笠置山での清掃活動。パタゴニアのリペアカー「つぎはぎ」も登場|筆とまなざし#373
成瀬洋平
- 2024年05月01日
岩場を取り巻く環境全体に対するアクションとしての清掃活動と、世界で一着だけのナノ・パフ。
先週の土曜日に笠置山クライミングエリアで清掃活動を行なった。パタゴニア名古屋ストアの友人が提案してくれたことがきっかけで始まった企画で、昨年に続いて今年で2回目。清掃活動といっても仰々しくはなく、友人たちに声をかけ、みんなでボルダリングを楽しみながらゴミを拾おう! というゆるいもの。今年はパタゴニアのリペアカー「つぎはぎ」もやって来てくれ、パタゴニアとのコラボイベントとなった。当日は生憎の空模様だったのだが、総勢30名以上の方々が参加してくれて多くのゴミを集めることができた。
クライミングエリア内のゴミはそれほど多くなかったが、林道沿いの投棄物が目についた。茶碗がまとまって捨てられていたり空瓶が転がっていたり、さらにはおまるの残骸が落ちていたり。人気のない田舎道によくある粗大ゴミの投棄である。笠置山ではこれまで気にならなかったのだけれど、改めて清掃活動を行なってみると多くの投棄物があることに気付かされた。クライミングエリアの清掃活動は岩場のみならず、岩場を取り巻く環境全体に対するアクションなのだった。
こんなふうに書いているものの、足首を怪我している自分はボルダリングはおろか歩いてエリア内を回ることもままならないため、ブースの店番をしながら駐車場の周りのゴミを拾った程度で、参加してくれた仲間に感謝するしかない。ゴミの有無だけではなく、友人が集まってアクションを起こしてくれること自体に大きな意味がある。次回はボルダリング体験会を併せて行ない、クライマーではない地元の方々にも参加してもらえる機会にしたいと思う。
さて、この機会にぼくも10年以上着てあちこち破れているナノ・パフ・フーディーのリペアをお願いした。ゆるゆるに伸び切った袖口を直してもらい、擦り切れていた部分を遊び心あふれるカラフルな新しい生地で補修してもらった。裾のドローコードも交換してもらい、もっぱら開拓時の作業着だったジャケットが一丁羅に生まれ変わった。世界で一着だけのナノ・パフである。これまでよりも愛着が湧き、まだまだ長く着ていきたい。「つぎはぎ」は5月25、26日に小川山で行なわれる「クライムオン!!」にも来てくれるので、次はまた別のウエアをお願いしよう。
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