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愛媛県上島町でサイクリング体験、海外からも注目される魅力|Setouchi Vélo

2024年3月14日、愛媛県上島町で4回目となる市町村でのSetouchi Vélo(セトウチ ヴェロ)協議会が開催された。当日は弓削島からスタートするトライアルライドも行われ、行政担当者などがeバイクでゆめしま海道でのサイクリングを体験した。ここではトライアルライドと基調講演、パネルディスカッションの内容についてお届けする。

瀬戸内をつなぐビジョン、Setouchi Véloプロジェクトの目的

写真:Setouchi Vélo協議会

Setouchi Véloプロジェクトは、瀬戸内地域の多様なサイクリングルートを一つに結びつけるという取り組み。このプロジェクトの核心は、「Setouchi Véloルート」を通じて瀬戸内地域、世界に誇るサイクリングの推進エリアとするため、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、鳥取県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県といった瀬戸内圏9県に渡るサイクリングエリアとしてネットワーク化し、地域の自然美と文化を国内外にアピールすることにある。そのために、歩行者、自転車、自動車が互いに安全に共存できる快適な自転車文化の構築を目指している。

愛媛県上島町の選択理由:ゆめしま海道の魅力

写真:Setouchi Vélo協議会

愛媛県上島町にあるゆめしま海道は、その名のとおり「夢の海道」と言える美しいロケーションである。上島町長の話では「上島町の景色と環境のよさからニュージーランドから移住してきた方もいらっしゃいます」というほど。ゆめしま海道はしまなみ海道からのアクセスも良好で、壮大な景色と信号のないストレスフリーなサイクリング体験を提供する。さらに、レンタサイクルの充実や地元高校生によるサイクリングツアーの実施など、訪れる人々に忘れられない体験を提供するための取り組みがなされている。

行政担当者が実際にeバイクを体験することでその有効活用を考える

写真:Setouchi Vélo協議会

トライアルライドでは、実際にジャイアントのeバイクを使用してライドを体験。参加者の多くは、瀬戸内エリアの県や市町村の行政の担当者。30分ほどスポーツ用eバイク基礎講習を受けバイクの扱い方、さらにヘルメットのかぶり方、ハンドサインの出し方などサイクリングのイロハを習う。

eバイクの特性を生かしたアップダウンンのあるコースを体験

写真:Setouchi Vélo協議会

その後、弓削港ひだまり公園からスタート、弓削島から弓削大橋を渡り佐島へ。眼下にはヨットが停泊する優雅な光景が待っている。さらに生名橋を経て生名島の海の近い海岸線を走り抜け、岩城大橋で岩城島へ渡ると遠くにしまなみ海道を見渡す絶景のなかを走ることができる。

こうして実際に往復16kmほどのライドすることで自然を存分に楽しみながら、eバイクならではのアップダウンのあるコースを走行することで、起伏のあるエリア、とくに眺望のよい高所に行けるメリットを感じられるライドとなった。

今回のコースは約16km、ゆめしま海道はコンパクトながらも橋からの眺めを気軽に楽しめるので、長い距離を楽しめるしなまみ海道とは違い、家族連れやほかのアクティビティーとサイクリングの組み合わせを楽しむことができる。

写真:Setouchi Vélo協議会

最終目的地には新鮮なフルーツが

上島町は温暖な気候を生かして柑橘類の栽培で有名。

目的地の弓削島では地元の新鮮なフルーツを味わう機会も提供され、参加者にとって記憶に残る体験となった。特に新鮮なレモンに炭酸水を加えて作られた生レモンスカッシュは絶品。春の暖かい季節のなか、参加者の喉を潤した。

杜仲茶、柑橘類のせとか、イチゴのあまえくぼ、生レモンスカッシュを楽しむことができる

基調講演ではヨーロッパの先端事例。そして上島町の未来についてパネルディスカッション

写真:Setouchi Vélo協議会

トライアルライドの後は会場をせとうち交流館に移しフォーラムを開催。事務局を代表して本州四国連絡高速道路後藤政郎社長のあいさつ、地元を代表して上島町上村俊之町長のあいさつに続き、 基調講演では門田基志さんによる「ヨーロッパの先端事例紹介」が行われ、ヨーロッパでのEURO VELOの国境をまたいだ広域の自転車ネットワークの紹介がおこなわれた。

ヨーロッパではeバイクによるサイクルツーリズムの広がりについて、さらにクレジットカードのタッチ決済など、荷物を少なく出かけるサイクリスト向けの話題としてヨーロッパのスタンダードほか細部についての紹介もあった。

写真:Setouchi Vélo協議会

さらに「上島町の未来」と題したパネルディスカッションも開催、コーディネーターには引き続き門田基志さん、パネリストとして上島町上村俊之町長、バイシクルクラブ編集長山口博久と八重洲出版統括部長の迫田賢一さんが登壇。サイクルツーリズムについて議論した。

写真:Setouchi Vélo協議会

上島町の未来ということで、どうサイクルツーリズムを中心に展開していくのか?

上村町長の話では「いいところなんですが、その反面のんびりしているので、休日にどう観光客の皆さんをもてなすのかは課題です」と、いま直面している課題について語ったほか、島を訪れる観光客に対してどう接客する人口を増やすのか? 来島する時期を分散しながら継続的な観光サービスを提供していくための議論がおこなわれた。

Setouchi Véloプロジェクトと愛媛県上島町でのイベントは、地域の魅力を国内外に広く伝える重要な一歩となった。今後もこの地域では、サイクリングを通じた文化的な交流と経済的な発展が期待されている。

Setouchi Vélo公式サイト

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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