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ワウトが独走に持ち込み勝利! 石畳でのクラシックが幕開け|オンループ・ヘットニュースブラッド

ロードレースシーズンの春到来を告げる、ベルギー・フランドル地方での石畳系クラシックレースがスタート。皮切りとして226日にオンループ・ヘットニュースブラッドが開催され、ロードとシクロクロスを両立するワウト・ファンアールトが圧勝。終盤の勝負どころで独走に持ち込み、最後まで逃げ切ってみせた。

異次元のパワーと独走力でレースを攻略

ベルギー北部・フランドル地方で開催されるレースの多くで、コースの一部の石畳の道路が採用され、スプリングシーズンの風物詩となっている。「北のクラシック」とも言われ、悪路や変わりやすい天候に対応できる“特殊能力”を持った選手が真価を発揮する場でもある。

その始まりを告げる恒例のレースが、オンループ・ヘットニュースブラッド。例年2月最後の土曜日に開催されていて、かつてはオンループ・ヘットフォルクとして知られていた。ヘットフォルク、ヘットニュースブラッドともに現地の新聞社名で、両者の統合があって現社名のヘットニュースブラッドを冠した大会となっている経緯がある。UCIワールドツアーには2018年に昇格。主催は、ロンド・ファン・フラーンデレンと同じフランダース・クラシックス社が担っている。

毎年マイナーチェンジを施すコースセッティングだが、今年はヘントを出発しニノーヴェにフィニッシュする204kmで争われる。その間、13の急坂区間と9つの石畳(パヴェ)セクションが待ち受ける。

7人の逃げで始まったレースは、後半の重要ポイントに備えて全体的に淡々と進行。4分から5分のタイム差で進んでいく。フィニッシュまで70kmを切り、急坂やパヴェが本格化すると集団の活性化を狙って急激なペースアップを試みる選手が現れるが、流れを大きく変えるところまでは至らない。逃げメンバーの脚の差も現れ始めて、少しずつ人数を減らしながら先行し続けた。

動き始めたのは、残り50kmを切った直後の急坂・ウォルヘンベルグ。シュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)らが集団から飛び出すと、射程圏内にとらえていた先頭グループに合流。前線が9人に膨らむと、メイン集団はクイックステップ・アルファヴィニル、ユンボ・ヴィスマがコントロールを開始。ペースが上がったことで各所でクラッシュが相次ぐが、遅れた選手を待つことなくプロトンは先を急ぐ。

さらに20kmほど進んだベレンドリースの上りでは、ティシュ・ベノート(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)がアタック。これにファンアールトやトーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)、ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)ら優勝候補が追随。労せずしてキュングらの先頭グループに合流した。

ただ、ここはさすがにメイン集団も逃げを許さず、残り20kmを前に追いつくことに成功。直後にベノートが再度アタックし、名所のミュールを単独で駆け上がったが、これも直後に集団がキャッチ。残すセクションは、残り13km地点にあるボスベルグの上りになった。

その瞬間を待っていたかのように動いたのは、ファンアールトだった。ボスベルグの入口直前で猛然とアタック。そのまま石畳の上りを突き進むと、後続との差を徐々に広げていく。メイン集団も追撃を急ぐが、パワー・独走力とも異次元のファンアールトを誰も追い込めない。

集団との20秒ほどの差をキープし、ひとりフィニッシュ地・ニノーヴェへとやってきたファンアールト。最後は悠々と両手を掲げてフィニッシュラインを通過。逃げ切って初優勝を飾った。

今年は1月上旬でシクロクロスのレース出場を切り上げ、世界選手権も回避。早めにロードへの移行に着手し、スペインでのトレーニングキャンプなどで調整を進めてきた。クラシックシーズンでは優勝争いの最右翼となる存在だが、今季最初のロードレース参戦で早速優勝。コンディションは上々だ。

ファンアールトから遅れること22秒。メイン集団がフィニッシュへとなだれ込み、コルブレッリがスプリントで先着して2位。グレッグ・ファンアーヴェルマート(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、ベルギー)が3位とした。

27日には、クールネ~ブリュッセル~クールネ(UCI 1.Pro)が開催。こちらも急坂や石畳が控えるものの、全体的にはスプリンター向けの平坦コース。石畳ハンターとスプリンターとの駆け引きが見ものの伝統レースだ。

優勝 ワウト・ファンアールト コメント

「ベレンドリースでティシュ(ベノート)と私の攻撃がうまくいっている感触があった。ボスベルグの直前ではいつも静かになるので、あえて攻撃することにした。タイム差を広げるチャンスがあったので、フルガスで攻めた。とにかく全力を尽くしたし、その作戦が功を奏したのは間違いない。全体的に静かなレースだったのは、逆風の影響があったかもしれない。それでも、私たちは常にレースをコントロールできたので、みんなに感謝したい。本当にうれしい勝利だ。

今日はここまでうまくレースを運べるとは思っていなかった。次はパリ~ニースで先を見据えた第一歩を踏み出すつもり。ロンド・ファン・フラーンデレンやパリ~ルーベに必要な何かをそこで得たいと思う。どのレースも強力なチームでスタートを切ることができるので、とても楽しみだ」

オンループ・ヘットニュースブラッド2022 結果

1 ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー) 4:50’46”
2 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’22”
3 グレッグ・ファンアーヴェルマート(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、ベルギー)ST
4 オリヴェル・ナーセン(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、ベルギー)
5 ヴィクトール・カンペナールツ(ロット・スーダル、ベルギー)
6 ラスムス・ティレル(ウノエックス・プロサイクリング チーム、ノルウェー)
7 マッテオ・トレンティン(UAEチームエミレーツ、イタリア)
8 アンドレア・パスクアロン(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、イタリア)
9 フロリアン・セネシャル(クイックステップ・アルファヴィニル、フランス)
10 ヤスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード、ベルギー)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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