自然豊かな山梨県で、アウトドアサウナを体験してきました!
フィールドライフ 編集部
- 2021年07月29日
近年、一大ブームとなっているサウナ。若者をはじめとして幅広い年代層で盛り上がりを見せ、「サウナー」「サ女子」「ととのう」といった流行語を生んでいます。身も心も日々の垢やら鬱憤やらあれこれを、たっぷりの汗とともに洗い流してスッキリしたいというのは世相を表しているのかも。
「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」を体験
そんななか、山梨県がなにやら興味深いことを始めるらしい。その名も「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」。山が好きすぎて会社を辞めたほどの自然大好きアウトドアライターであり、週に何度も銭湯に通い詰めるサウナ―でもある私にベストマッチ! でもじつは、屋外でのサウナは未体験。山梨の山奥でアウトドアサウナを体験できると聞いてすぐさま飛んでいきました!
自然豊かな山梨県がはじめる「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」
山梨県は、首都圏に隣接していながら、豊かな自然に囲まれた場所。山好きにとっては八ヶ岳や南アルプスなど頻繁に訪れる場所かもしれません。そんな山梨県が、最近人気が高まってきている「アウトドアサウナ」と大自然の融合に着目し、自然と一体になれる「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」を立ち上げたのだとか。
ローンチイベントでは、山梨県知事をはじめとするみなさんがおそろいのサウナハットとタオルポンチョで登場する気合いの入りよう。なんだか森の妖精みたいでかわいい。
ちゃっかり着せてもらっちゃいました。なるほど、こういうアイテムがあればいいのか!
山奥の溪谷で、いざ、アウトドアサウナ初体験!
そもそもアウトドアサウナとは、その名のとおりアウトドア環境でサウナを楽しむことができるようにしたもの。発祥はフィンランドで、湖畔や河原で薪ストーブに火を着け、サウナ―ストーンを温めて空間の温度を上げてサウナ空間を作る。そして天然の水風呂に入る超解放感のあるサウナスタイルなのです。この日はいろんな種類のサウナが勢ぞろい。テントタイプだけでなく、トレーラーハウスタイプも。
2~3人で入れるコンパクトなタイプなら、どんな場所でも立てやすそう。
見慣れたキャンプ用テントの形状で、前室があるタイプ。
幾何学的な立体形状と6人くらい余裕で入れそうな大きなテント
まずは、ひときわ目立っていたこちらのテントに入ってみることに。テント幕の素材はキルティングで支柱は細いアルミかな? 小窓まで付いてる! ついつい細かいギミックが気になります。
「はい、どうぞ~」と言われてファスナーを開けてもらった瞬間、中からモワッと熱い空気が!
「あつい~! やばい、あつい~!」
この熱波がね、好きなんです。
入ってみると屋内のサウナのような息苦しさはないものの、空間が狭いだけにサウナに慣れている私でもちょっと熱い。熱く焼けたサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させるロウリュも体験。アロマオイルを垂らした水を柄杓の半分くらいかけただけなのに、みるみる蒸発してテント内の湿度が一気に上昇!温度は下がるものの、体感温度は急上昇。
目を瞑って、汗がじわじわ噴き出してくるのを感じるひととき。いや、じわじわどころかドバドバと噴き出してきます。あぁ…これこれ。優しいアロマの香りがテント内に充満して、癒されます。
「何分たったかな?」
「5分くらい?」
「行きます?」
テントを飛び出して近くに用意されたプールにドボン!じわ~っとからだじゅうに血がめぐっていく。水温はキンキンではないけど、川のそばで涼しく、風もあるから気持ちいい!
首のうしろまで冷やすといいと教わって、思い切って浮かんでみる。見上げる視界には青空と新緑。
プールではしゃぐ子供みたいな状態。
次はトレーラーハウスタイプ。扉を開けて中に入ると「かわいい~!」と思わず合唱。本場フィンランドの木材を使ったステキな小屋のような内装で、サウナストーブもオシャレ!
こちらは低温スチームサウナといった感じでそれほど温度が高くなく、木に囲まれているからか、屋内サウナともテントとも違う独特な優しい温もり。じんわり温まるので、結構長く入っていられそう。日本の乾式サウナと違って肌当たりが柔らかいから、美容にもよさそうです。
最近キャンピングカーに興味を持ち始めているけど、それよりこれがあれば、家の庭でいつでもサウナとかできちゃう!?マイサウナと旅するとか最高なんじゃ・・・!?熱さでぼーっと気持ちよくなるなかで妄想はふくらむばかり。イベントやキャンプ場、ワーケーション施設などで入れるなら、喜んで飛び込みたいですね!
「あの、もうひとつ、ぜひこれも入ってみてください」
手招きされてついていくと、やや小ぶりなテント。言われるがままに入ると・・・…。
「あっつ!」
なんと室温計の針が指しているのは150℃!サウナ―と言っても、銭湯などの女性用のサウナの温度はやや低めに設定されていることが多く、90℃もあれば結構熱いほう。100℃越えの高温サウナを体験する機会はなかなかないのです。
一瞬目を疑った室温計。
アウトドアサウナは温度調整が自由自在。扉やファスナーを開けて外気を入れれば一気に温度が下がり、閉め切って薪を燃やし続ければたちまち高温に。小さいテントは温度の上昇も早いのだとか。石に水をかけて、ロウリュをしたらもう限界!
服が張りつくくらい汗だく!
テントを開けて清流へ一目散。足から徐々に入っていき、最終的に寝っ転がる。何この解放感。サウナ施設だとこんな風に頭まで浸けたり大の字で寝っ転がったり当然できないわけで。しかも、川の水が冷たいのなんの。流れがあるからとにかくずっと冷たいのです。ぬるめでは物足りなさを感じる私にとって究極の水風呂です。
仕上げはハンモックでひと休み。これぞ本物の外気浴!小鳥やセミの声、川のせせらぎ、樹々がそよぐ音。なるほど、これがアウトドアサウナか。風に撫でられながら、目を閉じる……ととのった…・・・。
初めてのアウトドアサウナ体験は、はっきりいって過去入ったサウナのなかでダントツの気持ちよさ。むしろ別物といって良いかもしれません。サウナ好きにも、アウトドア好きにも、どっちも好きな人にも、ぜったいハマること間違いなし。
そうはいっても、すぐには手が出ないアウトドアサウナの道具。場所も最初はどこでやればいいのかわからない。山梨県はこのプロジェクトを通じて、“アウトドアサウナの聖地”を目指すとのことなので、アウトドアサウナが体験できる施設やイベント、おすすめのアウトドアサウナスポット情報がこれから充実していくことに期待大!山梨なら首都圏からのアクセスも良く、遠出というほどでもなく気軽に訪れることのできる距離。アウトドアサウナの聖地となれば全国からマニアが集結するかも?
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PROFILE
フィールドライフ 編集部
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。