
築46年の一軒家がスモールホテルのような洒脱空間に|逗子エリア

湘南スタイルmagazine 編集部
- 2021年02月03日
逗子駅からも海からも近い立地に建つ築46年の一軒家。リビングに続くドアを開けると、ここはスモールホテルのラウンジかと思わせるおしゃれな空間が広がる。
お金を掛ける、掛けないのメリハリと統一感のある色使いが決め手
「この家で一番お金をかけたのはキッチンですね」と笑う桃子さん。もともとキッチンは、今はパントリーとして使っている場所で窓側に向いていた。リビングダイニングは二間続きで、奥の部屋は光が届かずに暗かったという。思い切って壁や天井を抜くと見違える空間になった。
「限られた予算の大部分をLDKに当てた分、2階はほぼ購入時のままです」浴室はバスタブを塗り替えるに留め、庭は自分たちで少しずつ手を入れるなど、予算を抑える工夫も多く見られる。
太田さん一家が逗子のこの中古物件を見つけたのが2016年。都内に通勤し、サーファーでもある靖伸さんにとって、決め手は立地の良さ。3人の子どもたちにも駅近なのに自然豊かな環境は理想的。リノベーションを手がけたのは「オルガンクラフト」で、鎌倉の「ロザンゴ」の坪井さんがディレクションを担当。坪井さんは住宅の内装デザインなどを手がける傍ら、自宅1階のショップではインテリア雑貨や工具なども販売している。店の雰囲気が好きで、雑貨を見に立ち寄った桃子さんが坪井さんに相談したのをきっかけに、トントン拍子で工事がスタートし、およそ3カ月で完成した。
クールで温かみのある空間は、色と素材の選び方、力のある照明、随所に置かれたグリーンの存在が大きい。白の塗り壁、淡いグレーに塗装した天井周り、濃いめの床材、キッチンの古材やステンレスなど、カフェやレストランで使われる要素がうまくミックスされている。元気に走り回る子どもたちの足音をBGMに、ここには幸せな時間が流れている。
玄関前のソテツは前の家主から引き継いだ。白い外壁とマッチして逗子らしい景観をつくる。
玄関への長いアプローチは、ジャングルのように茂る木々を整理して自分たちで芝生を張った。
光が回り、広々とした吹き抜けの玄関ホール。この部分や階段の壁は塗装ではなく塗り壁風の壁紙を使用して予算を削減した。
玄関の吹き抜けにはロングボードを縦置きできるラックを設置。リビングに続く扉はブルーグレーに統一。
シャワーはサーフィン帰りや子どものどろんこ落としに重宝。シャワーや壁の塗装はDIYだ。
壁や天井を抜き作り上げた広々としたキッチン
古材とステンレスを組み合わせたキッチン。白タイルにグレーの目地、黒い照明やグレーのスツールなど、色と素材選びが秀逸。奥のワークトップにはパソコンスペースを設けてある。
もともとキッチンだったスペースはあまりに狭かったため、思いきってウォークインパントリーに。オープン棚で鍋や食器をすぐに取り出せる。
2部屋続きの壁や天井を抜いて開放的なLDKに。「壁を抜いてみたら筋交いが出てきてびっくり」それをインテリアに生かした。
「ダイニングテーブルは奥の部屋に置くほうがいいみたい」と桃子さん。照明は「ハモサ」、テーブルは「IKEA」で見つけたもの。
ロザンゴの坪井さんから譲り受けたショーケースには、桃子さんが好きな器を。男兄弟らしくメダカを育てている様が微笑ましい。
お気に入りの空間をリノベーション
塗り壁の白と床板のアカシア材をうまく繋ぐのが、ドアに塗装したブルーグレー。部屋全体が引き締まる。
むき出しの構造材から細い配管にいたるまで、ごく淡いグレーにペイント。一体感が出てすっきりとした。
洗面所は窓のサイズを生かしてリノベーション。左横の鏡は「IKEA」で購入したものをタイルにはめた。
- BRAND :
- 湘南スタイルmagazine
- CREDIT :
- Photo/Y.Ozawa Text/Y.Masumoto
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PROFILE

湘南スタイルmagazine 編集部
1998年創刊の湘南を代表するメディア。湘南エリアに住む人と住んでみたい人に向けて、湘南オリジナルのライフスタイルと暮らしを充実させるテクニックを訴求し続ける。
1998年創刊の湘南を代表するメディア。湘南エリアに住む人と住んでみたい人に向けて、湘南オリジナルのライフスタイルと暮らしを充実させるテクニックを訴求し続ける。