カルボナーラを正しく美味しく作る『リストランテ アルポルト』片岡シェフのレシピ
buono 編集部
- 2019年10月16日
buonoなオトコ、料理紳士であれば誰しもが通ったであろうパスタ道。アルデンテになる茹で加減や、茹で湯に入れる塩の濃度にはじまり、ニンニクの加熱時間などなど、こだわりポイントを挙げればキリがないのがパスタの奥深さ。
とはいえ、大失敗に至ることはないので、“なんとなく”レシピで満足していませんか? そんな料理紳士諸兄に贈るのが、この「“パスタ紳士”養成講座」! buonoが全幅の信頼を置くシェフを講師としてお招きし、門外不出のレシピとテクニックをご披露いただくとしよう。
“なんとなく”から“これだ!”へ、養成講座を通じてパスタスキルを磨いていただきたしっ!
記念すべき1時間目の講座は「カルボナーラ」!
講師はイタリア総領事館付き料理人としてイタリアへ渡り、1983年より西麻布にて『リストランテ アルポルト』で手腕を発揮し、食通たちに絶大な支持を受ける片岡 護シェフにお願いした。
そもそもカルボナーラとは?
まずはカルボナーラの基礎知識から学んで参りましょう。
イタリア語で「炭」を意味するcarbonaioが語源で、直訳すると「炭焼きのパスタ」。炭焼き職人が自らの手に付いた炭を黒コショウに見立てたという説や、19世紀の秘密結社「カルボナリ(炭焼き党)」との関連を指摘する説など、その由来は諸説ある。卵、チーズ、ベーコンを使ったこってり濃厚なソースに、太めのパスタと黒コショウを絡ませるのが基本スタイル。一見シンプルなメニューだが、料理人のスキルやスタイルにより、大きく味がことなるのがカルボナーラの奥深さであり、難しさである。
「卵液に程良く火を通すことが美味しいカルボナーラの秘訣です。火を通し過ぎれば食感が悪くなり、また加熱が足りなければカルボナーラ特有のまろやかさは生まれません。そのさじ加減がカルボナーラの明暗を分けるのです」(片岡シェフ)
さて、知識はここまで。いざ、実践と参りましょう!
絶品のカルボナーラ、そのレシピを大公開!
材料(2人分)
卵……2個
卵黄……2個分
パルメザンチーズ(卵液用)………大さじ4
生クリーム……50cc
塩……少々
黒コショウ……少々
オリーブオイル……大さじ1
ニンニク……1片
ベーコン……100g
白ワイン……80g
パルメザンチーズ……好みで
パスタ……160g
作り方
1
ボウルに全卵と卵黄を入れ、溶きほぐす。さらにパルメザンチーズ、生クリーム、塩、黒コショウを順に加え、よく混ぜ合わせる。
2
フライパンにオリーブオイルをひき、ニンニク(包丁の側面を使って潰し、芯を取り除いておく)を入れ、香りが立つまで弱火でじっくりと炒める。
3
ニンニクの香りが立ったら、弱火のままベーコンを投入する。ベーコンの表面がカリっとなり、ほんのりキツネ色になるまで、5分程度弱火で炒める。
4
同時進行で麺を茹で始める。沸騰した湯に塩を加える。塩の量は湯の1%が目安(3Lの湯であれば塩30g)。茹で時間はパスタの袋に記された規定の時間で茹でれば良い。
5
白ワイン、麺の茹で汁を加え、2/3の量になるまで弱火で煮詰めていく。この時点でまだ麺が茹で上がっていなければ、火を止めて麺の茹で上がりを待とう。
6
フライパンからニンニクを取り出し、茹で上がったパスタを湯切りし、投入する。手早くベーコン、オイルと絡めた後、火を止める。
7 ついに卵液の登場、ここからが正念場!
ここからは火を止めた作業となる。作っておいた卵液を加え、パスタ、具材と絡むように和える。ここで卵が固まらないよう、フライパンの余熱で手早くかき混ぜるのがポイントだ。
8
再び弱火にかけ、卵液にとろみをつけていく。塩、パルメザンチーズを加え、ひと混ぜする。
9
軽くひと混ぜしたら、すぐに火を止める。仕上がりの状態は、卵液にとろみがついていながら、水分が残っているのがベストだ。
10
器に盛り付け、仕上げに黒コショウを散らせば、絶品カルボナーラの完成だ。
カルボナーラ講座はここまで! まろやかで旨味を存分に感じられるカルボナーラのレシピ&テクニックはいかがだっただろうか。パスタ道の基本でありながら奥が深いカルボナーラに、ぜひトライしてみてほしい。
DATA
リストランテ アルポルト
住所/東京都港区西麻布3-24-9 上田ビルB1
TEL/03-3403-2916
営業/11:30〜15:00(L.O.13:30)、17:30〜23:00(L.O.21:30)
休み/月曜
http://www.alporto.jp/
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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