
アウトドアを楽しみながら防災力を鍛えよう/今月のレシピ【手作り塩麹】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#36

キャンモック
- 2025年05月10日
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キャンプの道具や知識には、防災に役立つことがたくさんあります。この連載では、防災士資格をもつCAMMOCからアウトドア好きのみなさんへ、もしもの時に役立つちょっとしたヒントとアイデアレシピをお届けします。
アウトドアは最強の“ながら防災”
キャンプにピクニック、登山、お散歩など、自然のなかですごすのにぴったりのアウトドアシーズン到来。じつはこの期間、意識せずとも自然と防災力が鍛えられるチャンスでもあるんです。
そこで今回は、「衣・食・住」をキーワードに、アウトドア×防災のアイデアをお届けします。
衣【自然のなかで動きやすい服装を考える】
アウトドアでは、「動きやすさ」「温度調整のしやすさ」「汚れてもOK」「天候への対応」などを考えた服装が挙げられます。これらは災害時にも、「動ける備え」になっているんですよね。
レイヤリング(重ね着)の工夫=気温差への備え
登山やキャンプで定番の「脱ぎ着で温度調整」は、避難生活でもそのまま活かせる知恵。寒暖差に対応しやすく、体調管理にもつながります。
撥水・速乾素材=雨や汗への対応
濡れにくく乾きやすい服は、体温低下を防ぎ、蒸れやニオイも軽減。下着やTシャツ、アウター、タオルなど、肌に触れるものこそ機能性を意識して。
靴選び(滑りにくい、防水、長時間歩いても疲れにくい、丈夫)=避難時にも◎
災害時の避難で必要なのは、「走れる・歩ける」靴。アウトドア用シューズはまさに理想的!いざという時にしっかり歩けるよう、日頃から履き慣れておくことが大切です。
帽子・手袋などの小物類=頼れるプラスワン
帽子は頭部を守り、手袋やネックウォーマーは寒さやケガの防止に。最近は帽子型ヘルメットなど、日常にもなじむ防災アイテムが増えています。
冷感・温感・防虫・抗菌・防臭などの機能性ウエア=快適にしのぐ備え
アウトドアでの快適さを支える服は、避難生活でもストレスを減らしてくれる心強いアイテムです。
アウトドアに適したウエアは、今やアウトドアブランドだけでなく、カジュアルファッションブランドからも豊富に登場しています。おしゃれですてきなデザインが多く、子どもから大人まで楽しめるので、家族でお出かけしながらその機能を実際に試してみるのも“ながら防災”の第一歩です。
食【アウトドアごはんは“備える食”のヒントがいっぱい】
BBQやキャンプでの調理体験は、じつはそのまま“非常時の食”の備えにもつながっています。特別な道具がなくても、工夫次第でおいしく、楽しみながら、いざという時の「食べる力」が身につきます!
固形燃料・炭・焚き火・ガスバーナーなどでごはんを作ろう
いつものキッチンコンロとは違い、着火や火加減など知っておくといざという時も安心です。
レトルトごはんやドライフードでローリングストック
レトルトカレーや缶詰などは時短料理としても活躍。アウトドアで消費して、帰ったら補充して、ローリングストックをすることで賞味期限切れ防止につながります。ドライフードは旨みや栄養が凝縮され、軽くて持ち運びやすいため、キャンプにも最適です。
「洗いものを出さない」工夫をしてみよう
アルミホイルやポリ袋調理・ワンプレート盛りつけなど、洗いものを減らす工夫は災害時にも役立ちます。どうしても洗いものが出る場合も、水を使わずにきれいにする方法を知っておくと安心です。
みんなで楽しむアウトドアごはんは、心も体も満たされますよね。この時間はきっと、もしもの心の備えにもつながるでしょう。
住【テントやタープは“簡易住まい”の練習になる】
“住”というと家の備えをイメージしがちですが、アウトドアでの宿泊体験は「どこでも安心してすごせる工夫」を体感できます。
テント設営=「家の代わりを作る」練習に
限られた道具で雨風をしのぐことができた経験や工夫、その自信は、避難生活の心強いスキルにつながります。
ランタン・ヘッドランプで「灯りの備え」体験
電気がない夜に、どの程度の灯があれば行動ができるのかを知り、どんな灯りが安心できるかを実感しておきましょう。
マット・折りたたみ椅子・コット・寝袋など=“床・座る・寝る”を快適に
被災時に重要な体力保持を支えるアイテム。体が楽になると心も楽になります。避難所で使いたいものだからこそ、普段から慣れておくのがおすすめ。
「持ち出しグッズ」で1泊体験してみよう
防災リュックの中身で1泊してみると、足りないもの・あったら便利なものがよくわかります。
アウトドアは「住まいの知恵」を育てるチャンス。外での暮らしを楽しむ中に、災害時を想定した“ながら備え”がたくさん隠れています。
アウトドアは、防災の入り口
アウトドアを楽しむという日常の延長にこそ、無理なく・楽しく・自然に“防災”を取り入れるヒントがあります。大人も子どもも、気づけば力がついている。
「ながら防災」は、そんな日常の積み重ねです。
この5月、自然のなかでリフレッシュしながら、自分や家族の「衣・食・住の防災力」をアップデートしてみませんか?
ランドネの記事を“声”でお届け!ラジオで深堀トークします【5/17(土)9:10~鎌倉FM82.8】
CAMMOCの「キャンプしたら防災できた!」の連載内容を、鎌倉FMにてより深掘りしてお話します。
ラジオならではの楽しい雰囲気のなかで、いつもともしもに役立つヒントを声にのせてお届けするので、ぜひ聴いていただけるとうれしいです!
※鎌倉エリアの方はラジオで、それ以外の地域の方も鎌倉FM公式サイトのネット配信でご視聴いただけます。
鎌倉FM82.8「GOOD MORNING DTATION:もしもにつよいわたしになる!」
日時:5月17日(土)9:10ごろ~
ネット配信:https://www.jcbasimul.com/kamakurafm
今月のレシピ【手作り塩麹】
塩麹は発酵によって生まれる酵素の力で、食材をやわらかくし、旨みもアップ。少ない調味料でもおいしく仕上がるので、水や燃料が限られる災害時にもぴったり。常温保存ができるうえ、栄養価も高く、体調を整える発酵食品としても優秀。普段使いしながら備える“ローリングストック”にもおすすめのひと品です!
基本の塩麹の作り方
材料
米麹(乾燥)…200g
塩…60g
水…250〜300ml(全体がひたひたになるくらい)
作り方
①清潔な保存容器(ガラス or プラスチック)を用意。
※煮沸消毒またはアルコールで拭いておくと安心。
②米麹を手でほぐして、塩とよく混ぜる。
③水を加えて、さらに混ぜる。 麹がしっとりし、水が全体に行き渡るくらいまで。
④ふたをゆるめに閉めて常温で発酵。
1日1回かき混ぜながら、夏は約5日、冬は1〜2週間が目安。 甘い香りがして、麹がとろっとしてきたら完成!
保存方法
冷蔵庫で保存し、3〜6カ月ほど使えます。清潔なスプーンを使って取り出してね!
塩麹は「作っておけば安心」の万能調味料!発酵の力で、毎日の食事も、いざというときのごはんも、おいしく・優しく整えてくれます。
クリエイターズユニット
CAMMOC(キャンモック)
左から、三沢真実、三宅香菜子、内舘綾子
「キャンプのある暮らし」
HP:https://cammoc.com
Instagram:www.instagram.com/cammoc
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PROFILE

キャンモック
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/