BOTTECCHIA(ボッテキア)・オッタビオレボ|ニューモデルインプレッション
鈴木雷太
- 2019年03月11日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、プロユースモデルの走行性能と信頼性を継承した、BOTTECCHIA・8AVIOREV(ボッテキア・オッタビオレボ)をチェック!
フラッグシップの性能を継承したレーシングバイク、オッタビオレボ
ボッテキアは、1920年代に2年連続でツール・ド・フランスを制するなど活躍したオッタビオ・ボッテキアとのコラボレーションにより誕生したブランドだ。
そのなかでもボッテキアのファーストネームを冠したオッタビオシリーズは、特別なラインナップといえるだろう。
2019年のニューモデルであるオッタビオレボは、プロチームであるアンドローニジョカトリ・シデルメクが2017年に公式バイクとして採用したT2ドッピオコルサからのフィードバックを生かして誕生した。
プロユースモデルの走行性能と信頼性を継承し、多くのライダーに向けて買いやすい価格を実現したモデルだ。
フレームにDMMTダブルモールド技術を使用し、耐久性をもたせながら軽量に仕上げた。
薄型のシートステーにより、路面からの突き上げを良好に吸収することで、レースバイクとして求められる反応性を残しながら快適性も高めている。
オッタビオレボは、今回インプレッションしたリムブレーキ仕様のほかに、ディスクブレーキ仕様も選択が能だ。
両仕様ともフレームは共通のものを使用しており、フォークが異なる。
また完成車については、コンポーネントを105からデュラエースまで、多彩に取りそろえるのも大きな特徴といえる。
ライダーは予算や自身のレベルに応じたベストな仕様を選択できる。
ケーブル類はフレームに内蔵。後方に向かって細身になるトップチューブが快適性を演出する。
ディスクモデル共通のフレームを採用しているため、フラットマウントのブレーキ台座を設ける。
角型のダウンチューブと幅広のハンガー部によってペダリングの力はロスなく後輪へと伝達される。
モノステーにより横剛性を確保しながらも、縦方向には振動吸収性を高めて快適性とトラクション性能を最大限に発揮する。
ボッテキア
オッタビオレボ
34万8000円(アルテグラ、RS100完成車/税抜)、23万8000円(フレームセット/税抜)
※その他複数完成車展開あり
■フレーム:UDモノコックカーボン ダブルモールド ■フォーク:UDモノコックカーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラ ■ハンドル/ステム/シートポスト:ITM・アルコア80 ■サドル:サンマルコ・エラ ■ホイール:フルクラム・レーシング7 ■タイヤ:ヴィットリア・ザフィーロ ■サイズ:43、48、51、54㎝ ■カラー:ブラック×ブルー、ブラック×レッド ■試乗車重量:8.0kg(51)※付属品以外のパーツは試乗車のスペック
持ち前の優しさで初・中級者の走りを引き上げてくれる
鈴木雷太がインプレッション
落ち着きと高い安定感がある乗りやすいバイクだ。クライミングと平坦のダンシング時に体を預けやすく、じっくりとペダルに荷重をかけ、ゆったりとした動きで力を乗せていきやすい。とくにハイスピード時のスプリントはハイケイデンスのなかでの動きになり、雑なペダリングになりやすいのだが、感覚的に動きをイメージしやすいのは大きなメリットになるだろう。
コーナリングも安定していてタイヤのグリップを感じやすく、そのせいでバイクを傾けやすい。複合コーナーなどはコーナリング中にバイクの傾き具合が変わるが、こういった動きのなかで安定性と操作感が高く、コーナリングの修正が少なくてすむなど、乗り出して操作感の高さはすぐに感じることができた。
フレーム剛性はあまり高くないが、それをマイナスのイメージとしてとらえるようなものではない。むしろ踏みやすく好感がもてる。踏めば響くというよりは、体に優しさを感じられるフィーリングだ。
全体には初・中級者やイーブンペースで走ることを目的としているライダー好みのバイクで、ハイスピードや下りが苦手なライダーには、この安定性の高い優等生なバイクは最適といえる。中級者までのライダーの技量を補いつつ、快適で爽快感をもたらせてくれるバイクだ。バイクが乗り手を導いてくれ、オールラウンダーとしてさまざまな用途に使いたくなる。
インプレッションライダー
鈴木雷太
MTBクロスカントリーでは2回の全日本タイトルを獲得しシドニー五輪にも出場した元プロライダー。ロードバイクの経験も豊富で、さまざまな目線からバイクをインプレッションしている。身長168cm。
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問:グローブライド http://cycle-sports.globeride.co.jp
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