オンライン会議ツール「Cisco Webex」で料理業界はどう変わる? |「The Burn」米澤文雄
buono 編集部
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燃え盛る炎と共に焼き上げる、豪快な炭火焼き料理で人気を博す、南青山のレストラン『The Burn』。エグゼクティブシェフとしてこの店のプロデュースも手掛けてきた米澤文雄氏だが、2019年に出版した初となるレシピブック『Vegan Recipes(柴田書店)』が、専門書としては異例のヒットを飛ばしている。しかし、肉料理を看板メニューとする店のシェフでありながら、何故ヴィーガン料理で話題を集めているのか。その背景には、シェフが修業時代を過ごした、ニューヨークで得た経験と時代を読む感性が生かされていた。
シェフ・米澤文雄が起こす料理の新潮流
料理修業といえば、ヨーロッパが主流だった2002年に異例の渡米。マンハッタンきっての3ツ星フレンチ『Jean-Georges』で、日本人初となるスー・シェフまで務めた米澤シェフ。世界中からグルマンやセレブリティたちが、最高峰との呼び声も高いモダンフレンチを求めてやってくるこの店でも、当時からヴィーガンなどのリクエストは、ごく当たり前に対応していたという。
「いかなる理由であっても食の制限がある人にも、そうでない人と同様に、それぞれの食を楽しんでもらえるレストランであり、料理人でありたいというのが、僕の信条です。完全菜食、グルテンやデイリーフリーなど様々なニーズが存在する中、The Burnでは最もストイックな制限を持つヴィーガン料理数品を、グランドメニューに必ず入れています」
日本でもここ10年程で、ヴィーガン料理のレストランやメニューは、しばしば目にするようになってきた。しかし、世界の情勢と比較すると、そのうねりは著しいものではない。
「実際に、アレルギーなどフィジカルな問題で、ヴィーガンでなくてはいけない人は非常に少ない。思想・宗教・倫理・環境などの問題から生まれるのがヴィーガンです。移住やインバウンド需要も増え、日本もさらに国際化していけば、確実にそのニーズは増えてくると思います」
米澤流ヴィーガン料理のテクニックを結集した「キャロットのグリル」。ニンジンの甘みをじっくりと最大限に引き出し、ヴィネガーの酸味とスパイスを利かせた唯一無二の味わい。
昨今、ようやく国が旗振りをはじめたサスティナブルやSDGsなどへの取り組みも、先進国の中では非常に後れを取っているのが日本の現状。しかも、この国では美味しい物が、安く手軽に楽しめるため、我慢よりも欲が勝ってしまうのは、致し方のないことなのかもしれない。
こうした国民性、志向性も踏まえた上で、米澤シェフが提案するヴィーガン料理は、二枚も三枚も上手だ。元々、良質な野菜が採れる日本では、素材の味わいを楽しむシンプルな調理が主流。しかし、野菜料理は手間と時間を掛け、あらゆる化粧を施すほどに、満足度が高まるというのが、米澤シェフの持論だ。例えば、野菜の水分を蒸発させて旨味を凝縮させる、焦がして味と香りにアクセントを付ける、酸味をコントロールして味の深みを出す、野菜へ油分をどのように補うか、スパイスやハーブ、調味料の組み合わせなど、あらゆる仕事を施し、野菜の味わいを深めていく。こうしたテクニックとアイデアの集大成により、野菜料理は初めてレストランクオリティになる。
日本では発展途上にもみえるヴィーガン文化だが、レシピ本の反響の大きさからも、潜在的なニーズの高さは間違いない。いま世の中に求められているのは、まさに米澤シェフがいう “美味しいヴィーガン料理” なのだ。
料理×オンラインツールで顧客との新たなコミュニケーションが始まる
「日本でヴィーガンを求める声は、まだまだマイノリティかもしれませんが、そうしたニーズに応えるためにも、メディアやオンラインツールを活用した発信は、積極的に取り組んでいます」と語る米澤シェフ。これまでに、オンラインでの料理教室をはじめ、YouTubeでのレシピ動画の配信のオファーなどにも、積極的に参加してきた。対面での料理教室では当然のように行ってきた、ディテールや味の確認が難しいことなど課題も多いが、それ以上のメリットも大きいという。
料理教室などのコンテンツ配信をはじめ、地方の食材生産者やシェフ同士のコミュニケーションにも、オンラインツールは幅広く活用されている。
まず、最大の利点は、地方や海外など気軽に店へ足を運ぶことができない、潜在的顧客層とのチャネルが生まれることだ。
「僕自身、一方的に喋らなければいけない動画配信は少し苦手で、双方向でやり取りの出来るツールの方が好きです。お客様のリアクションや作業工程も確認できるし、繋がっている感覚というのがやはり大切だと感じます。“中火” と一口に言っても、火力やIH、鍋やフライパンの素材によって異なるのが、料理の難しさでもありますから」
