【大原洋人】国産ショートボードのシークレットテスト企画に挑戦|前編
FUNQ NALU 編集部
- 2021年06月29日
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世界最高水準のブランクスを展開するコアフォームがブランクスを提供し、12人の日本人シェイパーが作るサーフボードを、トッププロがテストする今回の企画。登場するそのトッププロは、第二回ジャパンオープンを制した大原洋人だ。普段JS industriesのボードに乗る洋人が、国産サーフボードをどう評価するのか? そしてどのボードが誰のシェイプなのか? 最後のページまで目が離せない!
◎出典:SurfStyle 2021 ◎photo:Kenyu
12本のサーフボードをシークレットライドで評価!
シェイパーがボードを削り、誰がどのボードを作ったのかを明かさず、テストライダーがそれらに乗って評価する企画。今回、大原洋人には参加シェイパーの名前を事前に知らせている。また、各シェイパーには洋人が普段乗っているボードのサイズや形状なども事前に伝えてある。
この企画の発起企業であるコアフォームは、参加シェイパー全員に同じ素材を提供している。コアフォームといえば、ゴールドコーストに本社工場を構え、世界最高水準のブランクスを展開しつつ、日本独自の製品も開発するブランド。ブランクスのラインナップにはPUだけでもコアレッド、コアホワイト、コアグリーンなどさまざまだ。その中で選んだのはグローバルスタンダードなコアホワイトだ。
日本では千葉の一宮に工場を構えるコアフォーム。ここでは日本独自素材の加工も含めて、日本人にあったブランクスを作り出している。
前編では12本中6本分のテストライドについて紹介していこう。
【ボード01】スピード性能4、コントロール性能4
「12本の中でも厚めのボード。波のサイズがあるときに乗ったら、スピード性能も高かったし、コントロールもしやすかったですね。特に僕は後ろ重心の乗り方だから、テールや前足付近に厚みがあると、足でボードを押し出しやすい。エアーしたときのランディングも、変なところに着地してもテールを押し出せるから回りやすかったです」
「自分は後ろ重心の乗り方」と洋人も言うように、まずは自分のスタイルを知ることが大切。
【ボード02】スピード性能4、コントロール性能5、ドライブ性能5
「後ろ足でコントロールしやすかったという印象ですね。あと、小さい波のときもボードがすごくよく走ったし、サイズがハラ〜ムネくらいの波でもスピードが出ていました。ドライブ性能も高くて、サイドフィン付近のレールの感覚が自分に合っていたと思う。ドライブ性能が高かったからこそスピード性能も高かったです」
これほど多くのボードを一気にテストするのは洋人も初めて。一本一本を興味深くチェックしていた。
【ボード03】コントロール性能4、スムーズ性能4
「サイズのある波のときは、フェイスが長いから波の下のほうにスープがかかってガタガタしちゃうんですけど、そんな場所でボトムターンしてもちゃんと安定してボードがホールドしてくれました。そこからグッと進んでいく感じでしたね。ターンでブレないと、トップにいくのもブレないし、技に繋ぎやすくなる。その部分がよかったです。」
テストライドした日は冬の真っ只中。しかし、どんなときでもニューボードに乗るのは楽しいものだ。
【ボード04】スピード性能5、コントロール性能5、スムーズ性能4
「スピード性能、コントロール性能ともに好感触でした。特にコシ〜ハラくらいのダラダラの小波でもスピードが出て、コントロールもしやすかった。たぶんラウンドテールだったことがコントロール性能の良さを生んだんだと思います。エアーのときも、コントロール性能にプラスして、テールの抜けもよかったから、やりやすかったですね。」
普段のボードとは異なるレールデザインによってどんな反応をするのか。そこがこの企画のおもしろいところ。
【ボード05】スピード性能4、ドライブ性能4、安定性4
「スピード性能、ドライブ性能、安定性が4だったけど、自分的には5にしてもよかったかな。手に持った感じは、自分が乗ってきたボードの中にはない形状だったから、乗るのが楽しみでした。サイズのある波のとき、思いっきりレールを噛ませるとスムーズに入っていって、その後しっかりとターンが伸びていきましたね。」
今回のボードの中で一番特徴があったと洋人が評したデザイン。それはパドルした瞬間から感じたという。
【ボード06】ドライブ性能4、安定性4、スムーズ性能4
「12本の中で一番大きく感じるボードでした。だからこそちゃんと自分の体重をボードが支えてくれているっていう感覚があって、安定感がありましたね。パドリングもめちゃくちゃ速かったし。それに加えて、波にバンプがあるところでもそれほどレールが引っかからず、スーッと癖なく進んでいってくれました。」
ボード全体の大きさだけではなく、レールの厚さや落とし方なども詳細にチェック。
今回の企画に選んだブランクスは、グローバルスタンダードなコアホワイト。ストリンガーはkiriflexが展開するしなやかな桐で、クロスはパフォーマンス性と耐久性に優れたSXクロス、それに白さと強度に定評のあるコアレジンを組み合わせたフレックス性と反発性、耐久性がバランスよくミックスされたマテリアルと言える。それを自分なりのデザインに落とし込んでシェイプした12名のクラフトマン。そうして出来上がった各ボードに対する洋人の評価は一体どうなったか?後半7~12本分のテストライドと合わせて、洋人の評価は後編に続く!
>>>【大原洋人】国産ショートボードのシークレットテスト企画に挑戦|後編はこちら!!
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FUNQ NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
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