ブエルタ・ア・エスパーニャ|難関山岳ステージでゴデュがグランツール初勝利!前日の抗議は入れられず|第11ステージ
Bicycle Club編集部
- 2020年11月01日
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スペインで開催中のブエルタ・ア・エスパーニャ2020は31日、第11ステージがビリャビシオサからアルト・デ・ラ・ファラポナ、ラゴス・デ・ソミエドまでの170kmのコースで行われ、ダヴィ・ゴデュ(グルパマFDJ)がマルク・ソレル(モビスター)とのスプリント勝負を制し、グランツール初勝利を挙げた。個人総合争いはプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)がトップを守った。
スタート前に前日のタイム差の扱いに関してイネオス勢が抗議
写真は前日のゴール。カラパスは同タイムながらリーダージャージを失った
スタート前にはクリストファー・フルームを中心にイネオス・グレナディアス勢がレースの運営責任者に対し、前日の第10ステージで前の選手から3秒以内にフィニッシュすれば同タイムと見なされる“3秒ルール”が適用されず、リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアス)が個人総合争いでタイム差を失ったことについて抗議する場面があった。
3秒ルールは、平坦ステージでゴールスプリントでの中切れを救済するためUCI(国際自転車競技連合)が定めたルール。第10ステージは平坦ステージにカテゴライズされていたにもかかわらず、主催者の判断でこのルールが適用されなかった。
最終的にこの抗議は受け入れられず、リザルトに変更はなくそのままレースが続行されることになった。
獲得標高4684mは今大会最高。難関山岳ステージが登場
第11ステージは、序盤に3級山岳をひとつ越え、その後1級山岳コリャドナ峠(距離7km、平均勾配6.5%)、1級山岳コベルトリア峠(距離9.8km、平均勾配9%)、1級山岳サンロレンソ峠(距離10km、平均勾配8.6%)、最後に1級山岳ファラポナ峠(距離16.5km、平均勾配6.2%)山頂フィニッシュと、ほぼ40~50kmおきに4つの1級山岳が立て続けに登場するハードな山岳ステージ。獲得標高は4684mと今大会最高だ。個人総合優勝を狙う選手にとっては今後の展開を左右しかねない重要なステージのひとつだ。
マルタンを逃げさせたいコフィディスが、決まりかけた逃げをリセット
レースは序盤の3級山岳のピーク付近で第5ステージ勝者のティム・ウェレンス(ロット・スーダル)が単独で飛び出すと、次々と選手が合流。最終的には30km地点を過ぎたあたりで第7ステージ勝者のヨン・イザギレ(アスタナ)も含む8人の逃げグループができた。
しかし、逃げグループに山岳賞トップのギヨーム・マルタン(コフィディス)を送り込みたいコフィディス勢が逃げグループを猛追。最初の1級山岳コリャドナ峠の上りはじめで両者の差は45秒あったが、KOMまでに吸収された。KOMを越えて下りにさしかかると、今度はマルタンやゴデュ、ウェレンスなど8人による新しい逃げグループができた。
最初の1級山岳を下ると、ユンボ・ヴィズマとイネオス・グレナディアスが牽引するメイン集団と逃げグループとの差は1分40秒ほどに拡大。2つめの1級山岳コベルトリア峠にさしかかると、マルク・ソレル(モビスター)がメイン集団を飛び出し、先頭集団に合流した。1級山岳コベルトリア峠のKOMは逃げグループのマルタンが先頭で通過した。
最後の1級山岳で飛び出したゴデュとソレルの一騎討ち
続く3つめの1級山岳サンロレンソ峠の上りにさしかかるころには、逃げグループとメイン集団との差は3分以上に拡大。メイン集団ではソレルを含む逃げグループとのタイム差が開きすぎることを警戒してペースアップ。KOMはマルタンが再びトップ通過し、この日の山岳賞トップを確定させたが、メイン集団との差は2分20秒ほどに縮まった。
最後の1級山岳ファラポナ峠にさしかかると、逃げグループは少しずつ人数を減らしていき、マルタン、ソレル、ゴデュら5人になった。残り5kmでソレルがアタック。これを追走できたのはゴデュだけで、2人が先頭グループを飛び出すことに成功した。
残り1kmを切るころには2人の逃げ切りがほぼ確定。残り150mを切ったところで満を持してゴデュがアタックを仕掛けると、ソレルはこれについて行けず、そのままゴデュが単独でフィニッシュラインを通過。うれしいグランツール初勝利を挙げた。
ゴデュから遅れること1分3秒、個人総合トップ2のログリッチとリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアス)は同タイムでフィニッシュ。個人総合トップの証・マイヨロホはログリッチが守っている。
ダイジェスト動画
ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第11ステージ 結果
ステージ結果
1 ダヴィ・ゴデュ(グルパマFDJ)
2 マルク・ソレル(モビスター) +4秒
3 マイケル・ストーラー(サンウェブ) +52秒
4 マーク・ドノヴァン(サンウェブ)
5 ギヨーム・マルタン(コフィディス) +55秒
6 アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ) +58秒
マイヨロホ(個人総合成績)
1 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
2 リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアス) +0秒
3 ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション) +25秒
4 ヒュー・カーシー(イギリス、EFプロサイクリング) +58秒
5 エンリク・マス(モビスター) +1分54秒
6 マルク・ソレル(モビスター) +2分44秒
ポイント賞
プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
山岳賞
ギヨーム・マルタン(コフィディス)
ヤングライダー賞
エンリク・マス(モビスター)
チーム総合成績
モビスター
敢闘賞
マルク・ソレル(モビスター)
第11ステージのルート
ブエルタ・ア・エスパーニャ出場選手リストはコチラから。
ブエルタ・ア・エスパーニャ公式WEBサイト
www.lavuelta.com
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