朝食をもっと豊かに! 料理人が教える『茶漬け』を楽しむ4つのポイント

白飯に熱い茶を掛け、具材からのダシや風味を楽しむことができる茶漬け。手軽な日本食、庶民の味として、旧くから親しまれている。そもそも茶漬けとは白飯に温かい茶をかけ、少しのおかずとともに食すもの。ここで迷うのは茶をかけるとはいえ、豊富に存在する茶葉のなかから何を選べば良いのか。また、具材との相性は? 今回は日本料理店『一凛』店主の橋本氏がこの素朴な疑問に答えてくれた。早速紹介しよう。

銘店の主人が語る茶漬けのルール

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茶漬けには正しい定義が存在しない。ただ、目的に応じた茶漬けを作ることでより美味しく楽しむことができる。まず茶の性質を知ることが必要だ。緑茶は温度によって味が変わるもの。一般的に一番茶は60度〜70度の湯で淹れることで茶葉の旨味を味わい、二番茶は100度に近い熱めの湯で渋みを楽しみ口の中をさっぱりとさせる。その手法が通用しないのがほうじ茶だ。「ほうじ茶は熱湯で淹れ、立ち登る香りを楽しむものです。緑茶ほど旨味はありませんが、茶漬けの具材に含まれ出汁、酸味、塩味、甘辛の4つの味覚は相性抜群。日本料理はフランス料理と異なり、口の中で完成させる料理。これが私なりの茶漬けのルールです」と橋本氏は語ってくれた。

では、この中で出てきた茶漬けを楽しむ上でに欠かせないポイントを大きく4つに分けて紹介しよう。

【ポイント1】茶漬けには『ほうじ茶』が最高のパートナー

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茶漬けの茶には、高温の湯で淹れるほうじ茶が最適。高温であるために具材からダシを引き出すことができるのがその理由だ。

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ほうじ茶以外はNGなのか?
率直に言うとほうじ茶でなくても緑茶でも良い。しかし、覚えておきたいのは、緑茶の旨味成分が邪魔しない具材選び、もしくは旨味成分を活かすことができる具材であればOKなのだ。その際に相性の良い具材は、ダシ系ではなく塩味や酸味が活きた味付けのものだ。

【ポイント2】ごはんは炊きたてを使おう!

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旧くは江戸時代から愛されている茶漬け。本来のルーツを辿るならば、使われる白飯は冷や飯だが、れっきとした日本料理として楽しむのであれば、炊きたてが良い。

【ポイント3】具材から出るダシで美味さ倍増!

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ちりめん山椒は、極小と呼ばれる希少な個体を使用して作られた。熱い茶を注ぐことでちりめんのダシ、山椒の香りが食欲をそそる。具材のダシは茶漬けを楽しむ重要なポイントだ。

【ポイント4】キーワードは「味」、塩味・酸味・甘辛味の3要素を生かせ!

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塩味
茶漬けでなくても日本食には欠かせない漬け物。茄子とキュウリの古漬け、柴漬け、大根のたまり醤油漬けは茶漬けの良き友となる。

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酸味
日本の漬け物として旧くから親しまれ、酸味の代表的な保存食である梅干し。茶の旨味成分とも相性が良く、緑茶の茶漬けとも合う。

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甘辛味
甘辛の具材も茶漬けによく合う。鰻の佃煮は醤油をベースとし甘辛く炊きあげたもの。もちろん、高温の茶で鰻のダシも引き出せる。

本来、茶漬けにルールはない。だが今回紹介した4つのポイントを取り入れることで美味しい茶漬けを楽しむことができる。是非一度取り入れてみてほしい。

●橋本 幹造
日本料理 一凛 店主

(出典:『buono 2017年10月号』

(ヤマダタケシ)

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