
古材や建具をふんだんに使った、洗いざらしのジーンズのような家|横須賀エリア

湘南スタイルmagazine 編集部
- 2021年02月01日
趣を感じさせる経年変化の味わいは、センスある暮らしから生まれる。
横須賀の高台に建てた“味”のある住まい
結婚を機に巣作りを意識しはじめたという雅子さん。それならば緑に囲まれた広々とした環境に、味のある住まいを築きたい。そんな折、親交のあったラスティックゴールド(アメリカのアンティーク家具やガーデンジャンクなどを取り扱う夫婦)が手がける、パッチワークのような家づくりに感銘を受けて一念奮起。「日本の常識を逸した、アメリカンドリームを形にしたような家でびっくり。初めて家が欲しいと思いました」。
横須賀の高台で広い庭がある物件が見つかり、家づくりがはじまった。「洗いざらしのジーンズのような家がつくりたかった」という言葉の通り、完成した平屋は何十年もそこに立っていたかのような佇まい。アメリカの古材や建具をふんだんに使い、傷や錆びなどの味を生かしながら、現場作業で好みの質感に磨き上げていった。
住んで7年経つが、オイルやペンキを塗り込んだり、ほころびを直しながら家とのつきあい方を模索中だ。「夫婦の趣味がホームワークになりました」と話す健司さん。経年変化が楽しめる理想の我が家は、家族の幸せとともに成長し続ける。
ドアを開けると、心地よい陽射しが感じられる玄関口は、三和土がないので庭と室内がボーダレスにつながり、裸足で外に出てしまうことも多いという。
平屋かつ木造軸組工法であるメリットが活かされている好例。
光が降り注ぐ明るい部屋にするための工夫として、リビングとダイニングの間のスペースに大きな天窓を設けている。
柱に記された子どもたちの成長の記録。
薪ストーブを中心にレイアウトした工藤邸のリビング。ラスティックゴールドが1970年代から古着や雑貨を取り扱う中で培ってきたセンスと工藤さんの暮らしがうまく馴染んでいる。
ロッキングチェアに座る家族の一員であるウタマロ。のどかな空気が流れる工藤家の日常の一コマ。
元編集者である雅子さんのワークスペース。お気入りのデスクはラスティックゴールドからのプレゼント。
自然とともに成長できる庭にはたっぷりの収納スペースを確保
ボールが蹴れるほど広い庭で楽しそうにはしゃぐ長男の修司君。
日当たりがよく、ぼんやりと日向ぼっこもできる玄関。夫婦でレンガ運びを行なったことは今ではいい思い出だと健司さんは語る。
友人とDIY感覚で建てたという裏庭の物置小屋。東京暮らしでは無縁だった芝刈りや薪割りの道具、キャンプ用品などが収納されている。
裏庭には河原で拾ってきた石を集め、焚き火スペースを確保。都心ではなかなか実現が難しい何よりの贅沢である。
広い庭を手に入れてから、ガーデニング熱も高まる一方だという雅子さん。日々の野良仕事で活躍する庭道具も使い込まれている。
高台にある立地であることから、木々の間から広い空を一望できる工藤邸のテラスの風景。
アメリカの古材や建具を使った味のある内装
とても築7年には見えないダイニングの様子。ビルドイン式の戸棚は現場でオイルを塗り重ねて好みの具合に仕上げた。
味のあるダイニングテーブル。施工主がアメリカで見つけた天板に後から脚を付けてカスタマイズ。
こちらのドアノブ然り、廃材などをはじめ、アメリカから取り寄せたユニークな素材を適材適所で取り入れている。
- BRAND :
- 湘南スタイルmagazine
- CREDIT :
- Photo/T.Katayama Photo/T.Tsuneyuki
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PROFILE

湘南スタイルmagazine 編集部
1998年創刊の湘南を代表するメディア。湘南エリアに住む人と住んでみたい人に向けて、湘南オリジナルのライフスタイルと暮らしを充実させるテクニックを訴求し続ける。
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