画質も音質もハイレベルなオンライン会議ツール「Cisco Webex」は、そうした双方向の絶妙なコミュニケーションを可能にし、画面を通して一緒に料理作りを体験できる。
また、「日本ファインダイニング協会(JFDA)」が主催し、日本を代表するトップシェフたちがトークセッションを行う、オンラインセミナーを開催。今年1月には米澤シェフもパネラーとして参加し、アメリカで培ってきたレストランビジネスの視点や考え方を交えながら、サスティナブルへの取り組みや、未来の食の可能性について意見交換する様子を配信した。
2021年1月18日に開催された第2回オンラインセミナーの様子。左からSincere石井真介シェフ、後楽寿司 やす秀 綿貫安秀シェフ、CITABRIA代表取締役石田聡氏、米澤シェフ、茶禅華 川田智也シェフ。
レストランには多彩なコンテンツが溢れている
米澤シェフのオンラインの活用は、これだけに留まらない。不定期ではあるが、昨年よりインスタライブを開催し、レストランスタッフに向けた独自の英会話レッスンを配信している。電話予約やグリーティングシーンなど、レストランで日常的に行われるシチュエーションに合わせ、実際の現場で使われるリアルな英語をレクチャーしているのだ。
「僕やネイティブのスタッフたちで毎回企画を考えて、予約時に失礼にならない対応など、レストランサービスで実際に必要な英会話を配信しています。今後、シェフ個人、レストラン単位でもメディア発信していくスタイルは、徐々に増えていくでしょうね。インターネットやITの普及によって、料理の世界でも今までの常識が通用しなくなってくることが多々あります。日本の料理業界で古くからある職人気質よりも、自分たちで新しいものを作っていくというアメリカ的なマインドが、僕の中に強く刻まれています。常に好奇心とスピード感を持って、時代の変化に対応していきたいと考えています」
かつては、美味しい料理を発信することだけが命題だったレストランも、シェフや店の個性やスタイルを発信する、多様なコンテンツ・メディアと進化しているのかもしれない。
【満席になりました】米澤文雄 meets 「Cisco Webex」 オンライン料理講座を開催!
レシピブックも好調で全国的にファンを多くもつ米澤シェフのヴィーガン料理だが、来る2021年2月27日に「Cisco Webex」を使った、双方向のコミュニケーションも楽しめるオンライン料理教室の開催が決定!
本記事で紹介した「キャロットのグリル」と「オートミールのパンケーキ」の2メニューの作り方を公開する。このプラチナシートに限定20名様をご招待。ふるってご応募ください。
※当日は一緒に作っていただけるように、参加者の方には事前にレシピをお渡しいたします。
STAR CHEF’S TABLE vol.1
米澤文雄シェフが教える名作ヴィーガン料理教室
日時
2021年2月27日(土) 11:30〜12:30
参加費
無料
募集人数
20名(先着) ※満席になりました
準備していただくもの
・食材、調理道具(レッスンで使用する食材や調理道具は、2月22日にメールにてお知らせいたします)
・Cisco WebexをインストールしたPC・タブレット・スマホ
参加方法 ※満席になりました
応募フォームより、必要事項を記載してお申し込みください。先着20名様のみ参加可能で、20名に達し次第お申し込み終了となります。
イベント参加前日までにお申し込み頂いたメールアドレス宛に参加URLをお送りしますので、当日お時間になりましたら指定URLよりCisco Webexのルームに入室をお願いいたします。
注意事項
- イベント前日までにCisco Webexをインストール頂き、問題なく使用できるかご確認することをおすすめします
- イベント中は、コミュニケーションをとるためにカメラをONにすることをおすすめいたします。もちろん必須ではございませんので、カメラOFFでもご参加頂けます。
- イベントの様子は、後日アーカイブを配信いたします。お名前の表示がNGの方は、Cisco Webexログイン時にイニシャル等をご入力いただきご参加ください。
【プロフィール】
米澤文雄
恵比寿『イル・ボッカローネ』を経て、22歳で渡米し、三ツ星レストラン「Jean-Georges」本店で日本人初のスー・シェフに抜擢。帰国後、2014年『Jean-Georges Tokyo』シェフ・ド・キュイジーヌに就任。2018年『The Burn』料理長に就任。
The Burn
http://salt-group.jp/shop/theburn/
■問い合わせ先
シスコシステムズ合同会社
フリーダイヤル:0120-092-255(10:00~17:00)
Cisco Webexのストーリーはこちらからも。
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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