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アウトドアショップ「エルク」が案内!山梨百名山の楽しみ方|#06 心臓破りの急登を持つ水の山

山梨百名山の魅力や楽しみ方を伝える、アウトドアショップ「エルク」の綾井です。

今年の3月から12月までの10か月間で100座登って魅力を伝える「山梨百名山チャレンジ」も、秋山シーズンに突入です!

今回は知っている人は知っている、奥秩父の隠れた名山を紹介します。

9月に登った山梨の山

・権現岳 2,715m
・鋸岳 2,685m
・王岳 1,623m
・笠取山 1,953m
・御正体山 1,681m

▲権現岳(三ツ頭から)

山梨百名山に選ばれている八ヶ岳の3つのピークのひとつ、権現岳。途中の三ツ頭からの景色はすばらしく、南八ヶ岳の主要な山々のパノラマは見事です。

▲鋸岳

鋸岳は山梨百名山四天王の一座で、これで四天王は全て終わらせることができました。稜線の岩場に注目が集まりがちですが、アプローチで往復18kmの林道歩きには堪えました……。

▲白峰三山

9月はほかにも白峰三山縦走を試みましたが、二日目に暴風のために敗退しました。10月までが登山適期となるので、またリベンジです!

さて今回紹介する山は、奥秩父山塊の中では日本百名山の山々ほど知られてないものの、手軽に奥秩父の魅力を楽しめる名山を紹介します!

笠取山~心臓破りの急登を持つ水の山~

笠取山(かさとりやま)は標高1,953mの、奥秩父山塊の主稜線(主脈)上に位置する山。笠取山には多摩川の源泉とされる湧き水「水干(みずひ)」があり、東京都の水源地ともいえる山です。

多摩川だけでなく荒川、笛吹川の分水嶺(山に降った雨水が異なる方向に流れてそれぞれの水系を作る、その境界線となる峰)も擁し、水の山とも呼ばれます。

奥秩父主脈と呼ばれる稜線上には、笠取山の東に雲取山や、西には甲武信ヶ岳や金峰山など、日本百名山にも選ばれる名山が並びます。どうしてもそれらの山々には知名度は劣りますが、笠取山はもっと手軽に奥秩父の良さを感じる事ができる、すばらしい山なんです。

そんな笠取山の魅力を伝えるべく、今回はエルクメンバーと共に登ってきました!

笠取山へはいくつかルートを取ることができますが、今回は最も一般的な「作場平橋」の登山口から登ります。山頂までのコースタイムは約三時間。

歩き出しは、沢沿いに付けられた歩きやすい登山道が始まります。笠取山は山梨百名山のなかでも、整備がとても行き届いている山なんですが、これには訳があります。

笠取山の登山道上はもちろん山梨県内ですが、東京都水道局の水道水源林として管理されています。東京都の水源の森の機能を維持するために、水源林内の登山道は水道局に寄って綺麗に整備されているからなんですね。

僕なんかは出だしの苔と森の美しさに見惚れていましたが、登山道の横を流れる沢もきれいで、釣り好きスタッフは登るよりも魚がいないかに興味を奪われていました(笑)。

▲ヤブ沢峠

ヤブ沢峠まで心地いいくらいの斜度の登りが続きます。ここからこの山唯一の山小屋「笠取山」まで、20分の道のりです。

▲笠取小屋

登山口にもトイレがありますが、笠取小屋でもトイレがあり、飲み物も購入することができます。一切トイレがない山梨百名山も多いですが、笠取山は安心感がありますね◎。

心臓破りの急登を越え山頂へ

笠取山を後にしてしばらく進めば、「小さな分水嶺」という小ピークに。ここが笛吹川、荒川、そして多摩川へと別れる分水嶺となっています。そんな「小さな分水嶺」からは、目的の笠取山がようやくお目見えです。

少し離れた場所からでもわかる、心臓破りの急登と呼ばれる山頂直下の急登。清々しいほど山頂へまっすぐ伸びる急登路で、笠取山の名物といってもいいでしょう。
体力自慢のエルクスタッフは、ここをダッシュで駆け上ると息巻いていますが、私はとても一気には登れそうにありません……。

急登に取り掛かれば、すぐにふくらはぎが悲鳴を上げる斜度になりました。ダッシュを始めたエルクスタッフもすぐに歩きはじめる始末(笑)。とはいえ距離は短いので、一歩一歩足を進めれば、間もなく開けた場所に着くができます。

急登を越えれば手前に美しいカラマツ林、奥には大菩薩嶺、そして富士山が見える好展望地となっていました。奥秩父山塊の連なりもよく見え、雁坂嶺やその奥に甲武信ヶ岳も見ることができます。

この場所に山梨百名山の標柱がありますが、厳密には山頂の少し手前になります。
とはいえもっとも展望のきくポイントなので、せっかくならこの場所で展望を楽しみましょう。

▲本当の山頂

展望を楽しんだのちは、山頂を越え周回するように笠取小屋に戻ってきました。
途中「水干」があり、多摩川最初の一滴が湧くポイントを見て、また歩きやすい帰路を辿りました。

登ったエルクスタッフ全員が「いい山」だったと口をそろえて言います。豊かな森と水を抱え、歩きやすい道だけでなく最後の急登がいいアクセントになっています。さらにすばらしい展望も望めるということもあって、半日のハイキングでしたがとても充実した内容となりました。

奥秩父山塊の山を手軽に安全に楽しみたい、そんな方にはとてもおすすめの山といえるでしょう。秋のカラマツの黄葉も見てみたいですね。

残暑厳しい9月でしたが、10月から本格的に中低山のシーズンです。山梨百名山は、中低山のバリエーションの豊富さも魅力でしょう。そして高山から紅葉が始まりますね!

次回のvol.7もお楽しみに!

エルクスタッフ 綾井瞭
北岳の山小屋で勤務後、山梨の山が好きで移住し、エルクに入社し7年。登山、トレイルランニング、スキーと広く山を楽しんでいたが、ヒザを壊してからは山梨県の山を改めて登り始める。山梨百名山チャレンジ企画の担当であり、山梨県の山を登って魅力を発信することをモットーに山登りを続けている。

エルクブログ「山梨百名山チャレンジ」はこちらから!

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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