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パンク修理完全ガイド!ロードバイク(自転車)乗りが覚えておきたい基本テクニック

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安心確実なチューブ交換テクニック

ロードバイクのパンク修理では、新しいチューブに丸ごと交換するのが一般的。そのほうが早くて確実に復活できるからだ。

だが、チューブ交換はタイヤを外してチューブを入れ直し、タイヤを正しくはめ直すという複雑な作業になるので、ビギナーにとっては一気にハードルが上がるもの。焦らずゆっくりでいいので、一つひとつの動作を確実にこなすのがポイントだ。チューブとタイヤの状態をよく確認しながらチャレンジしてみよう。

チューブ交換で使うアイテム

携帯ポンプ

ロードバイク用チューブの仏式バルブに対応した小型のポンプ。出先ではこれで空気を入れるのが一般的。

タイヤレバー

タイヤを外すときに使う専用工具。一般的に2 ~3 本で1 セットだが、ここでは2本だけ使って作業する。

チューブ

タイヤに合ったサイズのチューブ(サイズの見方は後述)。携行するときはラップに巻くなどして劣化を防ごう。

ホイールからチューブを取り出す

バルブを緩めて空気を抜く

パンク穴が小さいと、チューブ内に空気が残っていることがある。まずはバルブをホイールの上側にくるようセットして反時計回りに緩め、指で押して空気をしっかりと抜いておこう。タイヤをより外しやすくするためのポイントなので忘れないように。

タイヤレバーをビードに引っ掛ける

タイヤレバー先端のフックをビードに引っ掛け、タイヤを外す準備をする。

引っかける位置はバルブの反対側からで、タイヤレバー1本分(約10cm)離して2本同時に掛けよう。この位置がポイントだ。1本ずつ掛ける方法もあるが、このほうが早く外せる。

タイヤレバーを倒してタイヤを外す

掛けたタイヤレバーを同時に倒すと、ビードがリム外側にバコッと外れる。

さらにレバーを左右から、バルブ方向にスライドしていけばビードが外れていく。ホイールの片側だけ、全周分外そう。

バルブをはめたままチューブを取り出す

ビードが片側すべて外れれば、中のチューブを引き出せる。力はいらないので手で取り出そう。ここでバルブはそのままとし、バルブ以外を抜くのがポイントだ。

パンクの原因をチェックする

バルブをはめたまま空気を入れる

この状態で一度空気を入れ、漏れた箇所=パンク穴の位置を特定する。こうすることで、タイヤ側の穴や異常も確認しやすくなる。

穴以外の異常もくまなく確認

穴以外にもタイヤ表面に異物が残っていないかを確認し、残っていれば引き抜こう。

チューブの穴位置から、タイヤ側に穴がないかをチェック。いきなり手で触ると残っている異物で指を切る可能性もあるので、まずは目視からがおすすめ。自宅で作業する場合は軍手を使うのもありだが、出先では持っていないケースも多々あるので、このやり方を基本と考えておこう。

小さいガラス片などがタイヤに埋まっているときは、タイヤをぐっと揉み上げて確認する。雨などでタイヤ面が濡れていると見えづらいことがあるので、その場合は気になる箇所をよく拭いて行うのがおすすめ。

穴や異物が刺さっている箇所は、裏側の貫通状態もチェックしておく。

最後に指先で細かい刺さり残りがないかを、目視と合わせて軽く触りながらチェックしよう。

わずかな空気漏れを見つけるコツは?

小さいパンク穴は発見がむずかしいが、屋外ではバケツの水などない。そこでできるだけ空気を入れ、手の甲や頬、耳で空気の漏れを感知しよう。穴の位置を特定できたら、タイヤと照らし合わせて周辺の異常を確認する。穴を見失わないように注意しよう。

耳では聞こえないほどのわずかな空気漏れでも、手の甲なら感知できることも。

頬の感覚を使うのも効果的。なるべく空気を入れて行えば、たいていの穴は見過ごさずに発見できる。

リムからバルブを抜く

穴の位置と原因を特定できたら、リムからバルブを抜いてチューブを完全に外す。ここで、タイヤはビードが片側だけはまった状態のままなのがポイントだ。タイヤもとってしまうとはめる手間が増えるので、このままをキープ。

ホイールにチューブを入れる

チューブのサイズや適正空気圧はココを確認しよう

チューブにはサイズがあり、チューブのどこかに必ず表記されている。タイヤにも同じくサイズ表記があるので、タイヤに合ったチューブを選んで交換しよう。サイズが違うと入らなかったり、バーストしたりする危険があるので注意だ。

