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Wave pool innovation / サーフィングに拓かれたテクノロジーの世界

ついに、このクオリティのウェーブプールが日本に上陸を果たした。静岡県牧之原市に現れた「静波サーフスタジアム Perfect Swell」には、まさに“良い波に乗りたい”というサーフィンの本質を追い求めた末の、革新的英知が凝縮されている。トッププロを集めて今夏のオープン前に行われたテストセッションの模様から、このレガシーを紐解いていきたい。

最新システムのウェーブプールが日本に初上陸

気候や地形に関係なく上質の波が立ち、いつでも誰でもサーフィンを楽しめる夢のような最新システムのウェーブプールが日本に初上陸をした。その名も「静波サーフスタジアム Perfect Swell」。静岡県牧之原市に誕生した大型ウェーブプールは、海外の最新テクノロジーを利用してバリエーション豊かな波を起こすことができる。オープン前にテストセッションが行われ、8名のプロライダーたちが波の感触を確かめた。

▲テイクオフして軽く2ターン。レールをセットして、クリアブルーのシリンダーにフィッシュボードで身を包むのは、2X JPSAロングボードグランドチャンピオン浜瀬海

▲今回のテストセッションに参加したのはローカルと招待サーファー合わせると15名ほど。その中でNALUが注目したのは、唯一のロガーである浜瀬海とローカルの中学2年生、日本最年少のプロサーファー池田未来

プロサーファーでも、最初はウェーブプールの波をつかむのに苦しんだ。テストセッションに参加したのは、池田未来、大野修聖、河村海沙、酒井仙太郎、坂本勇人、浜瀬海、三輪紘也、村上舜(五十音順)の8名。そんな百戦錬磨のライダーたちも、「最初はテイクオフが難しかった」と異口同音に語っていた。しかし、さすがはプロフェッショナル。国内最年少でプロサーファーになった池田未来は「波の待つ位置を変えた」だけで、華麗なライディングを披露。その他の選手も「慣れれば合わせやすい」、「めちゃくちゃ面白かった」と、あっという間にウェーブプールの虜になったようだ。

▲ロングのみならずショートボードのプロでもある浜瀬は、フィッシュなど様々なボードでテストライド

▲地元静岡の若手有望株筆頭・池田未来。最近ではTV出演もするなど、まさにこれからが楽しみな存在

「静波サーフスタジアム Perfect Swell」は、AMERICAN WAVE MACHINES社の造波装置「Perfect Swell」を使用して波を造り出す。同社の造波装置担当者は、「システムはピアノのキーボードのようなもの。音楽を奏でるのと同じで、たくさんの種類の波を起こすことができます。左右で60種類ずつ、つまり120種類の波を作ることが可能。普通の海に近い感じで波が立つんですよ」と造波装置のシステムを説明してくれた。

▲彼らのテストヒートでは最先端テクノロジーを駆使した採点方法を行うなど、新たな可能性が花開いた

吸い込まれるようなテイクオフのあとには表情豊かに輝くフェイスが待っている

それでもテストに参加したアスリートたちは、「海とは別物」、「海よりテイクオフが難しい」と感想を述べる。全員が手を焼いたテイクオフは「吸い込まれるような感じ」とその感覚を明かしてくれた。

一方で、プロロングボーダーの浜瀬海は「ロングの波はけっこう乗りやすかった。後半はホレてきて慣れれば合わせやすい」と、ショートボーダーとは対照的なフィーリングだったようだ。

自然の海を相手にするサーフィンは、毎回違う波が立ち、二度と同じ波は来ない。しかし、「静波サーフスタジアム Perfect Swell」は風や地形の条件に関係なく同じ波を起こすことができ、1セットの波で10秒前後のライディングを楽しめる。サーフィンの練習にはもってこいの施設なのだ。村上舜も「同じセクションを繰り返し練習できるのが良いところ」とウェーブプールの長所を話してくれた。

海外の施設と比べてもそん色ないクオリティの静波

海外のウェーブプールに目を向けてみると、世界王者に11度輝くケリー・スレーターが開発に携わった米国カリフォルニアの「サーフ・ランチ」が有名。

photo: WSL / Heff

ここでは、ワールドサーフリーグの大会が開催されるほどのクオリティだ。他にもオーストラリアの「アーバンサーフ」、ドバイの「ワディ・アドベンチャー」などいくつか存在する。筆者は、ドバイのウェーブプールを一度経験したことがあるが、「静波サーフスタジアムPerfect Swell」はそこと比べてもそん色ないどころか、波の質量ともに上回っていると思うのが率直な感想だ。なお、AMERICAN WAVE MACHINES 社の造波装置「Perfect Swell」を利用したウェーブプールは、米国テキサス州、ニューヨーク州、ニュージャージー州に次ぐ世界で4つ目。2022年1月にはブラジルのサンパウロ州に5つ目が完成予定だという。

