは昨年から1つ減の22チーム。ただ、昨年はUCIワールドチームが19あったための特別措置であり、昨年までトップシーンで走ったチーム クベカ・ネクストハッシュの同ワールドツアー撤退によって本来の出場チーム数へと戻っている。また、出場チームもクベカをのぞくとすべて昨年からの連続参加となる。
ジロ・デ・イタリア2022年大会は、5月6日にハンガリーの首都・ブダペストで開幕。2年越しのハンガリースタートを実現させたのち、同29日にヴェローナでフィナーレを迎える。
ジロ・デ・イタリア2022 出場チーム
UCIワールドチーム
アージェードゥーゼール・シトロエン チーム(フランス)
アスタナカザクスタン チーム(カザフスタン)
バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)
グルパマ・エフデジ(フランス)
イネオス・グレナディアーズ(イギリス)
アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ(ベルギー)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
ユンボ・ヴィスマ(オランダ)
ロット・スーダル(ベルギー)
モビスター チーム(スペイン)
クイックステップ・アルファヴィニル(ベルギー)
チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ(オーストラリア)
チーム ディーエスエム(オランダ)
トレック・セガフレード(アメリカ)
UAEチームエミレーツ(UAE)
UCIプロチーム
2021年UCIチームランキングにより自動選出
アルペシン・フェニックス(ベルギー)
ワイルドカード(主催者推薦)
バルディアーニCSFファイザネ(イタリア)
ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ(イタリア)
エオーロ・コメタ(イタリア)
主な出場予定選手
トム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)
サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)
ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)
ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)
トム・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)
テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)
ヒュー・カーシー(EFエデュケーション・イージーポスト、イギリス)
ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)
ジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)
ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)
ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナカザクスタン チーム、イタリア)
アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)
カレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)
マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。