チューブ表面の表記

この場合は「700×18/25C」で、「18mm~25mm幅の700Cタイヤに対応」したチューブということ。

タイヤサイドの表記

この場合は「700×28mm」で、700×28Cに等しい。また、適正(推奨)空気圧はモデルごとに設定されていて、この場合は「85-105psi(600-735kPa)」。気圧に換算すると、6気圧~7.35気圧を推奨している。

チューブに少しだけ空気を入れる

まずチューブが少しだけ膨らむ程度(携帯ポンプで2~3ポンピングくらい)まで空気を入れる。こうするとタイヤ内でチューブがねじれることを防げる。

バルブ穴とタイヤロゴの位置をそろえる

美しく組むのもロードバイクの流儀。タイヤロゴはバルブ穴か、その反対の位置にセットしよう(どちらがいいかは文字の向き、好みによる)。

リムから外れているほうのビードを持ち上げ、バルブ穴にバルブを入れる。

横から見てバルブがまっすぐ出ているかをチェックし、曲がっているときは入れ直そう。

タイヤ内にチューブを収める

バルブから左右均等に、チューブを手で押し入れていく。

まずはタイヤ内に収めるだけで、このようにリムの上にチューブが乗っている状態を目指そう。

リムの上にチューブを乗せる

タイヤを手で押すようにして、チューブをリムの上に乗せていく。

はめるときは、写真のように手のひらを使うのがコツだ。このとき、ビードはまだはめない。ここまでは力を入れずに作業できるはずだ。

しっかりとはまっていれば上のようにチューブが隠れるので、よく確認しよう。

バルブ側のビードをリムにはめる

バルブの根本はビードがはめづらく、チューブの上にのってしまう。リムの縁にビードをのせた状態でバルブを押し込めば、すきまができてビードが落ち、チューブを正しく収められる。

バルブ付近はビードをはめづらい。タイヤを指で押し上げ、まずビードをリムに乗せよう。

上の状態でバルブをぐっと押し込むと、ビードが正しくリムにはまる。

リム、ビード、バルブ(根本)の断面イメージ。最初はバルブがあるためビードが落ちないが、ぐっと押し込むことで落ちるためのすきまができ、すべてがきれいに収まる。

左右均等にビードをはめていく

バルブから左右均等に、手のひらを使ってビードをはめていく。このときバルブを上にして、ホイールを体(腰やモモなど)に押し当てるようにすると安定する。

このあたりから少し力を要するが、親指でビードをぐっと押し上げるようにして、はめられるところまではめていこう。

リム中央にビードを落とす

残り1/3くらいになるとはめづらくなるので、空気を抜き、タイヤをよく揉んでビードをリム中央のくぼみに落とす。地面に押しつけながらやるのがポイント。体重をかけて押し込むように!

最後は手のひらを使ってフルパワーで押し込む

ビードを落とすとすきまができてはめやすくなるが、それでも最後は固い。チューブのねじれやはみ出しがないかを確認しつつ、親指でぐっと押さえながら、手のひらでビードを全力で押し込もう。

チューブのねじれに注意

チューブがねじれているとバーストの原因になるので要注意。入れづらくなってくると、ついチューブを乱暴に押し込んでしまいがちだが、写真のようにねじれた状態で押し込むとパンクの原因になってしまう。

空気を入れて最終チェック

すべてのビードがはまったら、空気を入れる。タイヤがリムから均等に出ているかを確認し、異常があればはめ直そう。問題がなければ適正空気圧まで充填。交換完了だ。

リムサイドの線(柄など)を目安に、リムから均等に出ているかもチェックしよう。

携帯ポンプで空気を入れるときのコツ

小型の携帯ポンプは充填がしづらく、高圧になるとなおのこと大変だ。そんなときは、縁石や壁にポンプのヘッドを押し当て、体重を掛けてポンピングするとラクに入る。このとき、ヘッドをバルブにしっかりと押さえつけるのもポイント。いざというときに役立つので、覚えておこう。

ホイールを付けるときのポイント

無事にチューブ交換ができたら、あとはホイールを戻すだけ。手順は外すときの逆なのでカンタンなのだが、これも慣れないビギナーにとってはハードルが高い。

やはりスプロケをスムーズに入れらるかどうかが最大のポイントになるが、クイックを締めるときにホイールがまっすぐに装着されているかも重要だ。一度できても、いざパンク修理するときには忘れてしまった……という話もよく聞く。繰り返し練習して、完全マスターを目指そう。

出典

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PROFILE

トモヒロ

Bicycle Club / DIY系自転車ビルダー

トモヒロ

メッセンジャー⇒自転車屋⇒BiCYCLE CLUB編集部⇒ホビービルダーという、自転車についてだけ遠距離パワー型のFUNQディレクター。休日の楽しみは娘と自転車で散歩、文房具屋巡り。

トモヒロの記事一覧

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