かつて日本にも存在していたウェーブプール

過去には日本にも、横浜、宮崎、伊豆、埼玉などに存在したウェーブプール。しかし、波のバリエーション、サイズなどは物足りなかったように思われる。中でもすべてが整っていたと言われる宮崎も、他のウェーブプール同様に今では閉鎖している。

SPORTS WORLD IZUNAGAOKA

photos: Kumiko Hirasawa
「伊豆長岡スポーツワールド」
全長140m、面積約5800㎡にも及ぶ巨大なビッグプール。造波装置はそれまでのフラップ式からダムブレイクという新システムが登場した。1988年

TOBU SUPER POOL

photos: Hiroyuki Fujisawa
「東武スーパープール」
今も営業している埼玉県の東武動物公園内にあるプール。首都圏発のラグーンとして人気だったが現在はサーフィン不可。1990年

MIYAZAKI SEAGAIA OCEAN DOME

photo: Snowy(riding), Kumiko Hirasawa
「宮崎シーガイアオーシャンドーム」
全天候型プールとして400億円以上の総工費をかけて建設。世界最大の室内ウォーターパークとしてギネスブックにも登録された。1993年

WILD BLUE YOKOHAMA

photo: Kumiko Hirasawa
「ワイルドブルーヨコハマ」
横浜市の鶴見区にあった大型屋内温水プール施設。首都圏なうえ海辺をイメージしたつくりで人気を博した。いまでも多くの映像が残っている。1993年

現状、ウェーブプールを体験できるのは、神戸の「KOBE REY YES」と「静波サーフスタジアムPerfect Swell」のみだ。

ここではビギナー向けのソフトな波から、チューブやエアリアルを楽しめるエキスパート向けの波も、キーボードをたたく感覚で簡単に造波することができ、波の質、量ともにハイレベル。沖に出るまでのパドルや波待ちの時間が必要なく、いつでも形が良い波を繰り返し楽しめる本格的な大型サーフィン用ウェーブプール「静波サーフスタジアム Perfect Swell」は、波をこよなく愛するサーファーにとってパラダイスのような施設と言えそうだ。

▲世界と戦う日本トップライダーのひとり、村上舜

▲ハワイの大波から湘南の小波まで乗りこなす河村海沙

▲長きにわたり日本を代表して世界を転戦してきた大野修聖

▲池田未来。各世代のプロが人工バージンウェーブを堪能

▲米国からシステムの最終調整に来ていた「Perfect Swell」の技術者は、施設を一望する管制塔からまるで音楽でも奏でるかのように、モニターをたたいていた

Perfect Swell × Cisco Systems, Inc.
「シスコシステムズ」の最先端テクノロジーがもたらすコンペティションの新たな可能性

今回のテストセッションは「Perfect Swell」の最終調整のほかに、実は大きな目的があった。それは「シスコシステムズ」のCNEVと呼ばれる特殊車両やネットワークシステムを活用した次世代サーフコンペティションのテストである。それは、ヒート映像でのジャッジや、実況中継のYouTubeライブ、そしてCNEV外部モニターが会場内を盛り上げるなど、最新テクノロジーの恩恵を存分に発揮したものだった。

シスコのCNEV

シスコはアメリカのインターネットテクノロジー大手。そしてCNEVとは、そのシスコの最新テクノロジーを体験するために作られたクルマだ。CNEVはCisco Network Experience Vehicle(シスコネットワーク体験車)の略。CNEVの中にはちょっとしたオフィスビルもかくやと思われるほどのネットワークシステムを搭載しており、外部にも巨大なモニターを備え、イベント開催時のネットワークサポートも行うことが可能だ。

▲CNEV側面モニターやライブで配信しながらMC実況中継

CNEV内部のモニターでジャッジング

スタジアム左右2カ所から撮影される映像はCNEVに送られ、内部でモニターすることが可能。ジャッジはその映像を見ながら、タブレットで点数を入力。その点数が即座に映像に反映されるというシステムが構築されていた。こうすることにより、ジャッジは従来よりも間近に競技者のテクニックを見ることができるし、同じ波、同じ状況での技の優劣を評価することもできる。また、今回はCNEV内部でのジャッジングだったが、たとえば競技が開催されるのは静波でも、東京のイベント会場でジャッジングし、観客も東京のイベント会場で映像を楽しむ……というような、新たなコンペティションの観戦スタイルが生れてくるかもしれない。

▲ハンドリングはすべてCNEV内部で行うことができる

▲実験的にCNEV内部のモニターを使ってジャッジング

▲クルマ内に組み込んだサーバーラック。シスコ技術の根幹

 

☆シスコのテクノロジーについては、こちらの記事でも詳しく解説。NALUの親戚「flick!(フリック)」がデジタル専門メディア視点で「静波サーフスタジアム Perfect Swell」を紹介している。

日本初のサーフィンスタジアムの採点システムを支える、シスコのテクノロジー

日本初のサーフィンスタジアムの採点システムを支える、シスコのテクノロジー

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NALU 編集部

NALU 編集部

テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。

NALU 編集部の記事一覧

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