ジロ・デ・イタリア|ドーセットが単独で逃げ切り勝利。イェーツが新型コロナ陽性でリタイヤ |第8ステージ
Bicycle Club編集部
- 2020年10月11日
INDEX
ジロ・デ・イタリア2020第8ステージが10日、イタリア南東部のジョヴィナッツォからヴィエステまでの200kmのコースで行われ、終盤に独走に持ち込んだアレックス・ドーセット(イスラエル・スタートアップネイション)がステージ優勝。一方、レース前にサイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が新型コロナウイルスに感染し、レースを去ることも発表された。
レース前に飛び込んできた「S・イェーツが新型コロナ陽性」の一報
写真はジロの開幕前のプレゼンテーション
レース前に飛び込んできたのは、S・イェーツが新型コロナウイルスに感染し、レースを去るという衝撃的なニュースだった。これを受けてチームはそのほかの選手とスタッフ全員のPCR検査を実施し、全員が陰性でチームはレースに引き続き参加することになった。
一方、ケガや体調不良などの理由でトニー・ガロパン(AG2Rラモンディアール)やショーン・ベネット(EFプロサイクリング)らもレースを去り、この日スタートラインに着いたのは163人だった。
序盤に6人の逃げグループが形成され、メイン集団も容認
第8ステージは序盤はほぼフラット、中盤の2級山岳を越えると4級山岳を含む細かなアップダウンを経てフィニッシュとなる難度☆3つのコース。平坦ステージにカテゴライズされているが、距離が200kmあり、終盤はアップダウンがあるため、逃げ切りでステージ優勝を狙うライダーが積極的に動くことが予想された。
この日はレース開始後早々、ドーセットとマティアス・ブランドルのイスラエルスタートアップネイション勢、サルヴァトーレ・プッチョ(イネオス・グレナディアス)ら6人が逃げグループを形成。個人総合上位の選手がいなかったことから集団はこの逃げを容認した。残り60kmを切ったあたりで逃げグループはメイン集団とのタイム差を7分以上に拡大した。
このため、メイン集団内ではこの日、個人総合争いも休戦モードに。マリアローザを着るホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)や個人総合2位のペリョ・ビルバオ(バーレーン・マクラーレン)はチームメイトの後ろについて集団前方で脚を休めながら距離を消化していった。
レース終盤、ドーセットが単独で飛び出してそのまま逃げ切り勝利
逃げグループは大きなリードを保ったまま中盤の2級山岳へ。KOMはホームズが先頭で通過した。続く4級山岳へも十分なリードを保ったまま先行し、KOMはドーセットが先頭で通過した。残り40km付近で逃げグループとメイン集団との差は11分近くにまで広がり、逃げグループのメンバーの中でステージ優勝が争われることが濃厚になった。
残り30kmでドーセットがアタックを仕掛けたことを皮切りに、逃げ集団の中でアタック合戦が始まった。その後もジョセフ・ロスコフ(CCCチーム)やプッチョがアタックを仕掛けるも決まらなかった。
決定的な動きがあったのは残り20kmを切ってラストの周回コースに入ってから。ドーセットが単独で抜け出すことに成功し、その差を一気に15秒程度に広げた。その後、追走グループとの差を大きく広げ、最終的に2位に1分15秒差を付ける独走逃げ切りでステージ優勝を挙げた。ドーセットにとって2013年以来2回目のジロ・デ・イタリアでのステージ優勝、チームにとってはグランツール初勝利となった。
一方、個人総合上位陣はトップから13分56秒遅れの集団でフィニッシュ。この日は休戦状態だったため、個人総合の上位陣や、山岳賞、ポイント賞、ヤングライダー賞の各賞も変動はなかった。日本人として今大会に唯一参戦している新城幸也(バーレーン・マクラーレン)もこの集団内でフィニッシュしている。
ジロ・デ・イタリア2020 第8ステージ結果
ステージ順位
1 アレックス・ドーセット(イスラエル・スタートアップネイション)
2 サルヴァトーレ・プッチョ(イネオス・グレナディアス)+1分15秒
3 マシュー・ホームズ(ロット・スーダル)
4 ジョセフ・ロスコフ(CCCチーム)
5 マティアス・ブランドル(イスラエル・スタートアップネイション)+2分10秒
6 シモーネ・ラヴァネッリ(アンドローニジョカトリ・シデルメク)+2分13秒
95 新城幸也(バーレーン・マクラーレン)+13分56秒
マリアローザ(個人総合成績)
1 ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
2 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・マクラーレン)+43秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(サンウェブ)+48秒
4 ハーム・ファンフック(ロット・スーダル)+59秒
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)+1分1秒
6 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(NTTプロサイクリング)+1分5秒
マリアチクラミーノ(ポイント賞)
アルノー・デマール(グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)
フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)
マリアビアンカ(ヤングライダー賞)
ホアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
チーム総合成績
ドゥクーニンク・クイックステップ
第8ステージのルート
ジロ・デ・イタリア出場選手リストはコチラから。
大会公式サイト
www.giroditalia.it
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。